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【WPC EXPO 2002レポート Dolby編】
ドルビーラボ、「ドルビーバーチャルスピーカー」を発表



■ ドルビーヘッドフォンの技術を活かした「ドルビーバーチャルスピーカー」

「ドルビーバーチャルスピーカー」のロゴ
 Dolby Laboratories International Servicesの日本支社は16日、WPC EXPO 2002の会場にほど近い東京ファッションタウンでマスコミ向け説明会を開き、新技術「ドルビーバーチャルスピーカー」の説明を行なった。

 ドルビーバーチャルスピーカーは、ドルビーデジタル(5.1ch)やドルビーデジタルEX(6.1ch)を、フロントスピーカー2本で再現するという技術。2chソースはドルビーデジタルプロロジック IIで5.1ch化した後、ドルビーバーチャルスピーカーでデコードされる。2chとも帯域制限はない。一部のサラウンドスピーカーにつけられていた「バーチャルドルビー認証」や、DVD再生ソフトなどに見られた「バーチャルドルビーデジタル」とも異なる新技術としている。

 パソコンでのDVD再生時に使用されることを想定し、DVD再生ソフト「PowerDVD XP」および「WinDVD 4」の最新バージョンに実装される。これらは各社の2002年秋モデルにプリインストールされるため、今秋に出荷されるほぼすべての機種で、バーチャルドルビースピーカーが使用できる(一部の機種はすでに発売済み)。将来は専用DSPを用意し、テレビ、DVDプレーヤー、STBなど民生機での展開を視野に入れている。

―PowerDVD XP "DVS Special"―
PowerDVD XPの起動画面の一部。右上のロゴがドルビーバーチャルスピーカー搭載ソフトの証明(クリックすると全体画像を表示します) 音声設定に「Dolby Virtual Speaker」が追加されている

―WinDVD 4.0 DXVA―
WinDVD 4.0のコントロールパネル。右側のパネルにロゴがあり、「標準」、「ワイド1」、「ワイド2」のプルダウンメニューが表示されている

 特徴は、クロストーク技術に「ドルビーヘッドフォン」の環境シミュレーションを導入したこと。直接音だけを逆位相などで処理していた従来のバーチャルサラウンド技術に対し、「よりリアルなサラウンド体験が得られる」としている。

 また、スピーカー間の距離にあわせ、「標準モード」、「ワイド1モード」、「ワイド2モード」の各リスニングモードが提供される。ワイド1は、スピーカー間の距離が少ないときに使用し、ワイド2は基準モードよりさらに広がり感が得られるという。

 発表会場では、富士通のFMVC20WBMを使ったデモを行なっていた。ソースはモンスターズ・インク。ヒマラヤのシーンやドア倉庫のシーンをドルビーバーチャルスピーカーで再生していたが、ほかのバーチャルサラウンド技術に比べると、音があまりくもらず、移動音の再現も5.1chスピーカーの使用時に近いと感じた。

 ほかにも、ドルビーデジタル、ドルビーヘッドフォン、ドルビーデジタルコンシューマーといった各フォーマットとパソコンの関わりが紹介された。

ドルビーバーチャルスピーカーのデモには、富士通製のパソコンが使用された。スピーカーはタイムドメイン バイオRZのClick to DVDに、ドルビーデジタルが採用されていることをアピール

□WPC EXPO 2002のホームページ
http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/
□Dolbyのホームページ(英文)
http://www.dolby.com/
□Dolby日本支社のホームページ
http://www.dolby.co.jp/
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【2001年8月21日】【魁!】ヘッドフォンの宿命、頭内定位がなくなる?
ドルビーヘッドフォン搭載MD「シャープ MD-ST880」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010821/saki26.htm

(2002年10月16日)

[orimoto@impress.co.jp]


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