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松下、12月から「Tナビ」をグランド・オープン
-有料を含む49のコンテンツを用意し、カラオケも可能に


12月3日発表


 松下電器産業株式会社は3日、デジタルテレビ/チューナ向けのインターネット接続サービス「Tナビ」の説明会を都内で開催。12月から新たに開始される有料課金サービスや、Webメールなどの新しい機能を紹介した。

Tナビに対応したプラズマテレビ「VIERA(ビエラ)」

 Tナビは、同社のeネット事業本部が展開するIPベースの情報サービス。ADSLなどのインターネット常時接続環境を想定し、天気予報やレストラン情報、地図情報などの生活情報サービスをテレビの画面で楽しむことができる。

 対応機種は、5月に発売されたCRTテレビ「D30シリーズ」を皮切りに、9月以降に発売されたプラズマ・液晶・CRTテレビや、デジタルチューナ「TU-MHD500」などをラインナップ。さらに、三菱のCRT「32T-GD303」や、シャープや日立、パイオニアからも対応チューナがリリースされている。

eネット事業本部の木村本部長

 Tナビがスタートした5月の時点では21個のサービスが用意されていたが、11月末現在では41サービスに増加。12月にはさらに8個が追加され、計49サービスが揃う。

 これについてeネット事業本部の木村純本部長は「5月をプレ・オープン、12月をグランド・オープンと考えている」とし、Tナビの本格始動を宣言。今後は2004年春までに100サービス、2004年中に200から300サービスの提供を目標としているという。

 また、12月から新たに「ファミリーリンク・サービス」、「メッセージ・サービス」、「パスポート会員サービス」という3つのサービスが開始された。

 ファミリーリンク・サービスは、利用者がよく使うサイトや、現在加入している有料サービスへのリンクを自由に登録できるツール。Tナビのトップページに新たに「ファミリーメニュー」ボタンが新設され、サイトへのアクセスが簡単に行なえるという。

12月から追加された新機能一覧 トップページに「ファミリーリンク・サービス」へのアクセスボタンが新設される ファミリーリンク・サービスでは、任意のTナビサイトへのリンクを登録できる

コンテンツホルダーからのメールの受信・返信が可能に

 メッセージ・サービスは、コンテンツホルダーとユーザーとの間で電子メールの送受信が可能になるサービス。ファミリーメニューにメールの受信ボックスが新たに用意され、コンテンツホルダーからメッセージが配信される。主にメールマガジンの配信や注文確認などに利用され、受信したメッセージにユーザーが返信することもできる。

 現在、Tナビに対応したテレビやチューナには電子メールの送受信機能は搭載されていないため、メッセージ・サービス機能はWebメールをカスタマイズして実現している。ただし、登録されたコンテンツホルダーからのメール以外はブロックするため、テレビからテレビ、PCからテレビといったメールの送受信には対応しない。あくまでコンテンツホルダーとユーザーのコミュニケーション機能に限定した閉鎖的なシステムとなる。

パスポート会員サービスの概略図

 パスポート会員サービスは、同社が有料サービスの課金決算を代行するというもの。入会すれば、4桁のパスワードを入力するだけで手軽に有料サービスが利用できるという。

 支払いはクレジットカードで行なう。なお、同社の代行手数料は、月額固定のコンテンツの場合9%、都度課金の場合12%となっている。


 ■ 新サービスの追加でカラオケも可能に

12月現在のサービス一覧

 12月から新設されるサイトは、キリンビールが提供する「おつまみ道場」、日本航空が提供する「JAL」、東京電力が提供する「ホームシェフ」、谷口松雄堂提供の「ゆめ画材」、メディカル・バンクの「ハートネット・TV」、アイスタイルの「@cosme」、夢の街創造委員会の「花出前舘」、山陽新聞の「山陽新聞」の8個。各コンテンツの詳細は専用サイトに掲載されている

 さらに、前述のパスポート会員サービス向けの有料コンテンツとして、松下電器が提供するカラオケサイト「ゆめカラ」もサービスを開始した。これは、同社のカラオケマイク「DO! KARAOKE」用の楽曲データのダウンロードサービスで、Tナビでダウンロードした楽曲をSDカードに保存し、DO! KARAOKEで利用できるというもの。

 TナビはあくまでSDカードへの楽曲ダウンロードに利用するため、伴奏の再生やカラオケ画面の表示はDO! KARAOKEの機能を使用する。なお、将来的にはTナビだけでカラオケを可能にすることも検討しているという。

マイク単体で、歌詞付きの映像表示や伴奏の再生が可能な「DO! KARAOKE」を利用する


 ■ Tナビユーザーは2006年に100万人単位

eネット事業本部の大野誠一グループマネージャー

 eネット事業本部の大野誠一グループマネージャーは、DIGAシリーズで実現した携帯電話による番組予約サービスや、ホームネットワークを使った「見守り安心サービス」、白物家電による「くらしネットサービス」など、2003年に開始されたネット家電サービスを振り返り「これらの中心となるのがTナビだ」と発言。家庭内ネットワークにおけるTナビの位置付けと、今後の方向性を示唆した。

 また、「Tナビはパナソニックのテレビに付随したサービスではない。HTML 4.0に準拠しており、コンテンツの開発も容易。プロバイダの制限もなく、極めてオープンなプラットフォームだ」(大野氏)とし、今後もコンテンツホルダーだけでなく、各AV機器メーカーに対応を呼びかけていくという。

 なお、Tナビの利用者数については「対応製品の出荷が始まったばかり」として、公表を控えたが「地上デジタルが本格的に普及しているであろう2006年時点で、100万単位のユーザー数を目標にしていきたい」と語った。

□松下電器のホームページ
http://matsushita.co.jp/
□Tナビの公式サイト
http://www.tnavi.net/
□ニュースリリース
http://www.tnavi.net/contents/contents.html

(2003年12月3日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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