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【レコーダ編 その2】ソニー、東芝、LG電子
ソニーからDVD+R DL対応ハイブリッドレコーダが登場


ソニーのブースでは初のDVD+R DL対応ハイブリッドレコーダや、HD録画対応のHDDレコーダなどが展示されている

会期:1月6~9日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention Center
    Las Vegas Hilton Hotel
    Alexis Park Hotel


 CESの会場には様々なデジタルレコーダが展示されているが、先日お伝えしたパイオニアの16倍速DVD-R対応レコーダや、松下電器の“1秒クイックスタート”を備えたモデルなど、目新しい機能を搭載した機種が“こそっ”と発表されている。今回はソニーブースで2005年のレコーダ市場を予測できる新機能を搭載した製品を見つけた。


■ ソニーから、ついにDVD2層記録対応HDD/DVDレコーダーが登場

日本ではスゴ録シリーズ4種類をラインナップする同社だが、米国ではRDR-HX715のみで勝負。HDD容量は控えめだが、DVD+R DLへの対応には注目だ

 ソニーから2層DVD+RのDVD+R DL(以下DL)対応機の「RDR-HX715」が発表された。これで民生用レコーダでも1枚のメディアに8.5GBの録画が可能になるわけだ。録画時間についてのアナウンスは無いが、通常DVDメディアに2時間記録できるSPモードで、約3時間37分の録画が可能になる見込み。

 HDDの容量は160GBで、「テレビガイド」の情報を使ったEPGが利用できる。日本で発売されているスゴ録シリーズには、EPGの情報を使って好みの番組を自動録画する「おまかせ・まる録」を備えているが、RDR-HX715には自動録画機能は搭載されていない。

 また、映像出力端子としてHDMI端子を備えているのも特徴のひとつ。一本のケーブルで映像と音声を劣化することのないデジタル信号で伝送できる。

DHG-HDD500

 HDMI端子はスゴ録シリーズの「RDR-HX90」と「RDR-HX100」、パイオニアの「DVR-720H-S」、「DVR-920H-S」など、ハイブリッドレコーダのなかでもハイエンドモデルに搭載されている。しかしHDMI端子を備えるテレビはまだ少ないため、日本ではその恩恵を受けられるユーザーは少ない。北米ではHDMI端子を備えたテレビが普及しており、接続の簡便さも手伝ってHDMI端子は映像機器の接続には欠かせない存在になってきている。価格は約700ドル。発売は2005年の9月が予定されている。

 また、日本のハイビジョン放送に相当するHigh-Definition番組を録画できるHDDレコーダ「HG-HDD250」、「HG-HDD500」も出展している。こちらは2004年10月に発表済みの製品だが、DHG-HDD250は250GBのHDDを搭載(HD番組を30時間録画)、DHG-HDD500は500GBのHDD(HD番組を60時間録画)を搭載している。価格はDHG-HDD250が約800ドル、DHG-HDD500が約1000ドル。


■ 東芝は、日本未発売のRDシリーズを続々と展示

日本でも発売されている「W録」機とまったく同じ型番だが、こちらはシングルチューナーの北米専用機。テレビガイド方式のEPGを搭載し番組予約をより快適なものにしている

 きめの細かい編集機能を備える東芝のRDシリーズにも新製品を見つけることができた。しかしすべて北米仕様であり、他社のように日本向けの製品で応用されそうな機能を搭載した機種は無かった。会場で唯一見慣れた機種として「RD-X5」を見つけたが、こちらはまったくの参考出品とのこと。

 北米で主力商品は2005年3月に発売予定の「RD-XS34」(499ドル)だ。160GBのHDDとDVDマルチドライブを搭載。EPGはテレビガイド方式に対応。日本で発売されているRDシリーズのようにiEPGには対応していない。価格は抑えているがDV端子を備えるなど、低価格ながらも機能は充実している。


テレビガイド画面は、Gガイドのようにメーカーごとでカスタマイズできない。そのため、テレビガイドに対応する機種は、メーカーが違っても同じEPG画面で利用することになる。機種を交換しても操作に迷わない半面、自動録画機能などの差別化を図ることができないという短所もある HDD搭載製品を中心にした同社の「gigastyle」をアピールするため、参考出品されたRD-X5。現在のところ米国で販売は予定されていない

 ユニークなのが「RS-TX20」(120GB、599ドル)と「RS-TX60」(160GB、699ドル)の2機種だ。どちらも北米の自動録画サービス「TiVo(ティーボ)」に対応したレコーダ。TiVoは有料のサービスに契約することにより、ケーブルテレビのチャンネルから、自分の興味のある番組を見つけて自動録画するサービス。たとえるならソニーのスゴ録シリーズなどが搭載する「おまかせ・まる録」のような機能を有料で利用できるサービスだ。

120GBのHDDを搭載するTiVo対応のハイブリッドレコーダ。160GBのHDDを搭載する上位モデルのRS-TX60とは基本スペックは共通

EPGのほかに操作画面も共通なので、東芝機が売りにする豊かな編集機能は使えない

 どちらも型番には「RD」の文字は無く、「RS」となっている。搭載するドライブはDVD-R/RWドライブとなっており、東芝のレコーダには欠かせないDVD-RAMには未対応。同社によると「TiVoはビデオフォーマットしか対応しておらず、VRフォーマットでしか記録できないDVD-RAMは搭載する必要が無かった」とのこと。

 RDシリーズで好評のナビ機能などのインターフェイス画面も存在しない、まったくのTiVo専用機になっている。



■ LG電子もDVD+R DLレコーダを発表

「DVD-HR720」。フロントにDV端子を備えDVカメラの映像をHDDに取り込める。EPGを使って簡単に録画予約が可能だ

 韓国メーカーもハイブリッドレコーダを展示している。昨年のCESでは多くの試作品を見かけたが、今年は日本のメーカーと同じく製品数を絞って北米市場に投入する見込みだ。

 サムスンは120GBのHDDを搭載する「DVD-HR720」のモックを展示。米国での発売は2005年の7月を予定。価格は500ドル。DVD-R/RW、DVD-RAMに対応するマルチドライブを搭載。テレビガイド方式のEPGとオートチャプター機能を備えている。


 LG電子もハイブリッドレコーダは新製品の「LRH-518」に絞って展示。HDD容量は160GB。発売時期は2005年の3月~4月あたりで、価格は未定。自社製のスーパーマルチドライブを搭載するために、すべての記録型DVDメディアに対応でき、DVD+R DLの記録にも対応するという。

 また、DVDビデオや録画した映像だけでなく、DivXファイルの再生にも対応するなど、日本製品にはない機能を備えているのも特徴。また、韓国での販売されている製品だが、ケーブルテレビのセットトップボックスにハイブリッドレコーダの機能を備えた「RT-4800」も興味深い。一台で契約するケーブルテレビの番組の受信と録画ができ、必要ならDVDに書き出すこともできる。韓国国内での販売は既に開始されており、価格は1,500ドル。今回は参考出品として展示し、ケーブルテレビ大国である米国の反応をうかがっている。

LRH-518。DVD+R DLに対応する予定で、9種類のメモリーカードの読み込みに対応したカードスロットを備えている。日本市場への投入は未定だが、価格とあわせてかなり気になる機種だ セットトップボックスにハイブリッドレコーダ機能を内蔵したモデル。レコーダとセットトップボックスをケーブルでつなぐ必要が無く、ケーブルテレビのEPG画面から簡単に番組予約ができるのも利点だ

□2005 International CESのホームページ
http://www.cesweb.org/
□関連記事
【2005 International CES レポートリンク集】
http://av.watch.impress.co.jp/docs/link/ces2005.htm
【1月7日】【レコーダ編 その1】パイオニア、松下、シャープ
DVD-R 16倍速対応ハイブリッドレコーダなど
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050107/ces04.htm

(2005年1月8日)

[Reported by 鈴木桂水]


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