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ティアック、CDのPCMをDSDに変換するSACDトランスポート
-DSD/PCM対応DACと組み合わせて再生。各126万円


9月下旬発売

標準価格:各126万円


 株式会社ティアック エソテリック カンパニーは、PCM信号をDSD信号にコンバートする機能を備えたSACDトランスポート「P-03」と、PCM/DSD対応の2ch DAC「D-03」の2モデルを9月下旬に発売する。価格はどちらも126万円。

 2004年9月に発売したSACDトランスポート「P-01」(231万円)、DAC「D-01」(115万5,000円)の設計思想を踏襲した、SACDセパレートシステムの第2弾。


■ P-03

P-03

 CD/SACDの読み取りが可能なトランスポート。最大の特徴は、通常の音楽CDのPCM信号を、SACDのDSD信号にコンバートする機能を搭載したこと。また、内蔵する高精度水晶発振器(±3ppm)により、ジッタの低減とアップコンバートを実現。CDを最大176.4kHzで出力できる。SACDは1bitのDSD信号のまま出力する。

 また、ワードシンク入力(BNC)も備えており、外部マスタークロックジェネレータとの連携も可能。入力周波数は44.1/88.2/176.4/48/96/192/100kHzに対応。独自のユニバーサルクロック(100kHz)も入力でき、同社の「G-0s」などと組み合わせて、ジッタ精度や位相整合を向上できる。

 なお、SACD、およびPCMをDSDに変換した信号の伝送には、i.LINKとXLRを利用。独自のES-LINKフォーマットで出力される。CD用に同軸デジタル出力端子(RCA)も備えているが、DSDはi.LINKとXLRのみとなっている。

 ドライブには、P-01に採用されたノンフローティングメカニズム「VRDS-NEO」を、P-03用にリファインしたものを採用。スピンドル軸受け部にVRDS-NEO用に加工されたセラミック・ボールベアリングを採用。回転速度に関わらず、精度の高い回転が行なえるという。

 また、トレー収納時にシャッターが閉まり、シャッター自体をフロントパネルに機械的にロックする機構を搭載。機密性を高め、外部からの音圧や振動による音質への影響を排除したとしている。

 内部では電源ユニットとトランスポート部を分離。電源部にはメカニズム/モーター駆動用のWBトランスと、信号処理用のRコアトランスの、計2基のトランスを搭載している。

 筐体は、フロント、側板、天板、フロントコーナー部に肉厚アルミ材を採用。ボディ全体を5mm厚のスチール製ボトムシャーシと、独自の焼入鋼ピンポイントフットにより3点支持しており、高剛性と共振防止を図っている。

 内部配線材には6N銅を導体に使用。RCA端子にはWBT製の「nextgen」を採用している。出力は、i.LINK、XLR、同軸のデジタル出力を各1系統用意。外形寸法は445×420×159mm(幅×奥行き×高さ)。重量は30kg。


■ D-03

D-03

 DSD/PCM信号に対応した2ch DAコンバータ。アナログ・デバイセズ製のDAC「AD1955」を採用。P-03と組み合わせた場合は、DSD信号入力時はDSDからDA変換を行ない、PCM信号時はPCMからDA変換を行なう。

 これに伴ない、従来PCM専用だった独自の「RAM-Link」(Refined Asynchronous Memory Link)回路をDSDにも対応させた。オーディオ信号はRAM-Link回路でジッタを低減するほか、ワードシンク入力も備えているため、別売マスタークロックジェネレータによるジッタ低減も行なえる。すべての入力で192kHzに対応するほか、L/R独立伝送の「DUAL AES」もサポートする。

 電源部やアナログ回路は左右chで独立。音質への影響を排除し、チャンネル間のクロストーク、電源供給量などの差を極少に抑えることで、左右チャンネルの音質の統一を図っている。

 電源トランスは、デジタル用1基と、アナログ用2基の計3基を搭載。ドライバー回路には±38V電源でトランジスタやFETを駆動するディスクリート構成のアナログ回路を採用。「D-01」と同様にデジタルフィルターをOFFにする機能も備えており、ON/OFFの微妙な音の変化が楽しめる。なお、アナログフィルタは省かれている。

 ワードシンク機能は、IN/OUTに対応。入出力の対応クロックはP-03と同じ。大型クリスタルを使用した精度±3ppmのVCXOを内蔵している。電源回路とデジタル回路、アナログ回路は内部シャーシで分離しており、相互干渉を防止。インシュレータには焼入鋼ピンポイントフットを採用している。

 S/N比は115dB。内部配線には6N銅を導体に使用。RCA端子部はnextgenを採用。デジタル入力端子は、i.LINK、XLR、同軸を各2系統、光を各1系統装備。アナログ出力はXLRとRCAを各1系統(ステレオ)用意。ワードシンク入出力は、それぞれBNCを各1系統備えている。外形寸法は445×420×159mm(幅×奥行き×高さ)。重量は27kg。

□エソテリック カンパニーのホームページ
http://www.teac.co.jp/av/index.html
□製品情報
http://www.teac.co.jp/av/esoteric/p03_d03/index.html
□関連記事
【2004年9月1日】ティアック、SACDトランスポートとDACのハイエンドモデル
-独自の「ES-LINK」方式でDSD信号をモノラルDACへ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040901/teac.htm

(2005年8月29日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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