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ソニーは19日、解像度1,920×1,080ドットのハイビジョン対応反射型液晶ディスプレイデバイス「SXRD(Silicon X-tal Reflective Display)」を開発したと発表した。2003年度中にフロントプロジェクタ、リアプロジェクションテレビへの展開を目指す。 SXRDは、単結晶シリコンを駆動素子とする0.87型の反射型液晶ディスプレイデバイス。9μmピッチの画素を0.35μmの画素スペースで配列する技術を確立し、0.87型のサイズながら1080i/1080pをフル表示可能な解像度1,920×1,080ドットを実現。画素スペース0.35μmは世界最小としている。これは、同社の従来品と比べると、画素密度で約2.4倍、画素間スペースで約10分の1に当たり、「メッシュ感を感じさせない画質を可能にした」という。開口率も95%に高まっている。 加えて、高温ポリシリコン液晶やLCOS(Liquid Crystal On Silicon)より薄い2μmの液晶セル厚を実現。同時に、液晶材料を従来のTN(Twisted Nematic)から、液晶分子を基板の垂直方向に駆動させる「垂直配向液晶材料」に変更し、薄いセル厚でも良好な駆動特性を可能にしたとしている。コントラスト比は3,000:1、応答速度は5ms。
さらに、無機材料での液晶配向技術を確立したことで、配向膜の素材を有機材料(ポリイミド)から無機材料に変更。配向膜の耐久性が向上し、映像品質も長期間維持できるとしている。 また、従来の液晶パネルの生産工程では、小片に切り出した後、ビーズスペーサやポストスペーサといわれる柱を入れて厚さを制御していた。これをシリコン駆動素子の平坦化技術や、均一な配向膜の成膜技術の開発により、2μm以下のセル厚でもスペーサを使用しないパネル化プロセスを確立。基板間へのダストの侵入を軽減し、高い量産性を実現している。
□ソニーのホームページ (2003年2月19日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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