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9月21日~24日まで開催されたA&Vフェスタ2005では、新製品の展示、視聴に加え、さまざまなトークショーも行なわれた。24日には、フジテレビ朝8時の「とくダネ!」など情報番組のキャスターとして活躍する小倉智昭氏も来場し、オーディオ評論家の山之内正氏を司会に迎え、トークショー「見た、聴いた、ふれた!最新ホームシアター機器を体験しよう」を開催した。 ■ 高級シアターも天災には勝てず……
AVファンとしても有名な小倉氏だが、子供の頃から、オーディオには興味をもっており、特に映画館のアルテック「Voice of Theater(A7)」に衝撃を受けて、「いつかは自分でも」とあこがれ続けていたという。現在は東京のシアタールームに、アルテックの「A7」、「A5」、B&Wの「802」などのスピーカーを用意。また、McIntoshのパワーアンプや、Integra ResearchのAVアンプなどを用いたシステムを構築している。 プロジェクタはソニーのハイエンド3管式プロジェクタ「VPH-G90」を利用。三管プロジェクタの中でも9インチ管を使用した最上級なシステムだが、価格も高く「よほどバカじゃないと買わない」と自虐的な表現で笑いを誘った。
さらに、リビングにはパイオニアの50型プラズマテレビと、ソナス・ファベールのスピーカー「エレクタ・アマトール」などを組み合わせたシステムを用意し、普段はプラズマで視聴。「誰にも邪魔されたくない」という時には、「地下(のシアタールーム)にこもる」という。 しかし、そのシアタールームも先日の東京都内の集中豪雨の被害を受けた。「幸いなことに……」と小倉氏は切り出すが、「近所はどこも平気だが、ウチは一階が一段低くなっているので、そこから水が入り、セントラルヒーティングのダクトを伝って、地下のオーディオルームが浸水してしまった」と話す。「音や映像は出るのだけれど、とにかく湿気が凄くて……。ダクトは音漏れを防ぐため、ビニールシートなどで密閉しているが、そのビニールシートの中に水が貯まって抜けない。水で重くなっているのでダクトが落ちてくるかも」と笑いを交えながら被害の様子を語った。 また、「音漏れを防ぐため密閉しているので、直すには天井を壊して、工事をやり直すしかない。その際に女房をだまして新機材を導入しようか」とポジティブな姿勢で取り組む考えを披露した。
ソフトについても、CDやDVDの膨大なライブラリを所有しているというが、「とくダネ! のオープニングで、いろいろ紹介していて、例えば小澤征爾のニューイヤーコンサートのCDについて話したら、大ヒットにつながった。最近では聞いてくれということで送ってくるメーカーもある。それらも全て聞いている」という。 また、仕事のネタ探しということもあり、CDは毎日3枚、DVDは1枚をノルマにしている。ただし、気に入ったモノはシアタールームに籠もって鑑賞。最近のお気に入りDVDは「ネバーランド」や「アビエイター」、「オペラ座の怪人」など。さらに音楽DVDではイーグルスのメルボルンライブや、シャナイア・トウェインなどを愛聴しているという。 ■ QUALIAは残念。BD/HD DVDにダメ出し
その後、エプソン「EMP-TW600」、松下電器「TH-AE900」、三洋電機「LP-Z4」、日立製作所「PJ-TX200J」、三菱電機「LVP-HC3000」、キヤノン「SX50」、富士通ゼネラル「LPF-D711」と、ソニー「QUALIA 004」の比較視聴を実施。QUALIA 004以外は120インチで投影し、QUALIA 004のみ340インチという大画面で視聴した。 「黒にはこだわる」という小倉氏らしく、DLPの表現と、フルHDの富士通ゼネラルが気に入った様子だったが、「これは買ってはいけないというのは無いね」との感想。全ての視聴を終えた小倉氏は、QUALIA 004の340インチ映像に衝撃を受け、「プロジェクタもそうだけど、シアタールームを大きくしたくなった。今の定員は4人だけれど10~15人ぐらいにしたい」と決意のほどを語った。 そのQUALIAブランドについては、「新規の開発をやめるということで大変残念です。自信を持って製品を出せていないから、一昨日みたいなリストラになっちゃうんですね」とコメント。また、ハイビジョンの魅力についても「本当に凄い。こんな画質で降ってくるんだから」としながらも、Blu-ray/HD DVDの分裂が決定的な次世代光ディスクについては「本当にどうするんだよと。特ダネでも何回も言ったのに、ダメですね~」と厳しい意見。 さらに、エアチェックについては、「まだ発売されていない8ch同時録画可能なHDDレコーダが、明後日家に来るけれど、これだと24時間録画し続けられる。もう、(見る時間が無くて)どうしよう」と、デジタルレコーダに関する悩みを打ち明けた。 また、ハイビジョンソースと地上デジタル放送については、「“とくダネ!”もスタジオはハイビジョンで撮影しているけれど、女性はシワとかまで見えちゃうからメイクが大変。なので、デジタル対応のため、スタジオには専用のライトが一台増えました」と身近な、デジタル放送の話題を提供。さらに、「地方局は設備投資が大変という話も聞くけれども、見る方にとっては、とても嬉しい」とデジタルハイビジョンの画質を歓迎した。
□A&Vフェスタのホームページ (2005年9月26日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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