IFA 2005レポート【その他編】 テレビのHD化を各社が推進

メッセ・ベルリン 北ゲート

会期：9月2～7日 会場：メッセ・ベルリン見本市会場

■ 広大な展示会場にテレビタワーも

会場のメッセ・ベルリン

　IFA 2005も会期4日目。土日を挟んだものの、来場者の数は衰えず、会場はかなりの混雑が続いている。

　会場のメッセ・ベルリンは26のホールと、プレスカンファレンスや基調講演が行なわれる会議場など広大で、総展示面積は16万m²。そのため会場内には送迎バスが行き来しており、各ホールの移動に利用されている。

　家電/エレクトロニクス業界の大規模ショーのため、通信やIT系企業の参加は比較的少なく、ソニーやPhilipsなど、日本や欧州の家電大手のブースはホールをまるまる一つ使っているところが多い。また、通常の展示に加え、ほぼ全てのブースではディラースペースを設けている点もCeBITなど他の展示会とは大きく異なるところだ。

会場のタワーは4ユーロで頂上のプラットフォームまで上ることができる	多くのメーカーがディラールームを設けている

■ 欧州市場にもHD化の波

　日米に比べると欧州のHDTVの普及は遅れているものの、テレビ関連では各社がHDをキーワードに製品展開。SDとHDの比較デモなどによりHDコンテンツの魅力を訴求する展示が目立つ。

　パナソニック、シャープなどの日本企業や、Samsung、LG、欧州の各メーカーも新製品を発表。水平解像度720ドット以上の解像度を持つテレビには「HD Ready」のロゴを付けてHD対応をアピールしている。

シャープは65型フルHD液晶テレビなどを出展	松下も65型フルHD PDPを中心に、HD対応を積極アピール。1080i対応のSTBを利用した「Premiere HD」と協力し、デモを実施していた	ビクターは70型リアプロジェクションテレビを出展
ビクターは37型フルHD液晶テレビも参考出品	シャープと提携する独Loeweはユニークなデザインの液晶テレビで注目を集める	THOMSONは61型で18cm厚の薄型DLPリアプロジェクションテレビ「61DSZ648」を発表。解像度は720p
LGは71型フルHD PDPを出展	Philipsは動画ボケを大幅に改善する「CLEAR LCD」技術をデモ

■ 東芝、0.85インチHDD製品のコンセプトモデル

　東芝は2GB/4GBの0.85インチHDD搭載製品のコンセプトモデルを出展している。全てモックアップだが、Bluetooth対応のオーディオプレーヤー/ポータブルストレージや、オーディオプレーヤーなどが提案されている。

様々な応用例を提案	オーディオプレーヤーの例	Bluetoothオーディオレシーバー

■ その他

　ポータブルオーディオ/ビデオプレーヤーでは、大手メーカーからの新製品発表は無かったが、ケンウッドの欧州市場参入発表や、ビクターからオーディオプレーヤー「alneo」のコンセプトモデルなどが出展された。

ビクター「alneo」のコンセプトモデル		Archosの7型液晶搭載ビデオプレーヤー「AV700」
COWON(iAUDIO)も欧州市場に参入。フラッシュプレーヤー「iAUDIO F1」を出展	DAEWOOの20GB HDD/2.2型液晶搭載メディアプレーヤー「DPM-2100」	DAEWOOの40GB HDD搭載オーディオ/ビデオプレーヤー「DPH-2000」

Xbox 360も出展。ただし、プレイアブルではなく、ムービーのみの展示	Sennheiserの新ヘッドフォン「HD 202」	Sennheiser「HD 415」
日本ではポータブルオーディオプレーヤーを発売していないTEACも欧州向けに多数の製品をラインナップ	ESOTERICの「UZ-1」、「AZ-1」も出展
各社の薄型テレビに組み合わせて、各所で展示されていたKEFのinstant DVD Theatre。1,999ユーロ(日本では21万円)と決して安くないが、薄型テレビのイメージにマッチするのかかなりのブースで見かけた	SanDiskはオーディオプレーヤー用のポータブルスピーカー「Sansa Speaker Dock」を発表。79.99ドル

□IFA 2005ベルリンショーのホームページ
http://www.ifa-berlin.com/

(2005年9月6日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]

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