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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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モトローラ株式会社は1日、新しいデジタルラジオ技術を開発したと発表した。 デジタルラジオ技術は、アナログAM/FM放送の信号受信能力を大幅に向上させるもので、ホームオーディオやカーオーディオ向けのチップセットとして各OEMメーカーに提供される。2003年のクリスマスシーズンに対応製品が発売される見込み。 ラジオのチューニング時に、従来の機械的な方法に変えてソフトウェアを利用する。24bit DSPにより、受信信号の改善とフィルタリングを行なうのが特徴で、従来のアナログ回路に比べより多くのチャンネルの受信や音質の改善などが可能となる。
デジタルラジオのプラットフォームは、AM/FMチューニングを行なう「RFフロントエンドチップ」、「IFシグマデルタA/Dコンバータ」、「DSPベースバンド/オーディオプロセッサ」3チップから構成される。オンチップで6ch ASRC(非同期サンプルレートコンバータ)やSPDIF機能を内蔵し、コアクロック周波数は150MHz。2つまでのチューナをサポートする。 デジタル化により、FMデモジュレータの性能が大幅に向上し、受信領域を大幅に拡大できる。動的可変IFフィルタの採用により、チャンネル性能も向上し、従来のラジオでは隣接局の影響により信号が消えてしまった場所でも、放送を聴き続けることができる。また、山やビルなどの反射信号による「マルチパス干渉」の影響を最小限に抑える拡張もなされているという。さらに、アンテナ2基搭載時には、2つの信号を合わせ安定した信号を抽出し、ノイズの低減が可能になっている。
発表会では、ドライバ情報システム戦略マーケティングディレクターのジョンハンセン氏がデジタルラジオ技術について解説した。「受信領域の拡大」や「より多くのチャンネルの受信」、「隣接チャンネルの影響を低減」などデジタルラジオ技術の利点を列挙し、それらが従来のアナログラジオとほぼ同等のコストで実現可能であるとアピールした。 また、新機能を追加に新しいICが不要で、RAMやROMのファームウェアアップデートで機能追加が行なえるなど、設計時にも大きなメリットがあると強調した。 なお、価格については、「ハイエンド製品に採用すると安くなるが、ローエンド製品だと高くなる。総合的に見てほぼ同程度」としている。また、販売については、「モトローラブランドで対応製品を販売することはない。チップセットをメーカーに供給となる」としている。なお、現在では、「ヒュンダイオートネットが採用を決めており、他社にも採用を呼びかけている。現状では、サンプルの早期の段階だが、主要メーカーがサンプルのテストを行なっている」とのことで、製品の立ち上げは、「2003年のクリスマスシーズンから対応製品が発売され、2004年にはOEMなどを介して自動車などにも搭載される。本格的な普及は2004年を予定している」と説明した。 □モトローラのホームページ (2002年10月1日) [usuda@impress.co.jp]
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