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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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■ Dolbyブースは、「プロロジック IIx」を中心に展開
Dolbyブースの目玉は、2003年9月に発表したばかりの新サラウンド技術「ドルビープロロジック IIx」。ブースでは、この新技術が体験できるデモンストレーションが行なわれていた。 プロロジック IIxは、ヤマハの「CINEMA DSP」、ソニーの「Digital Cinema Sound」と同じ7.1ch音場拡張システムの1つともいえるが、ドルビーが7.1ch化の模範解答を示したということもできるだろう。 プロロジック IIxはDolbyの新サラウンドフォーマットというわけではなく、あくまでマルチch化技術のとして捉えるのが正しい。従来のプロロジックIIは2chのステレオサウンドを5.1ch化する技術だったが、プロロジック IIxは2chステレオに加え、5.1/6.1chサラウンドを6.1chあるいは7.1chに拡張して再生する技術だ。 基本はプロロジックIIと同じで、音声ストリームをマトリクスエンコード(複数chの音声信号を1つのchに入れ込んでエンコードする技術)されたものとしてみなし、デコード処理ではこれを分離していく。 例えば5.1chから6.1chへは、リアの左右2chから共通に鳴っている音声情報を抽出してこれをリアセンターに割り当てる。6.1chから7.1chへは、リア左右2chとリアセンター1ch、合計3ch分から4chを作り出す。5.1chから7.1chの場合は、5.1ch→6.1ch→7.1chと段階を踏んで処理する。もちろん「5.1ch→7.1ch」は「6.1ch→7.1ch」よりも、演算に用いられる情報量が少ないために品質は落ちることになる。
日本国内メーカーをはじめ、2003年末より各社から徐々にプロロジック IIx対応AVアンプ製品は登場している。Dolbyブースには以下のような製品が展示されていた。
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■ DTS、新デモディスクを配布 ![]() 今年のデモディスクの内容は、以下のとおり。
■ SRS、Circle SurroundエンコーダのAVアンプ組込み計画を発表
SRSは、2chのステレオサウンドを5.1ch化して再生させる音場拡張技術「Circle Surround」を持っている。コンセプト的にはドルビープロロジック IIや、DTS:NEO6などと競合する技術だ。これは2年ほど前から実用化されており、今ではAVアンプのローエンド機からハイエンド機まで搭載されている。 CircleSurroundは、一般的な2chステレオサウンドに対して適用しても5.1chサウンドが楽しめる。しかし、ディスクリートな5.1chマルチオーディオ音源をCircleSurround理論に基づいてマトリックスエンコードして2ch化したサウンドに適用した方が、当然だがよりよい再生結果が得られる。 SRSでは、このCircleSurroundエンコード技術を民生品に組み込む計画を推進中だという。この機能を活用すれば、一般ユーザーレベルでマルチchサウンドを2ch化して保存することができるようになるわけだ。 一見なんの意味もないように思われるアイディアだが、その活用の筆頭として考え得るのは、SACDやDVDオーディオなどのマルチchオーディオの私的複製用途だろう。CircleSurroundエンコーダはアナログ入力をエンコードするので、デジタルコピープロテクションの問題もない。 DVDオーディオをCircleSurroundエンコードして2chのMP3化。SRSのバーチャルサラウンド技術「TruSurround」と組み合わせれば、CircleSurroundエンコードしたマルチchオーディオを携帯MP3プレイヤーで楽しむことも夢ではない。 デジタル録画(録音)ができないデジタルTV放送の5.1chサウンドの番組も、CircleSurroundエンコードしてアナログ2chとして録画することができる。アイディア次第ではいろいろとユニークなことができそうだ。 ちなみに、TOKYO FMで2月8日(日)19:00~19:55に日本国内初のCircleSurroundエンコードした5.1chサラウンドサウンド放送を試みるそうだ。ただし、5.1chサラウンドサウンドとして楽しみたい場合は、CircleSurround対応のデコーダAVアンプが必要になる。
■ ゲーム業界を重視し始めたTHX ![]() THXは、2003年9月より、このTHX認証プログラムを、ゲーム業界にも広げた。このプログラムを採用した第1号がエレクトロニックアーツ(EA)だ。
現在、THX認証がとれたのは、以下の5タイトル。「JAMES BOND 007」以外は既に発売中だ。
THX認証が取れたタイトルは、パッケージにTHXマークが付加されるほか、ゲーム起動時にTHXのトレーラーが流れるため、すぐにそれとわかる。 THXでは、この認証プログラムをEA以外のゲーム配給元、ゲーム開発元にアピールしていきたいとしている。 またTHXは1月8日に、THX Ultra2準拠のAV再生環境にて、ゲームサウンドを高品位に再現するための音場プログラム技術「THX Games Mode」を発表した。 これは、THXが特許を持つ、4スピーカーを使った音場定位技術「Adaptive Speaker Array」を活用して、プレイヤーをゲーム世界の仮想空間のまっただ中にいるように音響空間を作り上げるもの。 具体的には、THX Ultra2の7.1ch再生システムに対応したAVアンプに対する新音場プログラムとして提供されることになる。AV機器メーカーによってその対応は、ファームウェア更新で対応できる機種や、次期モデルに新機能として追加されるなど、まちまちになることが予想される。 THX Games Modeは、表向きには「THX認証プログラムをパスしたゲームタイトルで特に効果を発揮する」ことになっている。しかし、実際には一般的な音場プログラムの1つであるため、どんなゲームタイトルにも適用できる。 ちなみに、THXがこんなにゲーム業界に入れ込んでいるのは、同社の調査で「ホームシアターシステムを所有している人の50パーセントが、その環境でゲームも楽しんでいる」ことが判明したからだという。
□2004 International CESのホームページ (2004年1月13日)
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