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日本ビクター株式会社は4日、DVD-RWの片面2層記録技術を開発したと発表した。同社は今後、DVDレコーダやPCドライブなどへの応用展開を行なうと同時に、同技術のDVDフォーラムへの規格提案を行ない、普及を図る。 今回開発された技術は、新開発の高感度記録膜と、記録方法「N-ストラテジ(仮称)」、高感度薄膜形成技術などを採用し、DVD-RWへの2層、最大8.5GBの記録を可能にするというもの。 2層のDVD-RWメディアには、信号読み出し面に、半透明で透過率の高い第1記録層(L0層)が必要となる。しかし、透過率を高めるために、通常のメディアで使用されている記録膜を薄くすると、記録レーザ光の吸収が減少し、信号記録パターンの形成と消去が十分にできなくなるという問題があった。 そこで同社は、高速対応ディスクで使用している相変化設計技術を利用。高い透過率を持ちながら、信号の書き換えが十分に行なえる高感度記録膜と、消去性能を高める新記録方法「N-ストラテジ(仮称)」を開発したという。また、ナノテクノロジーを使った薄膜形成技術も使用されている。
また、2つの基板の貼り合わせには、L1層とL0層それぞれの記録層の積層順を変えて成膜した後、形成された記録層面を向き合わせて中間層で貼り合わせる「対向貼り合わせ方式」を開発。2つの記録層を別々に作製して最後に一体化させるため、生産性に優れるほか、現行のDVD-RWメディアの製造設備が利用できるのため、コスト面でも利点があるとしている。
□ビクターのホームページ
(2005年4月4日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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