三洋やビクターなど8社、リムーバブルHDDの共通規格「iVDR」
―PCのほか単体ビデオレコーダなどのAV機器がターゲット


3月6日発表

連絡先:iVDRコンソーシアム事務局
    Tel.03-5803-3561



 キヤノン株式会社富士通株式会社株式会社日立製作所、フェニックス テクノロジーズ株式会社、パイオニア株式会社三洋電機株式会社シャープ株式会社日本ビクター株式会社の8社は6日に会見を開き、リムーバブルHDDの規格団体「iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアム」を5日に設立したと発表した。仕様の確定を図るとともに、普及活動を行なうとしている。

 具体的な製品化の時期と価格は、会員各社とも未定としている。ただし、日立によれば、同容量のベアドライブと比較して1~2割ほど割高になるという。

 会員各社の担当は、富士通と日立がドライブを提供し、フェニックスがBIOSを開発。三洋電機、シャープなどがビデオレコーダなどの機器開発と販売を予定しているという。また、賛同社としてFCI ジャパン株式会社とミツミ電機株式会社の名が挙がっており、両社はそれぞれコネクタとソケットを生産する予定。

会見会場に展示してあったiVDR。流通している2.5型のHDDをほぼそのまま使用できるという。中央と左は日立製の流体軸受けモデルを採用したスケルトンモデル

 iVDR(Information Versatile Disk for Removable usage)は、2.5型のHDDを使用した記録メディア。公開された仕様によると、基本的にはPC用の2.5型ドライブをほぼそのまま流用可能。ただし、900G以上の耐衝撃性(非動作時)を確保する必要がある。外形寸法は130×80×12.7mm(幅×奥行き×高さ)で、将来的には1.8型ドライブの採用や、著作権保護機能の搭載も考慮されている。

 主な用途としてPC用とAV用が想定されており、両者の橋渡しとしての役割も担う。当初は著作権保護機能の必要のないPCストレージ市場で展開し、賛同するコンテンツメーカーとの共同規格が決定次第、著作権保護機能つきのiVDRをAV市場に本格投入するという。

 AV用途としては、単体ビデオレコーダ、ミニコンポ、単品オーディオ、カーステレオ、カーナビゲーションシステム、フラットテレビなどへの搭載を見込んでいる。また、iVDRを複数接続したホームサーバー用途も視野に入れている。PC用iVDRにはブート機能が盛り込まれる予定。

 なお、iVDRをテレビ録画機能に使用した場合、1つのiVDRで3チャンネルの録画が可能。複数用意すれば任意のチャンネル数の録画・再生が可能になるという。

三洋電機(左)とシャープ(右)はiVDRを使用したHDDビデオレコーダを参考出品。シャープのレコーダはHDD内蔵BSデジタルチューナをベースしている ホームサーバーとして使用した例。複数のiVDRを接続することで、テラバイトクラスのAVサーバーを構築できる
日立はiVDR搭載のPriusを参考出品。発売は未定としている ミツミの展示したiVDR HDD単位ソケット

 iVDR規格は、ハードウェア、インターフェイス、ファイルフォーマット、アプリケーションの4つのレイヤーに分かれており、今のところファイルフォーマットにはUDFのほか、フリー規格としてFAT、EXT2などが決定している。また、アプリケーション層には「テレビ録画用データフォーマット」、「電子アルバム用データフォーマット」、「オーディオ用データフォーマット」などが挙がっている。

 iVDRコンソーシアム事務局は、容量、コスト、ランダムアクセスといったHDDの持つ利点を挙げると同時に、「ライフサイクルが短い」、「アプリケーションによっては大容量が不向き」、「モバイル性の欠如」、「メンテナンスが不便」というHDDのデメリットも列挙。そうしたデメリットをリムーバブル化することで解消し、HDD市場における新たなビジネスモデルを構築できると主張した。

 もちろん、新しいマーケットの創出による量産効果も期待できるという。同事務局では2004~2005年でAV用HDDの市場が全体の30%におよぶと試算している。

発表会場では、iVDRの基本仕様やコンソーシアムの組織体制が発表された。コンソーシアムでは仕様の策定のほか、普及活動や機器審査を行なう

 今回設立されたiVDRコンソーシアムは、会員社の総会を頂点とする組織。下部は理事会、部会、事務局で構成され、部会には「プロモーションWG」、「コンプライアンス管理WG」、「ハードウェアWG」、「セキュア・ファイルシステムWG」の各ワーキンググループが存在する。

 また、会員は議決権のない一般会員と議決権を持つExecutive会員に分かれており、年会費は一般会員が30万円、Executive会員が50万円となっている。

パイオニア研究開発本部長、松村純孝氏

 なお会見中、パイオニアの執行役員で研究開発本部長の松村純孝氏は「当社は光ディスクに特化してきたが、特性の点から見ても、iVDRはまったく違うメディア」と語り、光ディスク事業の継続を示した。

□iVDRコンソーシアムのホームページ
http://www.ivdr.org/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.ivdr.org/pdf/newsRelease020306_j.pdf
□キヤノンのホームページ
http://canon.jp/
□富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/
□日立のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□フェニックス テクノロジーズのホームページ(英文)
http://www.phoenix.com/
□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
□三洋電機のホームページ
http://www.sanyo.co.jp/
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ビクターのホームページ
http://www.jvc-victor.co.jp/

(2002年3月6日)

[orimoto@impress.co.jp]

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