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株式会社オーディオテクニカは、高級ヘッドフォン「Wシリーズ」の新モデルとして、ハウジング部に黒檀の天然木を使用した「ATH-W5000」を12月2日に発売する。また、同モデルとの組み合わせを想定したヘッドフォンアンプ「AT-HA5000」も同時発売する。価格はW5000が120,750円、HA5000が147,000円。
■ ATH-W5000
密閉型のダイナミックヘッドフォン。アサダ桜のムク材削り出しハウジングを採用した「ATH-W1000」(実売4万円前後)の上位モデル。英CONNOLLY製造のレザーを外装に施した500台限定の「ATH-L3000」(実売22万円前後)を除けば、W5000が最上位モデルとなる。 専用に設計された53mm径のユニットを搭載。ネオジウムマグネットを採用するほか、パーメンジュール磁気回路も使用。スーパーハイクラスOFC8Nボビン巻きボイスコイルも備えており、全帯域でクリアな音質を追求したという。 ハウジング部には黒檀材を使用。黒檀の中でも縞模様がある「縞黒檀」を使っており、1台1台木目の異なる、高級感のある外観を備えている。また、黒檀は振動抑制に優れており、濁りのない再生音を実現するとしている。 装着機構では、独自の3D方式ウイングサポートとトータルフィット設計を採用。ジョイントとフレームにマグネシウム合金を採用することでコードを除く重量は約320gと軽量。長時間のリスニングでも負担が少ないという。 コードは両出しで、高弾性エラストマーシースと、芯線にはOFC6とHi-OFCのハイブリッド単線の4芯線構造を採用している。出力音圧レベルは102dB/mW、再生周波数帯域は5Hz~40kHz。イピーダンスは40Ω。
■ ATH-HA5000
ATH-W5000と組み合わせることで、「W5000を最高の音質でドライブできる」というヘッドフォンアンプ。A級動作のアンプで、出力段にMOS-FET素子を採用。定格出力は2,400mW×2ch(16Ω)、1,200mW×2ch(32Ω)、600mW×2ch(64Ω)、65mW×2ch(600Ω)となっている。 高域位相のずれの低減を極限まで追求しており、再生周波数帯域は5Hz~200kHz。SACDなどの超高域再生もサポートしている。全高周波歪率は0.006%。S/Nは117dB。 電源部にはRコアトランスを採用。ノイトリック製のヘッドフォン端子を2系統備えている。フロントパネルにはW5000と同じ縞黒檀を使用。真鍮削り出しのハイブリッドインシュレータも備えている。
入力端子はアナログライン入力を1系統(AC COUPLED/DC DIRECT)搭載。電源コードはインレットタイプ。外形寸法は270×240×93mm(幅×奥行き×高さ)。重量は5kg。ステレオミニと標準の変換プラグを2個同梱する。
■ 「百人百色」な参考展示 発表会場にはヘッドフォンの参考展示も行なわれていた。「百人百色」というコンセプトワードと共に展示されており、「従来のヘッドフォンは数色のカラーバリエーションから自分に合う色を選ばなければならなかったが、百人百色のコンセプトを実現し、無限ともいえるカラーバリエーションを揃えれば、自分だけの1色を探す嬉しい悩みに変わる」と説明されている。 多くのカラーバリエーションを揃えるのか、ハウジング部のみを異なるカラーのパーツに取り替えられるのかなど、詳しい仕様は未定。多くのカラーイメージを掲載したパネルとともに展示されており「様々な人の意見を取り入れて、自分だけのカラーが使えるようなヘッドフォンを商品化したい」としている。 発売時期や価格も未定だが、「イメージとしては5千円程度を想定している」という。イヤーパッド部が白色なのが特徴で、白色のウイングサポートも備えている。その他のモデルと比べ、サポート部の幅が狭いのも特徴となっている。
■ 海外販売を本格化 発表会で松下和雄社長は、2005年3月期の決算を振り返り「中心事業である海外でのマイクロフォンの販売や、光ピックアップ/半導体レーザー、AVアクセサリともに堅調」と説明。 AVアクセサリに関しては「iPodに代表されるシリコン/HDDオーディオ機器が普及するに伴い、音質やデザインにこだわって純正以外のヘッドフォン/イヤフォンを求める人が増えている」とした上で、「今回の新モデルは、オーディオテクニカの品質・音質へのこだわりを具現化したものだ」と語った。
なお、同社はヘッドフォンやイヤフォンの販売をこれまで国内で行なってきたが、近年マイクロフォンの評価が海外で高まるにつれ、インターネットを通じて海外からのイヤ/ヘッドフォンの注文が増加しているという。これに対応するため、2005年から一部のモデルを欧州と米国で販売。今回発表した新モデルも海外販売を行なうという。「日本での発売とほぼ同じ時期に海外販売も実施する」とした。
□オーディオテクニカのホームページ
(2005年10月13日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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