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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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社団法人日本映像ソフト協会(JVA)は17日、2003年のビデオソフト売上実績を過去最高の3,506億3,300万円(前年比107.9%)と発表した。
過去最高を達成した要因は、DVDビデオ市場の拡大によるもの。DVDビデオの売上金額は2,577億8,700万円となった。前年比は130.7%で、2002年の成長率(129.9%)をわずかに上回った。 反面、ビデオカセットが前年比73.1%と減少。ビデオカセットからDVDへの切り替わりが見て取れる。さらに、レーザーディスク、CD関連、DVD-ROMは合わせて構成比1%に満たない状況で、同協会では「ビデオソフト市場のほとんどがビデオカセットとDVDに収斂された」としている。なお同統計では、DVD-BOXをDVDビデオ1枚としてカウントしている。 石崎邦彦統計委員長(ポニーキャニオン取締役)は挨拶の中で、「3,500億円を越え、過去最高を達成した。しかし、DVD以外の商材が伸びていない状況。産業として早く1兆円を越えるようにしたい」と語った。 同席した児玉昭義専務理事も「数字と業界の状態がシンクロしていない。流通の現場では過度の価格競争や、小売店の統廃合が進んでいる」と警鐘を鳴らした。
DVDビデオの売上金額の内訳は、販売用(個人向け)が構成比86.1%、レンタル用が同13%。前年比はそれぞれ124.5%、212.1%となり、特にDVDビデオの市場が急拡大している。
一方、ビデオカセットのレンタル用は前年比81.3%と減少。レンタル用のビデオカセット、DVDビデオを合わせた市場は1,052億8,100万円(前年比101.0%)で、カセットとDVDビデオの割合は、金額で68.3:31.7、数量で63.5:36.5となった。前年は金額84.9:15.1、数量79.3:20.7なので、DVDビデオが1割ほど拡大している。2004年以降は「6:4から5:5に進展するのでは」(同協会)と見られている。 DVDレンタルについて石崎委員長は、「DVD化でタイトルの掘り起しが起こっている。(DVDレンタルが増えることで)レンタル店が活性化できれば」とコメントした。 また、児玉専務理事は「VTRからDVDへの買い替えが進行しており、昨年末からDVDレコーダの伸びが著しい。その影響を受け、2004年はDVDレンタルが活性化するのでは」と期待を述べた。 DVDビデオ全体のジャンル別売上金額では、「洋画」(構成比41.4%)、「日本のアニメーション(一般向け)」(同22.2%)、「音楽(邦楽)」(同11.0%)の3ジャンルで半数以上を占めている。この傾向は2003年と大差ないが、販売用の「日本のアニメーション(一般向け)」が初めて前年比99.4%と前年を割り込んだ。これは2002年発売の「千と千尋の神隠し」の反動と見られる。伸張率では、前年比169.7%の「邦画(TVドラマを除く)」が異例の健闘を見せたという。 ジャンル別の平均単価も発表された(参考値)。DVDビデオの販売用では、「日本のテレビドラマ」が平均6,034.2円と最も高く、次いで4,918.8円の「日本のアニメーション(一般向け)が続く。以下、4,275.9円の「邦画(TVドラマを除く)」、4,141.9円の「日本の子供向け(アニメーション以外)」の順になっている。年間を通じての再販キャンペーンが定着した「洋画」は、2,579.7円(前年比95.7%)となった。 販売用DVDビデオで最も多い販売ルートは、「レコード店ルート」(構成比50.9%)となった。以下、「家電店ルート」(同20.6%)、「その他」(同7.2%、アニメショップなど)、「レンタルビデオ店ルート」(同7.1%)、「インターネットルート」(同2.9%)と続く。 なお、レーザーディスク、CD関連、DVD-ROMの統計は今回をもって廃止される。2004年1月分からはDVDビデオとビデオカセットのみが対象となっている。
□JVAのホームページ (2004年3月17日) [AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]
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