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SCN、安定した動画配信が可能なAVルータ
―メモリースティック対応、Webサーバー機能も搭載


3月7日受付開始

標準価格:29,800円
       (3月末まで24,800円)


 So-netを運営するソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(SCN)は、IEEE 802.11b準拠の無線LAN機能を搭載したAVルータ「HN-RT1」を発売する。So-netのブロードバンド接続コースを利用している会員を対象にした製品で、3月7日から専用サイトで販売受付を開始、出荷は3月13日から。価格は29,800円だが、3月末まではキャンペーン価格の24,800円で提供する。対応OSはWindows 98 SE/2000/Me/XP。

 HN-RT1は、So-netのブロードバンド接続コース「So-net ADSL」、「フレッツ・ADSL」、「So-net 光」、「Bフレッツ」会員向けのルータ。IEEE 802.11bの無線LAN機能を内蔵し、無線で最大11Mbps、有線LANでは最大93Mbpsのスループットを実現。FTTHサービスにも十分対応できるという。なお、一般向けの販売は現在のところ予定していない。

背面のLANポートで、LAN1(AV)と書かれているのがAV優先ポート

 大きな特徴は、10BASE-T/100BASE-TXのLANポートの中に「AV優先ポート機能」を搭載すること。これは、LAN内で動画のストリーミング配信を行なう場合、配信元の機器をAV優先ポートに接続することで、パケットロスの少ない、安定した映像を配信できるというもの。

 AV優先ポートには、ほかのLANポートよりも多くバッファメモリが割り当てられている。さらに、動画の配信中に無線LANやほかのLANポートでサイズの大きなファイルの転送などが始まっても、AV優先ポートを流れる動画データの処理を優先するアルゴリズムになっているという。

 装備するLANポートはWAN側に10BASE-T/100BASE-TXを1系統、LAN側に10BASE-T/100BASE-TXを4系統を用意。LAN側の4ポートの内、1つがAV優先ポートとなる。そのほかのインターフェイスは、USB 1.1を1系統、メモリースティックスロットも1系統装備する。

メモリースティックスロットは本体右側面に装備。なお、MagicGateには対応していない 前面のディスプレイを見ながら設定や状態確認が可能。ファームウェアの自動更新にも対応しており、PCを使わずボタン1つでアップデートできる 付属の台座を使うことで、縦置きも可能

 メモリースティックは、内部のデータをLAN側で共有するネットワークドライブとして利用できるほか、メモリースティックにホームページのデータを保存することで、Webサーバーとしてインターネットで公開することも可能。また、4月に公開を予定しているファームウェアにアップデートすることで、USB接続したプリンタを共有するプリンタサーバーにもなるという。

 ルータとしての機能は、Universal Plug and Play(UPnP)に対応。「PPTP」、「L2TP」、「IPSec」の3種類のVPNパススルーに対応するほか、無線LANの64/128bit WEPも利用可能。ただし、PPPoEのマルチセッションには対応していない。ルータの設定はPCのWebブラウザから可能。なお、プレイステーション 2(PS2)からの設定も可能だが、操作が複雑であるため同社では推奨していない。

 本体サイズは204×231×45mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.3kg。2mのLANケーブルが2本付属する。

■ 今後の展開

 都内で開かれた発売発表会では、So-netが提供を予定している新サービスも明らかにした。4月に提供予定の「簡単Web公開サービス」は、So-netが4月に開始予定のダイナミックDNS(DDNS)サービスとAVルータを組み合わせることで、簡単にWebサーバーの立ち上げ、公開ができるというもの。

 ファームウェアのアップデートでIPv6にも対応可能。5月にはIPv6の試験サービスを予定している。さらに、ユーザーが利用する接続サービスに沿ったAVルータの設定をあらかじめ完了した製品を販売する「ホームルータかんたん接続設定」と、今夏には同様の「ワイヤレスLANかんたん接続設定」なども予定している。

 また、宅外から自宅のLANにVPN(Virtual Private Network)接続する機能や、同社のセキュリティサーバーに自動的にプロクシアクセスすることで、ウイルスなどの対策ができるサービスなども提供していくという。なお、「Web公開サービス」と「リモート接続」、「セキュリティサービス」はいずれも有料サービスになる予定。価格は現在のところ未定だが、いずれも月額1,000円を超えることはないという。

 発表会で挨拶に立った山本泉二社長は、SCNがルータの販売を行なうことについて「ネットワークの入り口として、この新しいルータをサポートすることで、新しいブロードバンド環境が整備される。それは、新しいサービスを提供できるということでもある」と、AVルータの今後の展開を語った。

SCNの山本社長 PS2やコクーンなどとの接続も想定。新しいブロードバンド環境を整える第1歩となる製品だという 今後提供予定のサービス一覧

 なお、同社はソニーグループ各社の協力を得て、3月10日から19日まで、東京・丸の内の丸の内ビルディング(丸ビル)で「So-net 7周年記念イベント」を開催する。ソニーのハードウェアを使用し、So-netのコンテンツを楽しむデモや体験スペースを用意するほか、So-net会員限定の各種招待イベントなども予定しているという。イベントの詳しい内容には専用ページに掲載している。

□So-netのホームページ
http://www.so-net.ne.jp/
□製品情報
http://www.so-net.ne.jp/router/index_f.html
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(Broadband Watch)
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~会員向けにブロードバンドAVルータの提供も~ (Broadband Watch)
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(2003年3月3日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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