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ギャガ、「ヴァン・ヘルシング」不調で業績予測を下方修正
-有線ブロードや依田巽氏らが経営支援を検討


10月12日発表


 株式会社ギャガ・コミュニケーションズは12日、平成16年9月期の業績予測の大幅下方修正を発表した。

 9月3日に公表した通期連結予測では、売上高238億9,900万円、営業利益1億3,700万円、純損失22億2,500万円としていた。しかし、今回の修正予測では売上高が71億9,900万円減の167億円、営業損失82億円、純損失105億円と大幅に下方修正された。

 同社では下方修正の理由について、配給事業については、今期最大の作品「ヴァン・ヘルシング」の興行収入の不調と広告宣伝費の増大を挙げている。また、9月3日発表の通期予想が2期連続赤字となることから、一部のビデオメーカーやテレビ放送局がギャガの販売する版権を買い控えたため、版権事業においても予測を下回ったという。

 今回の修正にあわせて、ギャガでは会社方針を変更、映像使用権の償却方法を一新する。従来の2年定率法から、コンテンツ販売毎に原価を割り振り、償却する方法を導入する。

 現在は権利ごとに売上高と売上原価の対応を図らずに、2年定率法により連結会計期間ごとに対応させていた。しかし、売上計上の下期集中などの問題が大きくなってきたほか、近年各作品の権利ごとの売上/原価データの収集/整備が進んだことで、個々の権利の利益傾向を把握しやすくなったため、より適正な期間損益計算を図るため、償却方法の変更を決定したという。

 新償却方法の導入により、劇場公開作品の原価配分はビデオ/DVD化権:地上波放映権:有料放送放送権=7:2:1とする。また、劇場未公開作品については、ビデオ/DVD化権販売時、地上波放映権/有料放送放映権販売時に一括償却とするという。

 また、今回の下方修正に伴い、株式会社有線ブロードネットワークス(USEN)と、元エイベックス会長/ギャガ取締役の依田巽氏らに対する150億円規模の第三者割当増資を予定しているという。

 USENでは、経営支援検討の理由について、「特にブロードバンドにおける映画配信、カラオケ店舗での映画興行において優位な立場を確保できること、新たなDVDの販売手法を両社共同で構築することなどに魅力を感じている。USENの今後の戦略として掲げる“優良コンテンツをあらゆる顧客に対して、いつでも、どこでも提供する”コンテンツ・プラットフォーマ戦略を実現する上で、要となる映像コンテンツにアクセスできる」と説明している。

 USENは100億円程度、依田氏らが30~50億円程度の支援を予定しているが、現在は検討中の段階で、「企業精査及び金融機関による支援等を踏まえて月内を目処に最終決定する」としている。

□ギャガのホームページ
http://www.gaga.co.jp/
□ニュースリリース(通期業績予想の修正に関するお知らせ)
http://www.gaga.co.jp/news/press/041012_1.html
□ニュースリリース(第三者割当による新株式発行の検)
http://www.gaga.co.jp/news/press/041012_2.html
□有線ブロードネットワークスのホームページ
http://www.usen.com/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.usen.com/corporate/release/2004/pdf/041012.pdf

(2004年10月12日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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