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「ウォークマン復権」へコネクト戦略を推進
−「自社技術に固執せず」。WMA/AACもサポートへ


9月8日発表


ウォークマンAシリーズ

 ソニーは、HDD/フラッシュメモリ搭載のウォークマン「ウォークマンA」シリーズ5モデルを11月19日より発売する。

 HDD搭載の2モデル「NW-A3000/A1000」と、フラッシュメモリ型の3モデル「NW-A608/A607/605」が用意され、価格は全てオープンプライス。発売時期や店頭価格は下表の通り。


型番タイプ容量発売日店頭予想価格
NW-A3000HDD20GB11月19日35,000円前後
NW-A10006GB30,000円前後
NW-A608フラッシュ
メモリ
2GB32,000円前後
NW-A6071GB27,000円前後
NW-A605512MB22,000円前後

 HDDモデルには、再生中のアーティストに近いジャンルのアーティストを検索できる「アーティストリンク」機能を搭載。また、良く聴く楽曲や発売年ごとのプレイリストを自動作成し、シャッフル再生する「インテリジェントシャッフル」機能も備えている。

 オーディオコーデックとしてはMP3とATRAC3/ATRAC3plusに対応。さらに12月を目処にファームアップを予定しており、WMAにも対応する予定という。アプリケーションソフトも新開発の「CONNECT Player」となり、インテリジェントシャッフルや、自動読み仮名変換機能などを搭載する。

NW-A3000 NW-A608 CONNECT Player


■ コネクト戦略の中心に“ウォークマン”

コネクトカンパニー 辻野 晃一郎 コ・プレジデント

 発表会では、ソニー株式会社 コネクトカンパニー コ・プレジデントの辻野 晃一郎氏が、ウォークマンや配信サービスを担当するコネクトカンパニーについて解説した。

 「きたるべくデジタルメディア、ネットワーク時代の新しいパラダイム、新しいビジネスモデルの確立を目指す」と目標を掲げ、「“SONY UNITED”の旗印のもと、新しいハードウェア、PCソフト、サービスなどを推進する。ソニーの中でも少し特殊で、ハードウェアだけでなくサービスまでエンドトゥーエンドで展開する。日本のみならず、米国や欧州でも活動を開始している」という。

 さらに「音楽配信に加え、映像、ゲームなど、デジタルメディアのコンバージェンスの時代」という認識の元、「PCや携帯電話を中心とするビジネス、さらにはNetJukeやエニーミュージックなどの新しいネット家電にも取り組む。DLNAやワイヤレスなどの技術の進歩により、いろいろな機器が相互につながる世界がすぐそこまできている。デジタルエンターテインメントをその中でどう流すのか、ユーザーの利便性と、コンテンツオーナーの権利をきちんと両立して、それらが接続される世界を作っていきたい。そのネットワーク時代の象徴がコネクト」と語り、「人と、デジタルエンターテインメント、人と機器、人と人をつなぐ。そしてソニーの新しいハードウェアに新しい力を与えていく。挑戦であり、決意です」とコネクト戦略の重要性をアピールした。

コネクト戦略 ハードからサービスまで、エンドツーエンドの事業展開 コネクトで新たなエンターテインメントをユーザーに届ける

 また、春に発表したウォークマン・スティックが好評だが、「競合社(アップル)も新製品を発表した。今の状況に決して満足しているわけではない。コネクト戦略により、ますますチャレンジを加速していく」という。



■ “ウォークマン”をパーソナルオーディオの象徴に復活させる

ウィリアム・ギブスンのウォークマン評

 なお、今回のウォークマンAシリーズでは、従来HDD/フラッシュプレーヤーに付けられていた「ネットワーク」のブランド名が省かれている。辻野氏によれば、新しい「ウォークマン」のチャレンジにあたり、「ウォークマンの名前を変えた方がいいのでは、テープの時代の名前では? 」との意見も出たという。

 しかし、作家ウイリアム・ギブソンの2002年のウォークマン評「世界中で2億5,000万台以上(現在は3億5,000代以上)販売されたことは、今日のどんな機器よりも人々の認識に明らかな変化をもたらした」とのコメントを例に引き、ウォークマンの世界に与えたインパクトをアピール。「ここまでのブランドを持つウォークマンを、“新しいネットワーク時代のパーソナルオーディオの象徴、ブランドとして、確実に蘇らせる”といういう意志を新製品に込めた」と語る。

 そのため、ネットワーク/CD/MDなどの接頭辞を省き、「素のウォークマンとして復活させ、ウォークマンAシリーズと命名した。これからウォークマンの新しい時代を作っていきたい」という。



■ WMA/AAC対応などオープン戦略を推進

「コネクト」は自社技術に固執しないオープンな戦略

 また、「コネクト」戦略については、「自社技術だけでなく、現在ある有力な技術に積極的に対応していく」と、コーデックのATRAC3やDRMのMAGICGATEなど、独自技術にこだわらない方針を説明。さらに、自社内の留まらず、さまざまなサービス事業者との連携も積極的に検討する。水平でオープンな事業で、垂直統合の”閉じた”ビジネスモデルではない」と強調する。

 その上で、コーデックやDRMについてもオープン戦略を推進。「MP3対応は既に果たしたが、WMAについてもファームアップで対応予定。さらに、AACについても検討していく」という。ただし、iTMSなど各社のDRMへの対応については「技術的な問題もあり、いつ頃に対応できるとは明言できない」とした。


新ウォークマンのプロモーション

 また、インテリジェントシャッフルについても「デジタルメディア、ネットワーク時代にはマシンインテリジェンスが重要」との認識のもと開発に望んだとし、アップルなど他社との製品との差別化ポイントとして強調。「コネクト構想の第一歩だが、徹底的にやっていきたい。マシンインテリジェンスは簡単に言えば、機器にIQがあるということ。他社との違いはもちろん、進化のポイントとしても重要と考えている」と語る。

 さらに、梱包のこだわりもアピールし、「おもてなしの原点に立ち返る。ソニーはファッションやトレンド、新しいライフスタイルの創造により成り立ってきた企業。お客様のホスピタリティを考え、ルーチン化していた梱包などを見直した。手に取ったときの喜びなどを感じて欲しい」という。

 また、CONNECT PlayerについてはMoraを標準プレーヤとしてその使い勝手を向上させ、プレーヤー内で統合して購入できるなど、Moraとの親和性を強調。さらに、Moraと協力し、ウォークマンA(NW-A3000/A1000)で搭載したアーティストリンクにMora上でも対応することや、アーティストの選曲によるプレイリスト販売なども予定しているという。さらにウォークマンAの発売に合わせてMora Music Cardと呼ばれるプリペイドカードも販売。1,000/2,500/5,000円の3タイプを販売する。


Moraにアーティストリンクを導入 Mora Music Cardも同時発売 パッケージにこだわることが“ホスピタリティの向上に”

 販売目標は「トータルで年間410万台」。携帯電話との連携については、「基本的には棲み分ける」、また、カーオーディオについては「事業部や各社と連携して対応をしていきたい」とした。「また、家電のイメージも払拭していきたい」と述べ、「労働集約して、求められたものだけを作るだけが家電ではない。お客さんの目線に立って、ファッションや、トレンドクリエーションの要素も取り入れていきたい。そこを軸にしてきたのがかつでのソニーだったが、この市場ではアップルの展開に学んだところでもある」と語った。


エイベックスの松浦氏など各社の代表も出席

 また、レコードレーベルからのゲストも出席し、コメントを発表した。エイベックスネットワークスの荒木隆司社長は、「iTMSと最初に契約したことから、ソニーととは仲が悪いと思われがちですが、そんなことはありません」と切り出して笑いを誘い、「Moraさんなど、多くの配信事業者やハードウェアが発売されてきた今の状況は、我々としてはビジネスの自由度がさらに高まったとポジティブに考えている。今回の製品もやっとソニーさんが本格的に動かれたという印象。われわれも圧倒的にお手伝いさせて頂く」と語った。

 東芝EMIの堂山昌司社長兼CEOは、「現在12社に楽曲提供しているが、Moraはその第一社目。多くのお客さんに我々の曲を届けるという点で歓迎している。一台でも多く売って頂き、我々の音楽を楽しんでくれる人を増やして欲しい」と期待の程を述べた。

 また、ソニーミュージックネットワークの今野敏博代表取締役は「'99年12月から音楽配信に取り組んできたが、その頃を思うとあまりに素晴らしい環境が整った」とコメントし、積極的なサポートを表明した。

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200509/05-0908/
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−好みの曲を紹介する「アーティストリンク」搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050908/sony2.htm
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−CONNECT Playerでインテリジェントシャッフル対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050908/sony3.htm

(2005年9月8日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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