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レッツ・コーポレーション、3Dノンリニア編集ソフト
-HDVカメラ2台の映像の立体感などを調整


7月27日発売

標準価格:210,000円


編集画面

 株式会社レッツ・コーポレーションは、2台のHDVカメラで撮影した3D向けの映像をPCで編集できるノンリニア編集ソフト「Stereo Edit HD」を7月27日に発売する。価格は210,000円。

 直販サイトでの販売も行なうが、基本的には制作プロダクションや大学など研究施設、医療施設に向けた販売を想定しており、初年度の販売目標は1,000ライセンスとしている。対応OSはWindows 2000/XP。

 2台のHDVカメラで撮影した3D向け動画の編集が可能なソフト。3D映像が見える仕組みとしては、人間が左右の目で見る際のものの位置の差(視差)を利用しており、左右の目に視差の付いた別の映像を見せることで奥行きを感じさせる。

 撮影するHDVカメラとして、ソニー製HDVカメラ「HDR-HC1」などのハイビジョンカメラにも対応。3Dで見る場合は、偏光メガネを掛けるか、裸眼立体視に対応するディスプレイで視聴する。なお、MPEGキャプチャ機能は搭載せず、AVI形式に変換して編集を行なう。キャプチャ機能については今後のバージョンで搭載する予定。

デモには、シャープ製の裸眼立体視ディスプレイ搭載のノートPCも使用された 使用された2台のソニー製HDVカメラ「HDR-HC1」

 編集機能としては、IN/OUT点を指定してフレームカットが可能。左右の映像を別々にカット編集できるため、撮影時に生じた開始点のズレも修正できる。映像と同時に、音声もカット編集が可能となっている。

 3Dに特化した編集では、3D映像表示時の立体感の調整や、上下左右のズレ、台形歪みの補正などが可能。サイズ変更や、明るさ/コントラストの調整も行なえる。

 従来の3D映像では、撮影時に画面のサイズや視聴者と画面の距離などをあらかじめ計算しておくことが必要で、変更するには撮り直しが生じる。しかし、これらを編集画面上で入力し、飛び出す量などを調整することが可能となった。プレビュー機能により、書き出す前に立体感のチェックも行なえる。

 対応する画面解像度は1,024×768/1,280×1,024/1,600×1,200ドット。動作環境はPentium 4 3.0GHz以上、メインメモリ512MB(ハイビジョン編集時は1GBを推奨)としている。

 立体映像のフォーマットとしては、インターレース/ノンインターレースに加え、画面の左右半分ずつに別の画像を表示する「サイド・バイ・サイド」や左右の目に別の動画や静止画を表示する「左右2ch動画」、「左右2ch静止画」に対応する。

 パッケージには、CD-ROMのほかに、有線液晶シャッターメガネと専用ケーブル、紙フレームのアナグリフ(赤青)メガネ、USB IDキーなどが付属する。

撮影には、三脚に2台のカメラを固定できる別売りのブラケットを使用する パッケージ一式

 会場では、共同開発者である早稲田大学国際情報通信研究科の河合隆史助教授が開発の経緯について説明。今まで3D映像を手がけるクリエイターが少なかったのは、非常にコストが高く、手法を知る機会が少なかったためだったが、PC用の立体視ディスプレイや、立体映像式のパチンコ機なども登場し、注目が集まっているという。また、「映画『スター・ウォーズ』の3Dバージョンが2007年に公開されることも最近の話題」とした。

共同開発者である早稲田大学国際情報通信研究科の河合隆史助教授

 さらに、従来の左右映像ソースを各2系統で記録する「2VTR方式」では、4台以上のVTRを同期運転させるため、莫大なシステムが必要だったところ、ノンリニア編集により「環境整備にかかるコストを100分の1以下に削減した」という。

 前モデルの「Stereo Edit」は2003年1月より発売され、大学などのクリエイター育成用途のほか、医療でも耳鼻咽喉科向けの手術映像教材制作などにも利用されている。

 同社では、GUIの改良などを行なった次期バージョンも予定しており、アップグレード版の発売も行なう。

 なお、同社では7月27日と28日に、Stereo Edit HDの紹介と立体映像の再生や編集を行なう展示会を東京営業所ショールームにて実施する。

□レッツ・コーポレーションのホームページ
http://www.lets-co.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.lets-co.co.jp/3dhp/sehd/index.html

(2005年7月26日)

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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