今回発表されたのは、「HDTVの超圧縮技術」、「携帯テレビ電話と通信できる家庭用テレビ電話」、「MPEG-7ビデオブラウザ」、「MPEG-7インテリジェント映像監視システム」の4点。すべてMPEG規格をキーにしている。 HDTV超圧縮技術は、上限ビットレート9.8MbpsのDVDビデオにMPEG-2でHDTV映像(ハイビジョン映像)を収めることを目的にしたもの。従来以上の符号化効率を得るため、符号化パラメータをレート・歪み特性で最適化することにより実現したという。これにより、片面2層8.5GBのメディアに約2時間のHDTV映像を記録できるとしている。また、MPEG-2の標準仕様に準拠しており、HDTV対応DVDプレーヤーも容易に製造できるという。 なおこの開発は、一部を通信・放送機構(TAO)からの委託プロジェクト「デジタル放送用HTDV高圧縮技術に関わる研究開発」のもとで実施され、32件319項(4カ国)の特許を取得している。 2点目の家庭用テレビ電話は、MPEG-4を用いた例で、2001年11月に「Moppet」という名でNTT東西が発売している。屋外の携帯テレビ電話とISDN経由で通信でき、携帯テレビ電話と従来のテレビ電話(ITU-T H.320方式)の切り替えが可能なデュアルモード対応となっている。 MPEG-7ブラウザは、マルチメディアコンテンツに色や形などの特徴をメタデータとしてを付加し、検索性を高める技術「MPEG-7」の応用例。MPEG-7は、コンテンツの特徴情報から検索やダイジェスト再生などを可能にするデータ形式で、今回はビデオブラウザのほかに、対話形式のオーサリングツールを開発。視覚的な特徴量を抽出し、編集作業などのMPEG-7データの付与を支援するという。 MPEG-7インテリジェント映像監視システムは、MPEG-7の特質を活かしたもの。監視映像からリアルタイムに視覚的特徴を抽出し、それをもとに蓄積映像から希望するシーンを検索する。侵入者の監視を必要とする様々な分野への応用が期待できるとしている。
□三菱電機のホームページ (2002年2月8日) [orimoto@impress.co.jp] |
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