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松下電器産業株式会社は、2006年2月10日からイタリア・トリノで開催される第20回オリンピック冬季競技大会(トリノオリンピック)に、AV機器分野のTOP(The Olympic Partner)として協賛。その取り組みやマーケティング展開に関する内容について明らかにした。 同社では、'88年のカルガリーオリンピック以来、TOPとして協賛しており、今回が夏冬あわせて11回目の大会となる。TOPスポンサーは、当該カテゴリーにおけるオリンピックロゴなどを使用した宣伝権を全世界に有する。各カテゴリーごとに11社がTOPスポンサーとなっているが、日本の企業では唯一、松下電器だけとなる。
松下電器が担当する領域は、コンシューマ向けテレビ、ビデオ、オーディオ機器のほか、プロ用/業務用テレビ、ビデオ、オーディオ機器。また、大型映像表示装置、オーディオおよびビデオの記録メディアも含まれる。今回の大会からは、新たにカーナビゲーションシステム、カーマルチメディアシステム、AVセキュリティ機器が含まれた。
開会式および閉会式が行なわれるメイン会場のスタディオ・オリンピコでは、大型映像ディスプレイ「アストロビジョン」を設置し、プロ用音響機器「RAMSA」シリーズによって会場の隅々までサウンドを届ける。 さらに、オリンピック会場全体で、レンタルと買い取りを含めて、アストロビジョンを25基、RAMSA音響機器を75システム、プラズマテレビ「VIERA」をはじめとするテレビを8,800台、監視用CCTVカメラとして監視カメラシステム「スーパーダイナミックIIIシリーズ」を620台設置する。 「アストロビジョンは、会場を大きく盛り上げることができる機器のひとつであり、設置場所に関しては、各会場で取り合いになっている」(松下電器産業スポーツマーケティング室・深田昌則リーダー)という。
また、トリノオリンピックの公式放送機器として、放送用半導体メモリー・ニュース取材システム「DVCPRO P2シリーズ」をはじめとするデジタル放送機器が採用されることが決定しており、デッキ200台、カメラ100台、モニター500台を導入。そのうち約4割がHD対応となる。 アテネオリンピックでは、4GB版のP2を使用していたが、トリノオリンピックでは、12月に出荷を予定している8GBのP2を採用することになる。8GBのP2では、HDで8分間の撮影が可能で、DVCPRO P2カメラに5枚のP2カードを差し込むことで、連続して40分間の撮影が可能。また、SDでは5枚で80分の撮影が可能なっている。
松下電器スポーツマーケティング室・古山博敏室長は、「今回のトリノオリンピックで当社が掲げるテーマは、Sharing the Passion。会場のアスリートたちと観客が、現場で感動を共有するために、当社の大型映像ディスプレイとプロオーディオ技術を提供する。さらに、当社の放送機器を通じて世界各国のお茶の間に配信される映像による情熱と感動の共有を目指したい」と話す。 一方、マーケティング活動については、世界規模での広告展開を行なうほか、パナソニック・オリンピック・ウェブサイトを11月から開設して、情報を提供するほか、新進気鋭の映像作家によるオリンピックをテーマにしたショートムービーを同サイト上で放映する。 また、トリノ市内での交通広告として、市内1500台の約6分の1にあたる250台のタクシーをラッピングしたり、路面電車4台、バスラッピング6台などを予定している。 一方、日本においては、「スポーツを見るならビエラ」をキャッチフレーズに、小雪さんが勝利の女神に扮したテレビCMや店頭POPを用意。量販店の店頭展示は今週末から変更していくことになる。また、テレビCMで使用される音楽には、ENYAの新曲「AMARANTINE(アマランタイン)」を、発売に先駆けて使用したほか、フィギュアスケートの安藤美姫選手も新たにキャラクターとして採用している。
□松下電器のホームページ
(2005年10月26日) [Reported by 大河原克行]
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