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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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株式会社ハピネット・ピクチャーズは28日、塚本晋也監督の作品7タイトルを収めたDVD-BOX「塚本晋也 COLLECTOR'S BOX」の発売を記念して、都内で記者会見を行なった。会見には塚本監督が登場し、自らの作品や、5月下旬に劇場公開される最新作「六月の蛇」についての意気込みなどを語った。なお、DVD-BOXの発売は5月22日で、価格は24,800円。
塚本晋也監督は、'60年1月1日生まれ。14歳から映画を作り始め、'89年に「鉄男」で衝撃的なデビューを飾る。以後も「ヒルコ/妖怪ハンター」や「東京フィスト」など、斬新な映像と音声で独自の世界を撮り続けている。
国内外の映画ファン、批評家からの評価も高く、ベネチア国際映画祭など、数々の映画賞を受賞。また、俳優としても林海象、竹中直人、山本政志などの監督作品に出演している。 DVD-BOXに収録するのは、「電柱小僧の冒険」、「鉄男」、「ヒルコ/妖怪ハンター」、「鉄男 II BODY HAMMER スーパーリミックスバージョン」、「東京フィスト」、「バレット・バレエ」、「双生児」の7作品。さらに、秘蔵映像を交えた塚本監督のインタビューを収める特典ディスク「塚本図鑑」が付属し、計8枚組みとなる。なお、封入特典として「鉄男 II BODY HAMMER スーパーリミックスバージョン」の劇場公開時に発売された「鉄男プレス」の復刻版を同梱する。
7作品の中でも注目は、初DVD化となる「電柱小僧の冒険」。塚本映画の原点ともいうべき作品で、監督が舞台やCM制作の仕事をする中で、舞台の芝居用に作られた美術セットを使って8ミリで撮影を始めたという。そのため、スタッフやキャストも演劇の仲間で制作されている。
ストーリーは、背中に電柱の生えた少年が近未来に行き、女教師サリバ先生とともに鉄の吸血軍団と戦うというファンタジー。監督によると「もうこれ以上は8ミリでは出来ないというところまで入魂して作った。技術と内容がここまで一体化した作品は作ったことがない」という。この作品は'88年度の「ぴあフィルムフェスティバル」でグランプリを受賞し、「鉄男」など、その後の作品に繋がることとなる。 また、DVD-BOXに収められた作品について、監督自身が一番印象に残っている作品は? と聞かれると「作品は子供のようなものだから、長男が可愛くて次男が可愛くないということはない。けれど、鉄男や東京フィストなど、最新作にもつながる要素も含んでいて、苦労が多かった“やんちゃな子供”が特に印象に残っている」と答えた。なお、DVD化に際して色調整はしているが、編集などはせず、オリジナルのまま収録しているという。 5月下旬に公開される最新作「六月の蛇」は、梅雨の東京を舞台にした映画。セックスレス夫婦の妻・りん子のもとに、彼女自身の自慰行為を盗み撮りした写真と携帯電話がとどく。それは、カウンセラーとして働く彼女の言葉で自殺を思いとどまった男、道郎からの狂った脅迫だった。その日から、りん子の恥辱と恐怖に満ちた日々がはじまる。
「春に公開する予定だったが上映が延び、ようやく公開できる。雨が沢山降る映画なので、映画館を出た時に晴れた空を見て、あ、今までのは映画だったんだという実感を持って欲しい。そのためにも、梅雨の6月にならなくてよかった」という。また、「エロティックな内容ということもあり、ターゲットは中年男性をイメージした」という。しかし、映画祭などで先行上映したところ、若い女性からの評価が高く、驚いたという。
【DVDの主な仕様】
□ハピネット・ピクチャーズのホームページ
(2003年3月28日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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