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DivXNetworks、「DivX 5.2」説明会で家電市場展開を強調
-サイバーリンク、ホロンが5.2対応版の投入を表明


Shahi Ghanem社長
7月22日開催


 DivXNetworksは22日、動画圧縮コーデックの新バージョン「DivX 5.2」について都内で記者会見を開催した。来日したShahi Ghanem社長が新バージョンの解説を行ない、家電市場への展開などを述べた。また、カノープス株式会社、サイバーリンク株式会社、ホロン株式会社、ロキシオ・ジャパン株式会社といった国内パートナー企業が、自社のDivX搭載製品を紹介した。

 新バージョン「DivX 5.2」は、無償の「DivX 5.2 for Windows」と、19.99ドルの有償版「DivX Pro 5.2 for Windows」が用意され、DivX Proには試用期間6カ月の体験版もダウンロードできる。なお、Proにはエンコーディングユーティリティ「EKG」や、エンコーダーフィードバックウィンドウなども添付されている。

DivX Pro 5.2 for Windows インストール画面も日本語に対応

 また、従来バージョンより圧縮率と画質を向上させたとし、「Microsoft Windows Media 9に比べ、画質で30%、圧縮速度で300%上回っている」(Shahi Ghanem社長)という。

 さらに5.2からは日本語、仏語、独語のローカライズバージョンが用意される。公式サイトも日本語表示に対応。日本市場への注力は「成長著しいアジアの中でも特に日本は伸張している」(同)ことを受けたものだという。Shahi社長によると、全世界のDivXユーザーは1億3,000万人以上で、アジアはそのうちの20%を占有。そのほかの割合は、北米32%、欧州42%、豪州2%、南米2%、アフリカ2%となっている。

DivX家電パートナー

 高画質化・高圧縮率化については、適応シングル/マルチプル連続Bフレーム方式やマルチプル量子化マトリックスの採用、ビットレート計算機能の組み込みファーストモードの付加などで実現したという。

 なお、「WMV9より30%高画質」という説明の根拠として、Shahi社長は「シグナルtoノイズレシオという考えを用いている。あるサンプルを圧縮した際のノイズの量を比較した結果」と説明した。

 家電市場への展開については、「DivX Ecosystem」という名称で、PCと家電の相互接続性、セキュリティをアピールしていくという。現在、DivX認証を受けた対応機種が世界で100以上販売されており、250万台が出荷された。2004年は2,000万台以上を見込む。

 会場では、KiSSやPhilipsのDivX対応DVDプレーヤー(どちらも国外で発売済み)を用いて、PCとの再生互換性をアピールした。一例として、「Dr.DivX」でのファイル作成や、ネットワークに接続していない状態での認証再生などをデモ。DivX対応DVDプレーヤーによる画質や、DRM(Digital Rights Managementシステム)の優位性を解説し、とりわけDivX認証を受けた機器だけがDivX対応コンテンツを再生できることを強調した。

デモで使用されたPhilipsとKiSSのDVDプレーヤー。DivX認証ロゴも添付されている DivXの再生やVODの例が示された

 また、パートナー企業として挨拶に立ったホロンの脇坂龍治社長は、DivX PRO 5.2に対応予定のエンコーダパッケージ「DivX PRO Video Encoder Pack 2」を今秋発売することを明らかにした。予価は9,800円。

 DivX Pro 5.0.5を採用する「DivX PRO Video Encoder Pack for Windows」(2003年9月発売)の新バージョンで、5.2への対応に加え、UIを変更し、DVDビデオフォーマットの入力をサポート。さらにストーリーボード形式によるビデオ編集機能を追加する。

 脇坂社長は「日本のユーザーは欧米に比べて先進的で、高画質を求める印象がある。当初、『誰がこれを買うのだろう』と心配しながら発売したDivX Pro Video Encoder Packだが、売上は好調。ユーザーのDivXに寄せる信頼がわかった」とコメントした。

ホロンの脇坂社長 ビデオ編集機能などを追加したDivX PRO Video Encoder Pack 2を今秋に投入予定

 カノープスのコンシューマー事業本部長、中田潤氏は「XPack2」などで採用したMPEG-2からDivXへの追いかけ変換(Following Transcode)を紹介。「非常に好評をいただいており、キャプチャカードと共に売れている」という。また、6月に発売したDivX対応変換ソフト「かんたん換太郎 Pro」も説明。「DivXとは古くからの関係がある。これからも一緒にやっていきたい」とまとめた。

 また、サイバーリンクマーケティング部の田中雅人マネージャーは、DVDオーサリングソフト「PowerProducer 2 GOLD DOUBLE LAYER」、ビデオ編集ソフト「PowerDirector 3」、DVD再生ソフト「PowerDVD 5 デジタル放送対応版」の3本について、DivX 5.2に対応した新バージョンの公開を示唆した。それぞれ8月上旬よりダウンロード販売を開始する見込み。

 ロキシオの笠原健司社長は、6月に発売した統合ソフト「EASY MEDIA CREATOR 7」のうち、「EASYビデオクリエーター」などでDivXの出力機能を搭載したと説明した。

カノープスコンシューマー事業本部の中田潤本部長 サイバーリンクのマーケティング部、田中雅人マネージャー ロキシオ・ジャパン、笠原健司社長

□DivXNetworksのホームページ(英文)
http://www.divx.com/
□製品情報(英文/DivX Pro 5.2 for Windows)
http://www.divx.com/divx/divxpro/
□製品情報(英文/DivX 5.2 for Windows)
http://www.divx.com/divx/windows/
□関連記事
【7月16日】DivX、日本語対応したDivX 5.2を公開
-DivX Proのアドウェア版を廃止
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040716/divx.htm

(2004年7月22日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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