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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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総務省は、テレビ放送、映画、ゲーム、音楽、ラジオ、書籍、雑誌、新聞記事など、様々なメディア上で流通するコンテンツの制作・流通の実態調査を実施。2002年度の結果を28日に発表した。なお、同調査は情報通信経済室と情報通信政策研究所が共同で実施した。 各メディア事業の統計データを「ソフト」の内訳別に再編し、そこからソフト市場を推計。コンテンツ制作・流通のトレンドを包括的に把握しようというもの。具体的には、メディア全体を映像系、音声系、テキスト系の3つに大分。個別の伸張・縮小傾向を把握すると同時に、ソフトの一次利用、二次利用(マルチユース)の市場についても分析している。
■ 市場規模 2002年におけるメディア・ソフト全体の市場規模は約10兆8,000億円となった。これは、2000年から約1,000億円縮小しており、‘96年からの6年間では約7,000億円縮小しているという。 分野別では、映画、ビデオ、テレビ番組(地上・衛星・CATV)、ゲームなどを含む映像系が‘96年の約4.5兆円から2000年に4.6兆円、2002年に4.8兆円と拡大。しかし、音楽やラジオの音声系が‘96年の1.1兆円から、2000年の1兆円、2002年の0.9兆円と縮小。新聞記事、コミック、雑誌、書籍、データベースなどのテキスト系も‘96年の6兆円から2000年の5.3兆円、2002年の5.1兆円と縮小したという。
また、一次流通市場は‘96年は10.2兆円、2000年は9.4兆円、2002年は8.9兆円と縮小。反面、二次利用のマルチユース市場は‘96年の1.4兆円、2000年の1.6兆円、2002年の1.9兆円と拡大傾向にあるという。 これらを踏まえて総務省は、「コンテンツの振興にはマルチユース市場の拡大が鍵」と分析。また、拡大に必要な要素として「携帯・インターネットなどによる“ネットワーク流通”は2002年で0.4兆円の規模。この新たな流通市場の成長がキーポイントになる」としている。
■ 流通量 人々がどれだけコンテンツを視聴・消費したかを表す流通量は、音声系が2000年の217億時間から、2002年の304億時間へと増加。映像系は2000年の1,552億時間から20002年の1,592億時間へと微増。反面、テキスト系は91,472億ページから90,170億ページへと減少したという。
また、多チャンネル化時代を向けた衛星テレビ番組は流通量が2000年と比べ、2002年は約3倍。ラジオも2000年と比べ、2002年は161.8%の聴取時間になったという。
■ 制作費用・量 制作額が映像、音声、テキスト系ともに微減。制作量は映像系は減少、音声、テキスト系が増加という結果となった。なお、地上波のテレビ番組は、ソフト制作の総制作額の44.6%、映像系の77.8%を占める中心的な存在だという。
□総務省のホームページ
(2005年1月28日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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