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パイオニア株式会社は15日、マルチチャンネルオーディオの制作/再生時に発生する「低音のズレ」を解消するフェイズコントロール技術を開発。同技術のライセンスを開始することを発表した。 同社では、ライセンスの開始にともない、ロゴマーク「フェイズコントロールマーク」を策定。同技術に対応したハードウェアやソフトウェア製品への対応を呼びかけていく。 通常のDVDやDVDオーディオ、SACDなどの5.1chマルチチャンネル音声では、5チャンネルのメインチャンネルと、LFE(Low Frequency Effect)と呼ばれる低音専用のチャンネルを利用するが、同社の検証によれば、一般的な制作/再生環境では、このLFEとメインチャンネル間で「低音のズレ」が発生している場合が多いという。 低音のズレの要因は、LFEチャンネルに対して、各プロセスで低音だけをスルーするLPF(Low Pass Filter)を設けているが、LPFにより発生するグループディレイにより、LFEチャンネルの低音が、メインチャンネルに比べて遅れてしまうという。 同社が開発したフェイズコントロール技術では、「ソフト制作時」、「AVアンプ」、「サブウーファ」など、遅延の発生する各プロセスにおいて、最適な形で時間遅れと位相のズレを解消するため、従来と比較して飛躍的に高品質なマルチチャンネル再生が可能となるという。 具体的には各プロセスで以下の修正を施すという。
同社では、今後ソフト業界および、ハード業界の双方に本技術を提案し、技術とマークのライセンスを開始する。特にソフト業界に関しては、ソフトの普及を図るため、技術とマークを無償でライセンスしていく。 ハードウェアについては、パイオニア製品で同技術を採用した製品を近日発売。第1弾はAVアンプになる見込み。また、ソフトウェアについては、「CHAGE and ASKA」が8月25日にファンクラブ向けの限定製品として発売するDVD「CHAGE&ASKA CONCERT TOUR 2004 two-five」での採用が決まっている。なお、同DVDの一般販売は行なわれない。 □パイオニアのホームページ (2005年7月15日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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