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ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント(ブエナ・ビスタ)は26日、2006年に発売するDVDやキャンペーン情報、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「2006 NEW YEAR CONVENTION」を東京・九段会館で開催。その中で、Blu-ray Discソフトの国内発売と、予定しているタイトルが発表され、デモなどが行なわれた。
冒頭、塚越隆行 日本代表はDVD市場の展望について「DVDプレーヤーの世帯普及率は順調な伸びを続け、40%を越えた。DVD市場の今後の拡大について疑問視する声もあるが、VHSビデオと比較すると、まだ2,000万世帯がDVDプレーヤーを導入する可能性がある」と説明。今後もDVD市場拡大に注力していく姿勢を強調した。
また、次世代DVDを含めた市場全体の活性化に必要な要素として、「コンテンツとクリエイティビティ、そしてそれを届けるためのマーケティング、そして新しいテクノロジーが重要になる」と説明。その上で、現地時間の24日にDisneyがアニメーション・スタジオのPixarを買収したことに触れ「Pixarとの連携でコンテンツ力はさらに高められる。これまで以上に魅力的で強力なタイトルを家庭に届けられるのは素晴らしい喜びだ」と語った。
さらに「新しいテクノロジー」の具体的な内容としてBlu-ray Discを紹介。ステージには、コンベンションのために来日したBuena Vista Home Entertainment Internationalのプレジデント、デニス・マグワイヤ氏が登壇し、日本でのBlu-ray Discソフトの発売を発表した。 マグワイヤ氏は「新しい技術やフォーマットと聞くと、拒否反応を示す人もいるが、私は消費者やコンテンツホルダ、販売店の皆さんに大きな利益をもたらすものだと信じている。そして、Blu-ray Discこそがホームエンターテイメントをさらに素晴らしいものに変革してくれると信じている。だからこそ、Buena VistaはBlu-ray Discをサポートしている」と語った。 ラインナップの予定として発表されたタイトルは「シンデレラマン」、「キング・アーサー」、「エネミー・オブ・アメリカ」、「ナショナル・トレジャー」、「クリムゾン・タイド」、「銀河ヒッチハイク・ガイド」、「ダイナソー」の7本。これ以外にも「ハードの発売に合わせ、劇場公開用新作を含む主力作品をBlu-rayで発売する」という。ただし、具体的な発売日や仕様については「後日あらためてアナウンスする」とし、明言を避けた。
マグワイヤ氏は最後に「Buena VistaはBlu-ray Disc向けにトップタイトルをラインナップし、普及にむけて強力にバックアップする。準備は既にできており、その支援体制は皆さんを驚かせるほど強力なものになるだろう」と語った。 また、オーサリングが終了したばかりというBlu-ray Disc用のHD映像を使用し、SD映像との解像度の違いを体験するデモ映像や、BD-Javaを使ったインタラクティブメニュー、インターネットとの連携などの新機能を紹介。 メニュー関連の機能におけるDVDとの最大の違いは「メインコンテンツの視聴を妨げないこと」。DVDでは音声の切り替えメニューを表示させる際には、一旦メイン映像が消え、メニュー画面に戻らなくてはならないが、Blu-rayではメイン映像に重なるようにメニューが登場。リアルタイムで各種設定が変えられる。
インタラクティブ機能も強化されており「DVDよりも、もっと複雑で自由度の高いゲームが楽しめる」という。さらに、インターネットと連携することで「決められた時間にBlu-rayで映画を楽しむと、ストリーミングを使った生中継で映画と関連したイベントを視聴できたり、今、同じ映画を見ている人達だけでキャラクターの人気投票を行なったりと、様々なアイデアが実現できる」とし、次世代DVDの特典の可能性が示された。
■ DVD市場に「ファミリー」ジャンルの新設を DVD関連の新タイトルとしては、3月17日に発売するアニメ「わんわん物語」をアピール。特典ディスクを加えた2枚組みの「プラチナ・エディション」(3,990円)と、特典を収めた本編ディスク1枚の「スペシャル・エディション」(2,940円)をリリース。さらに、同日にはオリジナルの続編「わんわん物語II」(2,940円)も発売される。 また、同作品のリリースに合わせて3月17日から5月19日まで実施される「Disneyワンダフルコレクション2006」も紹介。上記3タイトルに「ダンボ」、「王様の剣」、「ビアンカの大冒険」、「おしゃれキャット」、「三人の騎士」、「ロビン・フッド」を加えた計9作品の中から2枚を購入して応募すると、1,111人に「レディぬいぐるみ」がプレゼントされる。
□キャンペーンの解説ページ
また、2006年は劇場公開された新作とDVDの販売を連動させたキャンペーンも積極的に実施。第1弾として、「ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女公開記念 劇場もDVDも ディズニー・ライブアクションキャンペーン」が紹介された。 ナルニア国物語の劇場鑑賞券の半券1枚と、ディズニー・ライブアクションシリーズのDVD1枚を購入し、それを1組として応募すると、ナルニア国物語の3Dピクチャーや、オリジナルノートブックなどがプレゼントされる。期間は2月22日から4月10日まで。対象DVDタイトルなどはキャンペーンの専用ページに記載されている。
□キャンペーンの解説ページ 新作映画とDVDの連携は「ナルニア国物語」以降も続けられる予定で、詳細はまだ決まっていないが、今後公開される有力タイトル「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」やPixarの最新作「カーズ」、スタジオジブリの新作「ゲド戦記」などの公開と連動し、その都度、DVD関連のキャンペーンを実施していくという。
また、マーケティングプランに関しては、販売店向けに「ファミリーDVD」というカテゴリの新設を提案。これは、DVDの普及が進み、「今後の新規開拓市場のユーザーはライトユーザーが中心になる」という予測から生み出されたもの。 これまでのDVD販売店の商品陳列は、メーカー側のお勧め作品が前面に置かれたり、ジャンル別に棚が微細化され、「ライトユーザーが欲しいDVDを探しにくく、衝動買いもしにくい構造になっていた」と分析。「例えばサスペンスという分野でも、それほど難解ではないライトな作品から、マニア向けの作品まで色々ある。今まではそれらをいっしょくたにして分類していた。しかし、大人から子供まで誰にでも楽しめる作品という観点で、各ジャンルにとらわれない分類“ファミリーDVD”を作り出す必要がある」と提案。面陳列を主体とした陳列方法や、店舗デザインなどを紹介した。
□ブエナ・ビスタのホームページ
(2006年1月26日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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