◇ 最新ニュース ◇
|
||
【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
||
|
松下電器産業株式会社は30日、2003年第1四半期決算を発表した。売上高は前年比98%の1兆7,636億円、営業利益は同127%の200億円、純利益は同78%の27億円となった。なお、2002年5月に撤退したHDD部門を除くと、売上高は前年同期比102%となる。
川上徹也常務取締役は、「営業利益で2桁増益を確保し、キャッシュフローの改善も実現した。商品、財務ともに堅調に推移している」と好決算であることを前置きし、四半期決算の詳細について解説した。 まず、重点戦略商品であるV商品の展開について語り、昨年度1兆円だったV商品の売上を1兆2,000億円まで伸ばすと宣言。V商品の戦略としては、ブラックボックス技術の導入や、セル生産の導入、製品の世界同時垂直立ち上げなどを行なっていく。第1四半期のV商品の売上は約2,000億円で、構成比は、AVCネットワークスが40%、アプライアンスが12%で、デバイスが48%となっている。
特に好調だったのは、DVDレコーダやデジタルビデオカメラ、PDP、デジタルカメラなどのデジタルAV製品で、業界の伸び率を超えてシェアを高めたという。特にPDPは好調で、売上高は前年比167%の206億円となり「PDPはようやく普及期に入った(川上徹也常務取締役)」と述べた。 薄型テレビの戦略は、32型までをLCD、37型以上をPDPとし、「大画面テレビでは、応答速度や視野角、コストなどの点で、PDPの優位性は変わらない」と話す。また、PDPパネルの販売も好調で、前年同期の15万台/シェア20%から、今年は22万台/同29%と大幅な販売台数/シェア増加を果たしたという。
AVCネットワーク社全体の売上高は、前年同期比97%の8,420億円。商品別では、ビデオが同91%の637億円、テレビが同86%の964億円、PDPテレビが同167%の206億円、DVDプレーヤー/レコーダが同139%の343億円、音響機器が同90%の653億円、情報機器が同90%の2,601億円、通信機器が同114%の2,658億円となっている。
アプライアンス部門の売上高は前年同期比99%の2,914億円。デバイス部門の売上高は同98%の2,667億円で、「PDPパネルが待望の黒字化(川上取締役)」という。日本ビクターの売上高は1,926億円(同96%)、その他が、売上高1,709億円(同107%)。
また、固定費の削減などにより、価格低下を上回る合理化が達成でき、営業利益の増収につながったと分析。棚卸資産も昨年6月末の9,323億円(47日)から、8,488億円(43日)まで減少し、ネット資金が4,297億円から7,053億円に増加するなどキャッシュフローの改善も図られた。 2003年度通期見通しについては、4月の発表時から変更無く、売上高が前年比101%の7兆4,500億円、営業利益が同118%の1,500億円。川上取締役は、「今後とも、V字回復を確固たるものにすべく努めていく」と述べ、会見を締めくくった。 □松下電器産業のホームページ (2003年7月30日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
|
|