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株式会社アニプレックスは、アニメ映画「老人Z」を再DVD化。HDマスターを使用した高画質化と音声の5.1ch化などを行ない、「老人Z HDマスター版」として4月13日に発売する。価格は4,900円。 ディスクは片面2層で、収録時間は約80分。デジタルVTRフォーマット「HDCAM-SR」の1080/24P映像から、ダイレクトにMPEG-2へのエンコードを実施。高解像度、高S/N比を実現したという。画面はビスタサイズをスクイーズ収録。また、音声も従来のドルビーデジタルステレオから、ドルビーデジタル5.1chに変更されている。 特典として、初公開となる大友克洋の直筆題字撮影シーンや、劇場予告集、設定資料集などを収めている。 「老人Z」は、‘91年に公開された劇場用アニメ。「AKIRA」でアニメ監督としても世界の注目を集めた大友克洋が原作・脚本・メカニックデザインを担当。キャラクターデザインはポップな絵柄と魅力的なキャラクターで知られる江口寿史が担当した。 高齢者問題をテーマにした作品で、物語の舞台は高齢化社会へ突入した近未来の東京。厚生省は在宅独居老人を介護するための特別プロジェクトとして、全自動介護ベッド「Z-001号」を開発する。超小型原子炉を内蔵したそのベッドは、最新のコンピュータを搭載し、食事、入浴の介添えだけでなく、テレビ、ラジオ、電話、オーディオまでも完備。患者の全てをサポートできる機械となるはずだった。 だが、モニターに選ばれた老人の意識にコンピューターが感化され、Z-001号は暴走を開始。町を破壊し始めてしまう。モニターの老人を看護していた晴子は、なんとか彼を助け出そうと奮闘するのだが……。 大友克洋が得意とする風刺の効いたブラックユーモアと、「取り込まれ、機械にすべてを握られた老人」というビジュアル的なインパクトも話題となった。監督は北久保弘之。声の出演は松村彦次郎、横山智佐、小川真司ほか。 なお、再DVD化と関連し、HDマスター版の劇場公開(レイトショー)も4月2日から東京・池袋の「テアトル池袋」で行なわれる。また、4月9日には「Z祭」と題したオールナイトイベントも実施。ゲストとして北久保監督のトークショーも予定されている。
□アニプレックスのホームページ
(2005年3月15日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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