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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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■ DVI出力搭載Faroudja製DVDプレーヤー 画質重視の映像機器やDVDプレーヤーなどに実装されている高画質化ロジック「DCDi(Directional Correlational Deinterlacing)」。その開発元として知られるFaroudjaは、DCDiのような映像処理技術を他社へライセンスするテクノロジービジネスをメインとした企業(現在、米Sageの事業部門)というイメージがあるが、Faroudjaブランドを銘打った製品の開発も行なっている。 ブースでは「Digital Cinema Source」というシリーズ名のハイエンドDVDプレーヤー「DVP2000」を出展し、来場者の注目を集めていた。 DVP2000で再生したDVD映像は、当然のごとくDCDi処理され、さらにTrueLifeと呼ばれる独自の映像ディテールの強化処理後に出力される。
その出力の多彩さがDVP2000の特徴で、852×480/800×600/1,024×768/1,366×768/1,280×1,024/1,920×540/1,280×720/1,280×768/1,024×1,024/1,360×1,024/1,920×1,080ドットといった、任意の解像度での変換出力ができるようになっている。
映像出力端子は、コンポジット、Sビデオ、コンポーネントといった一般的な映像出力端子に加え、RGB出力用としてDVI端子とD-Sub15ピン端子を装備する。 例えばPDPの解像度が1,280×720ドットのとき、一般的なDVDプレーヤーを接続した場合、720×480ドットの出力をPDP側で1,280×720ドットにマッピングされる。つまり、PDP側の拡大処理ロジックが優秀でなければ、どんなに高画質なDVDプレーヤーを接続したとしても表示品質の向上はさほど期待できないことになる。 一方、DVP2000側で表示機器側のリアル解像度に変換してしまえば、表示機器側の拡大処理を省略。映像信号処理をFaroudjaテクノロジーで行うことになる また、DVI端子ならば、映像表示機器の最終出力段階までデジタルで伝送できるメリットも併せ持つ。これだけでもデジタル至上主義者のマニアにはたまらない要素だといえる。 さらに、DVP2000には映像入力端子も実装されており、他の映像機器、たとえばDVDプレーヤー、LDプレーヤー、VHSデッキ、ゲーム機などを接続すれば、その映像に対してDCDiやTrueLifeを適用し、解像度変換を行なってDVP2000の映像出力端子から出力できる。DVDプレーヤーというよりは、「DVDプレーヤー搭載映像信号プロセッサ」と呼ぶ方がしっくりくるように思う。 なお、DVP2000からDVD再生機能を省き、この信号処理機能部分だけを抜き出した下位モデル「DVP1000」もラインナップされている。 価格はDVP2000が15,000ドル、DVP1000が7,000ドルで、双方とも3月に発売を予定している。日本での取り扱いはエレクトリが担当するとのこと。
■ MERIDIAN、HDMI出力可能なDVDプレーヤーを出展
DVDオーディオの可逆音声圧縮技術、MLPコーデックの開発元のMERIDIANも、自社ブランドの製品を数多くリリースしている。その中で今年のCESで、MERIDIANが一押しとしていた製品は「MERIDIAN800」というアップグレード可能なDVDプレーヤーだ。 MERIDIAN800のマザーボードには拡張スロットが実装されており、ここにオプションのI/Oボードを差すことで機能を強化できる。 今回のCESで発表したのは、MERIDIAN800用の新拡張カード「VE11」と「VE12」。VE11はDVI出力を、VE12はHDMI出力をMERIDIAN800に追加する。MERIDIAN800にVE11とVE12の両方を搭載することも可能で、DVI、HDMIの両出力に対応したDVDプレーヤーを作り上げることができるのだ。
MERIDIAN800プレーヤーと、VE11あるいはVE12との組み合わせ価格が2万ドル。VE11、VE12単体価格は1,250ドルとなっている。MERIDIAN800プレーヤー本体は既に発売開始済み。VE11とVE12は2003年第1四半期中に発売を開始する予定。
■ SRS 発泡スチロール素材の平面スピーカー製品を本格提供開始 SRS Labsといえば、TruSurroundXTなどに代表される、独自の音響音場処理技術を扱うライセンス企業のイメージが強いが、最近では積極的に自社ブランド製品の開発を行なうようになってきている。 2003年は、昨年のCESで発表した発泡スチロール素材を使ったフラットパネルスピーカーのユニットの本格的な量産、出荷を開始する。ラインナップは以下の4つ。 【Klayman Signature】 SRS Labsの技術者で同社のフラットパネルスピーカー技術の発案者、Arnold Klayman氏の名前を取った最上位製品。2基の平面ドライバと1基のドーム型ツイータを組み合わせている。エンクロージャはアルミ製。外形寸法および重量は、431×76.2×1041.4mm(幅×奥行き×高さ)、14.7kg。 外観からは想像を付かないほどのナチュラルなサウンドで、メインスピーカーとしてのポテンシャルを持つ。インピーダンスは8Ω、音圧レベルは91dB。出荷は2002年11月より出荷され、価格はペアで999ドル。 【Prestige Solo/Duet】 平面ドライバ2基とドーム型ツイータを組み合わせた「Duet」と、平面ドライバ1基とドーム型ツイータを組み合わせた「Solo」の2タイプがラインナップされる。インピーダンスはともに8Ω。発売は2003年第1四半期を予定。価格はペアで580ドル前後となる見込み。
【Eva】 アクティヴ平面ドライバ1基+パッシブ平面ドライバ1基+ドーム型ツイータで構成。展示されたプロトタイプではパッシブ駆動のドライバを搭載していたが、実際の製品ではアクティブ駆動になる可能性もあるという。インピーダンスは8Ωで、出力音圧レベルは85dB。外形寸法および重量は、612.7×72.3×218.4mm(幅×奥行き×高さ)、5.45kg。発売時期は2003年第一四半期を予定。価格は500ドル前後(ペア)の見込み。 【AcouStix】 小型多目的スピーカーとしてリリースされるモデル。外形寸法は53.7×34.5×406.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量は681.8g。この製品のみ平面ドライバではなく、新開発のコーン型フルレンジユニットを垂直に複数個配置している。インピーダンスは8Ωで、出力音圧レベルは87dB。発売時期は2003年第1四半期を予定。価格は500ドル前後(ペア)となる見込み。 日本での発売は予定されているが、具体的なスケジュールや価格は未定。日本市場向けには、新開発の小型ウーファユニットを組み合わせたスペシャルバージョンになる可能性が高いという。
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■ Klipsch 高級スピーカーメーカーが作った低価格5.1CHシステム
サテライトは小型だが、ウーファとツイータを組み合わせた2WAY構成で、立ち上がりが鋭く、解像感の高い音がする。組み合わせるサブウーファは出力100Wで、サテライトとのバランスも素晴らしい。サブウーファをディジーチェーンで追加することもオプションで可能。担当者は「某C社のオールインワン5.1chシステムと比べてもらえればその音質差は歴然だ」と強気のコメントでアピールした。
なお、サウンドクオリティとシステム拡張のおもしろさが認められ、この製品に2003 CESの「DESIGN & ENGINEERING SHOWCASE HONORS」賞が授与された。価格は299ドル。発売時期は2月から3月を予定している。日本での発売は未定。
(2003年1月14日)
[Reported by トライゼット西川善司]
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