|
DVD-RAM規格を推進する「記録型DVD会議(RDVDC)」は3日、IFA2005会場でプレスカンファレンスを開催し、16倍速DVD-RAM記録に対応したDVDドライブを、2005年末までに発売する計画を明らかにした。 16倍速対応DVD-RAMドライブは、松下電器と日立LGデータストレージがRDVDCブースで出展したほか、日立マクセルと松下電器が16倍速DVD-RAMメディアを展示した。松下/日立LGの両社とも、16倍速RAM対応ドライブはスーパーマルチとなる予定。
カンファレンスでは、PanasonicのTony Jasionowski氏が16倍速DVD-RAMについて解説を行なった。DVD-RAMは、他のリライタブル規格に先駆けて高速化を図ってきたことを例に引き、「16倍速対応も2005年末に果たす。DVD-RAMは常に最速のリライタブルフォーマット」と強調した。 16倍速に対応することで、4.7GBディスクのダビングが現行5倍速DVD-RAMの約半分の6分で終了する。高速化の意義については、データ用はもとより、「DVDレコーダでの高速ダビングの要求が開発からも強く要求され、ユーザーからも必要されている」という。 松下電器が年内発売を予定する16倍速スーパーマルチドライブ「SW-9586」は、DVD-RAM 16倍速、DVD±R 16倍速、DVD-R DL 4倍速、DVD+R DL 8倍速、DVD-RW 6倍速、DVD+RW 8倍速に対応する。 16倍速の記録については、CAV方式で内周が6倍速からスタート、外周で16倍速を実現する。なお、16倍速ドライブでは従来のDVD-RAMの再生は可能だが、記録する場合は6-16X対応のメディアが必要となる。 16倍速対応のために、新たに高速なサーボシステムを開発したほか、CAVの記録方式も最高11,000rpmまで対応、さらに非マルチパルス型の新しいライトストラテジを採用する。また、レーザーも300mWまで高出力化するほか、メディアについてもより高速な結晶化が可能な新素材の導入や、新ライトストラテジへの対応、ディスクの歪みの低減などで16倍速対応を図った。
また、メディアについては、日立マクセルも16倍速対応を発表。年内の発売を目指す。 マクセルでは記録膜に独自のビスマス系相変化型(BCM:Bismuth Coupling Material)記録膜を採用。従来の素材に比べ、より高速な結晶化/消去時間の短縮と、より長時間のデータ保存が可能という。なお、BCMはDVD-RAMのみならず、Blu-rayでも応用し、高速化を図っていく。 RDVDCのブースでは、日立LGと松下電器が16倍速対応のDVD-RAMドライブを出展し、日立LGもまもなく出荷を開始する。
□IFA 2005ベルリンショーのホームページ (2005年9月5日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|