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エプソン、新ランプ機構「E-TORL」搭載の液晶プロジェクタ
-使用後すぐに片付け/収納できる「ワンタッチオフ」を搭載


5月下旬より順次発売

標準価格:
 オープンプライス(EMP-S3/SP)
 396,900円(EMP-760)
 449,400円(EMP-765)


 セイコーエプソン株式会社は、液晶データプロジェクタ「オフィリオ」3モデルを5月下旬より順次発売する。

 SVGAパネルを採用したモバイルプロジェクタ「EMP-S3」が5月下旬より発売され、価格はオープンプライス。店頭予想価格は10万円弱の見込み。XGAパネルを採用した「EMP-760」、EMP-760に無線LANとPCレスプレゼン機能を追加した「EMP-765」が6月下旬より発売され、価格はEMP-760が39万6,900円、EMP-765が44万9,400円。


■ EMP-S3

EMP-S3

 エプソン製の0.5型/800×600ドット液晶パネルを採用したデータプロジェクタ。輝度は1,600ルーメン(低輝度モード時1,400ルーメン)、コントラスト比は500:1。レンズは光学1.35倍のズームレンズ(F1.4)で、ランプは135W UHE(E-TORL)。

 ランプに新開発の「E-TOL(Epson-Twin Optimize refection Lamp/多重反射式効率ランプ)」を採用。E-TOLは、従来は光源からレンズに向かって逆方向に備えていたリフレクタに加え、レンズ側に小型のリフレクタを装備。さらにリフレクタの角度を絞ることで、光集光効率を従来比で約20%向上させた。E-TOLの採用により、ランプ出力を従来機種より低出力化できるという。


新開発のE-TOLランプ E-TOLランプの解説

冷却効率の改善でワンタッチオフを実現

 EMP-S3の最大の特徴は、使用後のクールダウンが不要で、電源OFF後にすぐに片付け/収納が行なえる「ワンタッチオフ」機能を搭載したこと。通常のプロジェクタでは、利用後に冷却のため、数十秒から数分程度ファン駆動する必要があるが、ワンタッチオフの採用により、冷却時間が不要となった。

 ワンタッチオフの実現のため、EMP-S3では冷却効率を高める工夫が施されている。E-TOLの採用によりランプ出力を抑えたほか、断熱シールドプレートの採用や、放熱回路の確保、上部に穴を設けるなどで、動作中の冷却効率を高める設計を行なった。さらに、電源OFF後のキックバック(温度上昇)を抑える設計などにより、ワンタッチオフが可能となったという。また、電源ONからの出画も約5秒の「クイックスタートアップ」としている。

 入力端子はコンポーネント共用のアナログRGB(D-Sub15ピン×1)と、S映像×1、コンポジット×1、アナログ音声×1。出力端子はアナログRGB(D-Sub15ピン×1)。1Wモノラルスピーカーも内蔵している。

 入力信号自動検出機能や、黒板投写用の「黒板モード」などを搭載。パスワードロック機能も備えている。消費電力は195W。外形寸法は327×246×86mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.5kg。

背面 リモコン

 また、限定3,000台で、EMP-S3と50型の携帯型スクリーンをセットにしたスクリーンセットモデル「EMP-S3SP」も発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は10万円弱の見込み。


■ EMP-760/765

 0.7型/1.024×768ドットの液晶パネルを採用したデータプロジェクタ。EMP-765は、前面にPCカードスロットを搭載し、IEEE 802.11g無線LANに対応。また、背面にUSB 1.1端子を搭載し、USBメモリなどに記録したプレゼンデータのPCレス表示が可能となっている。

EMP-760 EMP-765

 無線LANとPCレスプレゼン機能以外の仕様は共通で、輝度は2,500ルーメン(低輝度モード時2,000ルーメン)、コントラスト比は400:1。レンズは光学1.2倍のズームレンズ(F1.6~F1.8)で、ランプは170W UHE(E-TORL)。

 EMP-S3と同様にランプはE-TORLを採用。さらに、ワンタッチオフも備えており、会議やプレゼンテーション、学校の授業などにおいて、終了時にクールダウンを待つ必要が無く、片付け/収納が行なえる。

 入力端子はコンポーネント共用のアナログRGB(D-Sub15ピン×1)と、S映像×1、コンポジット×1、アナログ音声×1。出力端子はアナログRGB(D-Sub15ピン×1)。1Wモノラルスピーカーも内蔵している。

 EMP-765では、無線LANを利用したワイヤレスプレゼンテーションが可能。PC側のソフト「EMP NS Connection」によりPCレスでのプレゼンテーションが行なえ、最大4台までのプロジェクタに同時送信できる。セキュリティ方式はWEPのほかWPA(TKIP)に対応している。

 さらに、PCレスプレゼンテーション機能では、PCカードもしくは背面のUSB端子から読み込んだプレゼンデータの表示が行なえる。対応ファイルはJPEG/BMP/PNGなど。パワーポイントの表示には、付属のPCソフト「EMP SlideMaker2」を利用して、変換した専用データを利用する。また、MPEG-2動画の再生にも対応し、最高8~10MbpsのMPEG-2再生が可能という。

USBメモリ上のデータを再生 PCカード上の動画再生に対応

 消費電力は240W。外形寸法は276×193×70mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.7kg(EMP-760)/約1.8kg(EMP-765)。


内田健治 映像機器事業本部長

 発表会場では、同社の内田健治 映像機器事業本部長が、データプロジェクタ市場のトレンドを紹介。2005年の世界市場規模はデータプロジェクタが356万台、ホームシアタープロジェクタが54万台と予測し、2007年までにデータは毎年約20%、シアターは約50%程度の伸びを見込んでいるという。

 また、プロジェクタ別のシェアでは、HPやDell、BenQなどの新規参入組が伸びているが、その中でもエプソンが11.1%とトップシェアを獲得しているという。さらに、デバイス別では液晶が61.2%と、DLPが38.7%とDLPの伸張が目立つこともあり、液晶の優位性を訴求するための「3LCDグループ」を設立し、そのメリットを訴求していくことを強調した。

 市場のトレンドとして、明るさが2,000ルーメンを超えるモバイルプロジェクタが人気を呼んでいると分析。モバイルシーンでは、簡単な設置性やスピーディなセットアップ、様々なプレゼン形態への対応などが求められているとし、今回発表の3製品の強化ポイントをアピールした。

□エプソンのホームページ
http://www.epson.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.epson.co.jp/osirase/2005/050516.htm

(2005年5月16日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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