NEC、MPEG-4向けの携帯機器用DSPコアを開発


5月27日発表

連絡先:NECエレクトロンデバイス
     Tel.044-435-9494

 日本電気株式会社(NEC)の社内カンパニーNECエレクトロンデバイスは27日、MPEG-4のエンコード/デコードに最適化した携帯機器向けDSPコア「SPXK5」を開発したと発表した。SPXK5にキャッシュ/ローカルメモリを搭載し、システムバスに対応させた基本コア「SPXK5SC(Super Core)」を採用する製品の第1弾を、2002年度下期にサンプル出荷する。

 SPXK5は、1つの命令語に複数のコマンドを格納し、その命令を最大4つまで並列に処理することができる「VLIW(Very Long Instruction Word)アーキテクチャ」と、乗累算器(MAC:Multiply Accumulator)を2つ搭載した「デュアルMACアーキテクチャ」を採用。

 ビデオ信号処理に特化した命令セットを内蔵しており、従来製品に比べて約3倍(250MHz動作時)の高速処理が可能。同社では「DSPとしては初めてVGAサイズのMPEG-4エンコード/デコードを実現した」としている。低電圧化技術により、105MHz、21mW駆動でCIFサイズ、15フレーム/秒のMPEG-4ビデオコーデックにも対応する。

 今後、携帯電話やPDA向けのシステムLSIソリューションの製品化を進めるほか、2003年度には0.095μmプロセスの製品開発を完了するとしている。

 同社では、従来製品向けに開発されたMPEG-4ビデオコーデック、MP3、AAC、WMAオーディオコーデック、AMR、G.729、G.726音声コーデックなどのミドルウェアを、SPXK5アーキテクチャに最適化させ、順次リリースしていく。

【主な仕様】

●SPXK5

    処理性能:最大1,000MIPS(250MHz動作時)
    メモリ空間:4GByte(命令+データ)
    累乗算器:16ビット×16ビット+40ビット 2個搭載
    ALU:40ビット 2個搭載
    演算レジスタ:40ビット×8本
    データポインタレジスタ:32ビット×8本
    内部データバス:32ビット×2本
    動作電圧:0.9V~1.65V
    製造プロセス:0.13μmCMOSテクノロジ
    消費電力:0.15mW/MIPS(1.5V時)
          0.05mW/MIPS(0.9V時)

●SPXK5SC

    内蔵命令RAM:64KB
    内蔵命令キャッシュ:16KB
    内蔵データRAM:64KB
    システムバス周波数:最大125MHz
    消費電力:0.23mW(1.5V時)
    32ビットシステムバスI/F搭載


□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0205/2702.html

(2002年5月27日)

[nisiuti@impress.co.jp]

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