富士通テン、車載用のタイムドメインスピーカーを開発


6月20日発表




 富士通テン株式会社は20日、タイムドメイン理論を利用した車載用スピーカーシステムを開発したと発表した。

 タイムドメイン理論は、周波数領域に着目した従来の再生方法に加え、「時間領域(タイムドメイン)の再現性」に着目したもの。音が発生する際に起きる振動の発生から消滅までの時間的な過程を再現する。原音の波形を再現し、原音に限りなく近づけるのが目的で、実現にはスピーカー内部で発生する様々な振動や反射音を抑える必要がある。同社では、「ECLIPSE TD」ブランドでホームオーディオ用スピーカー「A502、512、508PA」を発売している。

 今回開発されたシステムは、丸型ボックスタイプのメインスピーカー(中高域)と、Mid-Loスピーカ(中低域)、サブウーファスピーカ(低域)を組み合わせた3way構成。

 メインスピーカは、300Hz以上をカバーする5cmBOXスピーカーを採用。スピーカーの構造は、スピーカーユニットとエンクロージャが、直接接触することを避けたフローティング構造を採用し、再生する「音」以外の不要な振動の発生を抑制。さらに車内への取付けもフローティング構造にすることで、「車体へ取付けてもスピーカの振動が車体に伝わり生じる音の濁りを抑えている」という。

エンクロージャの構造 スピーカーの取付け構造

サブウーファの構造

 また、電気から音への変換効率を高めるため、スピーカーユニット後方にグランドアンカー(巨大錘)を設けている。さらに、サブウーファについてはグランドアンカーを用いると重量の増加が大きくなるため、2対のスピーカを背面でジョイントにより支え合う対向型サブウーファも開発した。

Mid-Loスピーカーの構造

 Mid-Loスピーカーは直接車に埋め込むタイプで、スピーカユニットの振動を車体に伝えないようにするため、緩衝材を挟み金属部が直接触れない構造。また、グランドアンカーの採用により過渡特性も向上させている。

 車内への取付けに際しては、各ユニットを分割して配置し、各スピーカから受聴位置(座席)までの距離をデジタルプリアンプを用いて時間補正する「タイムアライメント機能」を搭載した。「車室内でもホームのように音像定位のはっきりしたクリアでリアルな音の再生を実現している」としている。

各ユニットの取付け位置

 同社はスピーカー構造と取付けに関する特許を3件出願。同スピーカーシステムのプロトタイプは、6月22日~23日に、千葉県・幕張メッセで開催される「モービルエレクトロニクスショー」に出展される。

 販売予定は今年中で、最高級カーオーディオブランド、「ECLIPSE Sound Monitor」でのリリースを予定しているほか、米国をはじめグローバルに展開していく計画だという。

□富士通テンのホームページ
http://www.fujitsu-ten.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.fujitsu-ten.co.jp/release/2002/200206201.htm
□関連記事
【2001年3月29日】富士通テン、卵型フォルムで原音再生を追求したスピーカーシステム
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010329/ten.htm

(2002年6月21日)

[fujiwa-y@impress.co.jp]

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