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2004 International CESレポート 【スピーカー編】
iPod用アクティブスピーカーやELACのハイエンドシリーズなど


開催期間 : 1月8~11日(現地時間)

会場 : Las Vegas Convention Center
     Las Vegas Hilton Hotel
     Alexis Park Hotel


 映像デバイスや新しいデジタル技術に注目が集まりやすいCES。だが、オーディオやシアター用の個性的な新スピーカーも各メーカーから出展されている。米国市場向けの製品がほとんどだが、新製品の中から日本でも購入できる可能性が高いものを紹介する。


■ MONITOR AUDIO、低価格シリーズ「Radius」を発表

Radius

 MONITOR AUDIOは記者会見を行ない、新しいスピーカーシリーズ「Radius」を発表した。同社はハイエンドの「Gold Reference」とミドルレンジの「Silver Studio」を展開しているが、Radiusは「シンプルでオーソドックスをテーマにした」(同社)という、最も低価格なシリーズになる。

 第1弾モデルとして2ウェイのブックシェルフスピーカー「Radius 90」と、アクティブサブウーファ「Radius 360」を投入。日本でも発売を予定しており、発売はどちらも2月21日。価格はRadius 90が1本29,000円、Radius 360が85,000円。

 Radius 90は120×140×190mm(幅×奥行き×高さ)のコンパクトなスピーカー。25mm径のドームツイータと、101mmのウーファを搭載。防磁仕様となっており、エンクロージャはバスレフ。木目とブラック、チェリーウッド、ホワイトの4色を用意し、ブラックとグレーの2色のサランネットを付属する。インピーダンスは8Ω、再生周波数特性は85Hz~25kHz。重量は1台約2Kg。

エンクロージャはバスレフ カラーリングは木目とブラック、チェリーウッド、ホワイトの4色を用意 ブラックとグレーの2色のサランネットを付属する。

Radius 360

 Radius 360は、203mm径のユニットと100WのMOS-FETアンプを内蔵したアクティブサブウーファ。Radius 90との組み合わせを想定している。

 再生周波数特性は27Hzから180Hzで、クロスオーバー周波数は40から180Hz。重量は約12Kg。ゲインやクロスオーバー、ローパスフィルターの調節にも対応している。


■ ELACから新ハイエンドスピーカーシリーズが登場

 「CL310JET」でお馴染みのELACブースには、500シリーズを超えるハイエンドの「600シリーズ」が参考出品されている。ラインナップはブックシェルフタイプ(名称未定)と、「600センター」、トールボーイタイプの「607」、シリーズ最上位モデルの「608-4PI」の計4機種。本体の仕様と価格が発表されたのは「608-4PI」のみで、ペアで約7,000ドルとなっている。

 米国での発売は6月から7月を予定。現在の段階で日本での発売は決定していないが、「おそらく日本のオーディオファンにも聞いてもらえるだろう」とのこと。

600シリーズ。左から「608-4PI」、「600センター」、ブックシェルフタイプ、「607」 ブックシェルフモデル 4Piを上部に搭載した608-4PI

 608-4PIの最大の特徴は、新たに開発された360度指向性「4Piツイータ」を搭載すること。現在のハイエンドクラスである512、516、518のオプションとして開発された360度指向性のスーパーツイータ「CL4Pi Plus」と似た形状になっているが、能率が改善され、最高音も35kHzから50kHzに向上。SACDやDVDオーディオの超高音域の再生に対応するほか、放出される音波もより理想的な形になるという。

 ツイータとミッドレンジ、ダブルウーファの3ウェイ4ユニットとなっており、ミッドレンジは37mm径のドーム型。ウーファは180mm径。エンクロージャはバスレフとなっている。外形寸法は1,180×285×198/212mm(幅×奥行き×高さ)。重量は35kg。


■ ALTEC、iPod用モバイルアクティブスピーカー

nMOTION

 CES会場の近くで開催されたデジタル家電、PC、ゲーム関連の展示会「digital! experience」では、ALTEC LANSINGが2003年末に米国で発売したiPod用のモバイルアクティブスピーカー「inMOTION」を展示。

 iPodとマッチするカラーリングを採用し、中央のくぼみにiPodを差し込むことで、ステレオのアクティブスピーカーとして動作する。使用しない場合は本体を取り外し、スピーカーを後部に倒し、蓋を閉めると、手軽に持ち運べるケース型になる。

 iPodのクレードルと同等の機能を持っており、iPodを装着時にデータ転送や同期も可能。ヘッドフォン端子、アナログ音声出力端子もあり、電源や音量調節ボタンも搭載する。電源は単2乾電池4本で、約24時間の動作が可能。ACアダプタも付属している。

 米国での価格は149ドル。米国のアップルストアなどで既に発売されており、日本でも1月前半に発売される。


■ Samsung、反射音を使ったサラウンドシステム

HT-DS660T

 Samsungのブースでは、壁からの反射音を使い、センタースピーカーとフロントスピーカーだけで5.1chサラウンドを再現するという「RRSS(Rear Reflecting Surround System)」を使ったシアタースピーカーセット「HT-DS660T」が展示されている。

 RRSSとは、フロントスピーカーの側面に、リアチャンネル用の音を放出するユニットを角度を付けて設置。斜め前方に音を放出することで、音波が部屋の壁に反射し、リスナーの背後からリアの音声が聞こえるというもの。

 サブウーファもフロントスピーカー下部に内蔵しており、フロントスピーカー×2chとセンタースピーカーの3ピースで、5.1chサラウンドを再現できるという。80W×5ch、50W×2chのAVアンプと、DVDプレーヤーがセットになっており、価格は未定。2004年前半の発売を予定している。なお、フロントスピーカーからサブウーファを独立させ、フロントスピーカーを小型のブックシェルフタイプにした製品も発売する予定。

どちらのフロントスピーカーにも、音波を反射させるためのリア音声用ユニットが取り付けられている サブウーファはフロントスピーカー内部に搭載 AVアンプとDVDレコーダーもセットになっている


■ ヤマハ、壁埋め込み型のMusicCASTクライアント

MCX-C15

 ヤマハは、ホームミュージック・ネットワークシステム「MusicCAST」の新しいクライアントとして、壁への埋め込みに対応した「MCX-C15」を出品。

 コントローラー部とスピーカー(ステレオ)がセットになっており、夏に米国と日本で発売予定。価格は未定だが「MCX-A10とほぼ同じ、7万円前後になる予定」とのこと。なお、別途埋め込み型のアンプ「MCX-CA15」も必要となる。

コントロールユニット アンプ、外部入力ユニット 埋め込み型の2ウェイスピーカー


■ そのほかのスピーカー新製品

Meridianのハイエンドリファレンスアクティブスピーカー「DSP8000」。上部のエンクロージャにユニットを2基、下部の左右側面に計6基のユニットを搭載。150W×5chのパワーアンプと24ビットのDAC、デジタル・クロスオーバーなどを内蔵。伝送ロスを低減し、DSPによる強力なダイアフラム・コントロールができるという。価格はペアで49,000ドル Focal JM labの「DIVA UTOPIA Be」。ユートピアシリーズを身近にした新製品として人気を集めていた

Artstic Audioの「MOBIUS」。2個のコーンユニットを内向きに組み合わせ、360度の指向性を持つ球体ユニットを構成する SANSUIブランドのシアタースピーカーセット


□2004 International CESのホームページ
http://www.cesweb.org/

(2004年1月11日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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