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パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン株式会社は14日、7月22日にリリースするDVD「クライシス オブ アメリカ」の発売記念イベントを東京・ユナイテッド・シネマとしまえんで開催。劇場で本編の上映が行なわれたほか、元自衛官のアイドル福島和可菜さんと、テロ対策のスペシャリスト、テレンス・リーさんが応援に駆けつけ、日本の危機管理体制などについてトークショーを行なった。 DVD「クライシス オブ アメリカ」は、2005年3月に全国公開された映画で、「羊たちの沈黙」で知られるジョナサン・デミ監督が手がけたサスペンス。‘62年に公開された名作「影なき狙撃者」を現代風にアレンジした作品で、テロとの戦いや、スパイが暗躍する情報戦、大統領選挙の裏側など、現在の米国を取り巻く諸問題をテーマとしている。 湾岸戦争で仲間の危機を救い、英雄として名誉勲章を授与されたレイモンド(リーヴ・シュレイバー)。彼はアメリカの新しいリーダーとして注目を集め、政治の世界へ進出。副大統領候補にまで登りつめる。
一方、彼に命を救われたベン少佐(デンゼル・ワシントン)は、“レイモンドが自分達の仲間の隊員を殺害している”という謎の悪夢に悩まされていた。そして、その悪夢はベンだけでなく、かつての部下も苦しめていた。ベンは悪夢の原因を探る中で、レイモンドの活躍が捏造されたもので、自分達が何者かにマインド・コントロールされていたことを突き止める。共演はメリル・ストリープ、ジョン・ヴォイドほか。
DVDはスペシャル・コレクターズ・エディションとして発売。本編ディスクは片面2層で、英語と日本語をドルビーデジタル5.1chで収めている。映像はビスタサイズをスクイーズ収録。字幕は英語、日本語、吹き替え用の3種類を収める。
音声特典として監督と脚本家によるオーディオコメンタリーを収録。また、計51分の映像特典を収めており、メイキングや削除されたシーン、キャスト紹介、政治談議などを収めている。
■ この映画はひじょ~に危険です!
映画はリアリティのある設定に、マインド・コントロールという要素を盛り込み、国外からではなく、国内から忍び寄る危機を描いているのが特徴。一見突飛な設定にも思えるが、傭兵として数々の実戦に参加し、現在はテロ対策のスペシャリストとして活躍するテレンス・リーさんから見ると、印象は異なるようだ。
「先日のロンドン同時爆破テロも自爆攻撃だった可能性が高くなった。あの実行犯も、ある種のマインド・コントロールを受けた結果と言えなくもない。私はこの映画をフィクションと言うより、現実に起こりうる危機の1つとして鑑賞した。この映画のような事件は実際に発生する可能性がある。……というか、こんなことを考えていそうな悪い奴を俺は何人も知っているよ」と腕を組む。
「とてもタイムリーな内容で、私も興味深く観賞しました」というのは元自衛官で現在はアイドルという異色の経歴を持つ福島和可菜さん。特技は300m射撃と穴掘り、匍匐前進。山中で穴を掘って1カ月生活したり、毒ガス部屋に10分間入るなど、過酷な訓練を経験してきたという彼女にとっても、興味深い作品だったようだ。
「展開が速く、とてもスリリングな内容で目が離せません。特に印象的だったのは、悪夢のシーンで、鮮烈な映像です。夜に鑑賞したんですが、登場人物達と同じように、観た後で寝たら私も同じようなシーンを夢に見てしまいました」と笑う。
気になる日本の危機管理体制について、リーさんは「まったく不十分。純ちゃん(小泉首相)がやめない限りダメだろうね」と厳しいコメント。福島さんによれば「自衛隊もテロリストの攻撃を想定した訓練を開始しています」とのこと。 リーさんは「テロを防ぎようがないというのが現状。もはやどこが安全で、どこが危険というのはない。夏休みに旅行を計画している人も多いと思うけど、海外の都市も日本の都市も、同じくらい危険をはらんでいる。行くなら覚悟を決めて行って欲しい。和可菜ちゃんが行くような南の島とかなら大丈夫だと思いたいけど……」と笑った。
トークショーにはマシンガンを携えて登場した2人。リーさんは当然のことながら、慣れた手つきでホールドする福島さんの姿は、普通のアイドルとは明らかに異なり新鮮。取材陣がポーズを要求するとヒールを履いているにも関わらず、サッと中腰になり、脇を締めて固定。鮮やかな動きにカメラマンから感嘆の声が漏れた。
□パラマウントのホームページ
(2005年7月15日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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