光産業向けイベント「InterOpt '02」が開幕
―ホログラム光ディスクやSCRホイールが参考出品


7月16日から19日まで

会場:幕張メッセ4~6ホール

入場無料



 光産業技術の展示イベント「InterOpt(インターオプト)'02」が千葉県・幕張メッセで開幕した。期間は7月16日から19日まで。入場は無料となっている。

 このイベントは、光通信、WDM、光計測、光入出力、レーザ加工などの機器装置を一同に展示するもの。財団法人光産業技術振興協会が主催し、317社719小間の規模で開催される。

 初日の16日には、ホログラム技術を使用した記録媒体「テラバイト光ディスクシステムシステム」を出展した、株式会社オプトウェアによる記者説明会が行なわれた。


■ オプトウェア、ホログラム光ディスクシステムを出展

 オプトウェアは、元ソニー光ディスクビジネス戦略室の青木芳夫会長兼CEOと、同じく元ソニーの開発者、堀米秀嘉社長兼CEOが'99年に設立したベンチャー企業。資本金は6億9,915万円で、アイティファーム、Intel Capital、オリックス・キャピタル、ジャフコなど7社からの出資を受けている。

 主な事業は、ホログラム技術を使用した記録媒体「ホログラム光ディスク」の開発。12cm径ディスクに最大1TBの記録、最大1Gbpsの転送レートが可能としており、2002年中に19インチラックタイプの評価機を出荷する予定。今回は参考出品という形で参加している。

参考出品されたホログラム光ディスク評価装置「T-VRD」。現在、19インチラックバージョンを開発中という。右はディスクをイジェクトしたところ。メディアはカートリッジに入っている ライトワンスのメディアも展示された。写真ではわかりにくいが、表面は鏡のように映りこむ

 説明会ではまず、青木氏より事業計画が説明された。青木氏は「100GBから1TBの大容量、100Mbps~1Gbpsの高転送レート、DVDとの互換性、セキュリティの確保、著作権の保護」を「ポストブルー」の条件として挙げ、これらを満たすものを「ホログラムしかない」と説明。ターゲットを官公庁文書のアーカイブ、監視カメラなどのセキュリティ分野に求め、最終的にはホームサーバー、PC周辺機器、ビデオ配信などのコンシューマ用途を見込んでいる。

 今後の展開は、「インダストリアルバージョン」として、評価専業メーカー向けのドライブを2002年中に提供、2003年には業務分野に対し、OEMメーカーへのライセンス供与を開始。以後、デファクトスタンダードをめざし、コンシューマ向け市場へのOEM、またはジョイントベンチャーなどを行なう。コンシューマへのシフトは、2004年を予定している。業務分野の対象としては、「最初は放送分野。次に官公庁のアーカイブやデータ配信が有望な市場になる」と説明した。

 また、Blu-rayなどの統一フォーマットとの関連については、「まずはインダストリアル路線でいくが、コンシューマ分野への進出のためには考慮する必要がある」と語った。

オプトウェアの青木会長兼CEO 今後のロードマップは、業務用記録型ドライブを皮切りにフォーマットを固め、その後、民生用機を投入するという

 次に、堀米氏がテラバイト光ディスクシステムについてプレゼンテーションを行なった。それによると、ホログラフィ記録の原理は、情報光と参照光の2つの光から細い光の束を生成、光の束のそれぞれにデジタル情報が保持されており、それが2次元デジタル情報として記録・再生が可能になるというもの。

 加えて、記録層という面に記録するCDやDVDに対し、ホログラフィではディスクの厚み(体積記録層)に記録する。さらに、決して重なることのない光ディスクのピットに対し、ホログラフィでは200μm程度まで重ねて配置できる。これらにより、最大1TBの大容量記録が可能になるという。

 また、従来のホログラフィになかった「偏光コリニアホログラフィー技術」を採用。これは、参照光と情報光の2つの光路を同軸配置したもので、レンズが1つで済むため装置の小型化につながる。このほか、サーボの工夫や、参照光の位相変調による暗号化技術といった特徴があるという。

偏光コリニア式のホログラム光ディスクの原理。DVDやBlu-rayなどとの互換も可能という

 会場には、ホログラム光ディスクの評価装置や、ライトワンスのメディアが展示された。ディスクの材料にはフォトポリマーを使用し、メモリーテック、Aprilis、Inphase、Optlnk、Polightの5社によるホログラムディスクが並んだ。以前は回折効率が悪かったフォトポリマーだが、ここ数年で実用に耐えるものが出てきたという。


■ SCR方式のカラーホイールが初出展

 会場のほとんどは通信関連の出展だったが、プロジェクタやピックアップ用レンズなど、AV用途の製品も見受けられた。

 富士写真光機はプロジェクタ用の部材を展示。その中に、DMDチップ向けとして、SCR(Sequential Color Recapture)方式のカラーホイールも出品していた。SCRとは、カラーホイールのR、G、Bの配置を渦巻状にすることで、3色同時に光を当てることを可能にした方式で、従来の1.4倍の光効率を可能にするという。OEM先にはすでに出荷しており、今年後半にも搭載機が市場に出ると思われる。

 また、Samsungはプロジェクタ用光学エンジンを主体にした展示を行なった。レンズからプリズムなどを生産するが、同社の場合、リアプロジェクションテレビ向けが多いという。

左がSCR方式のカラーホイール。R、G、Bが渦を巻いているのがわかる。右は従来方式のカラーホイール Samsungは多くのプロジェクタ用部材を出品した。写真はDLPリアプロ用のモジュール

 ピックアップ用レンズを生産するコニカは、ブルーレーザ用対物レンズを出品した。2001年に展示されたものと基本的に同じだが、今回はコリメートレンズと2群2枚のビームエキスパンダをあわせて出展。これらにより、対物レンズがBlu-rayに対応できるという。このほか、記録型DVDとCD-R/RWの両方の書き込みに対応するレンズや、直径35mmの小型光磁気ディスク用ピックアップレンズも展示されている。

 東芝ブースでは、トスリンクとプラスチック光ファイバを用いたホームネットワークのデモンストレーションを行なった。「光コンセント」と呼ぶ端子で、他の部屋のPCやAV機器とのネットワークを構築できるという。昨年の展示とほぼ同じだが、光コンセントは新規の出品となる。

コニカのブルーレーザ用対物レンズ。量産を見越して、最初からプラスチック製にしたしたという 東芝は今年もトスリンクによるホームネットワークを提案。トスリンクはIEEE 1394用に加え、ファーストイーサネット用(右)を展示した

□InterOpt '02のホームページ
http://www.oitda.or.jp/io02home-j.html
□関連記事
【2001年7月17日】光デバイスイベント、インターオプト2001が幕張メッセで開催
―情報家電向け光伝送やDVD-RW/+RW用デバイスなど
http://av.watch.impress.co.jp/

(2002年7月16日)

[orimoto@impress.co.jp]

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