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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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日本テキサスインスツルメンツ株式会社は、DLP説明会を開催。XGA解像度の新DLPチップ「DLP .55」を発表するとともに、DLP製品戦略について解説した。
日本TIのアダム・クンズマンDLP事業部長は、「DLPは高精彩映像に最適な技術。HDTVやホームシアターで注目を集めている」と切り出し、シアター/モバイルなどの用途の幅広さ、高温ポリシリコン液晶と比較した際の高速な応答速度や、経年劣化の少なさなどをアピール。DLPフロントプロジェクタ市場では、年30%の成長が見込まれ、2005年には480万台の出荷を予測、2009年には1,500万台の出荷を見込んでいるという。 また、フロントプロジェクタ用のチップとして0.55インチのDLPチップ「DLP .55」を発表した。0.55型DLPを採用し、パネル解像度は1,024×768ドット。従来のXGA解像度のチップでは0.7型をラインナップしていたが、0.55型に小型化することで、約21%のミラーエリアの縮小が可能となり、光学系のコストも削減できるため製品の低価格化が可能という。 また、旧モデルとなる「DDP2000」とのASICの互換性を維持ししており、従来の0.55型SVGAパネルを搭載したプロジェクタの基本設計を変更することなく、XGA化が可能という。なお、DLP .55は2月18日より発売されたプラスビジョンのデータプロジェクタ「U5-532」に採用されている。
DLPを利用したリアプロジェクションテレビでは、高画質/高付加価値モデルについては、Smooth Picture技術を利用した0.8型/1080p対応のDLPチップを利用。低価格モデルについては、0.5型/720p対応のDLPチップを展開する。 SmoothPictureは、DMD素子のミラーを通常の2倍の速度で駆動し、1つの微細鏡画素から2ドット分の描画画素を作り出す技術。1080pの映像を960×1,080ドット解像度のDMDチップで作り出せるため、低コスト化が可能となる。なお、SmoothPicture採用のDLPチップは、当面リアプロジェクションテレビ向けとして展開していく予定で、フロントプロジェクタへの応用は当面未定となっている。 Smooth Picture対応の720p/1080pチップともに既にメーカー向けの出荷を開始しており。1080p対応のリアプロジェクションテレビは、年内には各メーカーから対応製品が発売される見込み。 会場では、米国で発売予定のシャープの56型/720p対応DLPリアプロジェクションテレビ「56DR750」や、1080p対応DLPリアプロジェクションテレビなどが展示された。ともに、CES 2005で展示されたものと同じだが、シャープ「56DR750」については今夏以降の北米発売を予定し、価格は3,000~4,000ドル程度となる見込み。ただし、日本での発売については「市場動向が見えないので、全く未定」という。
そのほか注目を集めたのは、三菱電機の超小型DLPプロジェクタ。0.55型/SVGA対応のDLPパネルを搭載しながら、手のひらサイズを実現。試作機ながら重量は450gでACアダプタ駆動となっている。また、バッテリ駆動も可能となっており、約2.5時間の連続駆動が可能という。入力端子はS映像、コンポジット、アナログRGBを装備する。 12インチから60インチまでの投射が可能なモバイルプロジェクタで、「従来のプロジェクタとは違った新しい使い方を提案したい(同社)」という。簡単に大画面での映像投影が楽しめることや、デジタルカメラの映像の拡大表示などを訴求し、民生向け市場で展開する予定で、価格も10万円以下となる見込み。 特徴は、光源に高圧水銀ランプではなくRGB LEDバックライトを採用したこと。RGBバックライトの採用により、省電力化が図られたほか、RGBの表現をバックライトで行なうため、従来の単版式DLPプロジェクタで必要だったカラーホイールが省かれている。そのためカラーホイールに起因するカラーブレーキングノイズなどは大幅に減少。また、LEDの寿命も約1万~2万時間と長いため、ランプ交換の必要も無い。 ただし、LEDのため輝度は通常のプロジェクタには及ばず、公称値は230ルクスという。「(一般的にプロジェクタの輝度表現で使われる)ルーメン表示では見劣りしてしまうため、こうした表現にしているが、従来のプロジェクタとは違った小型ならではの用途提案をしたい」としており、今後ヒヤリングなどを重ね、2005年第3四半期の製品化を目指す。
□TIのホームページ (2005年3月1日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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