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CeBIT 2006会場レポート【UMPC編】
-万能メディアプレーヤー“にも”使える「Origami」


Microsoftのプレスイベントで公開されたUMPC

会期:3月9日~15日

会場:Hannover Messe


 CeBITの開幕と同時に発表され各社の注目を集めたのが、IntelやMicrosoftによる新PCプラットフォーム「Ultra Mobile Personal Computer(UMPC)」。

3社のUMPC。左からSamsung、FOUNDER、ASUS

 UMPCは、2月末よりコードネーム「Origami」で告知されてきた新PCプラットフォーム。SamsungとASUS、FOUNDERから製品が発表されており、第2四半期を目処に市場投入される。

 ビデオやマルチメディアプレーヤーとしての活用も期待されるが、基本的にはWindows XP Tablet PC Editionのフル機能を搭載した小型ノートPCで、「Touch Pack」と呼ばれる専用インターフェイスと液晶左のジョイスティックを利用することで、キーボード無しでも利用できる。

 また、液晶はタッチパッド式となっており、バーチャルキーボードを呼び出して、文章を入力することもできる。液晶のサイズはいずれも7型で800×480ドット。CPUには超低電圧版のPentium M/Celeron M、あるいはVIAのC7-Mが選択可能。Samsung Q1の場合は、Celeron M ULV 900MHzを内蔵し、メモリは512MB、HDD容量は40GB(1.8インチ)、Ethernetや無線LAN、Bluetooth 2.0などを内蔵する。

 また、韓国のモバイルデジタル放送「DMB」の受信機能やCFスロット、USB 2.0なども装備。外形寸法は227×139.5×24.5~26.5mm(幅×奥行き×厚み)、重量は779g。

Samsung Q1のTouch Pack画面 ビデオ再生はWindows Media Playerだが専用のUIで、タッチパネル操作が可能 CFスロットなども装備する
Samsung Q1。通常のキーボードを接続して利用可能 FOUNDERのH70 ASUSのUMPC

バーチャルキーボード画面

 UMPCでは通常のWindows XPと同様に音楽やビデオの再生も可能で、ビデオ/オーディオプレーヤーとしても活用でき、再生自体は通常のWindows Media Playerで行なう。そのため、コーデックさえ追加すれば、Windows Media Playerで再生できる動画やオーディオのほとんどは再生可能となる。

 その際に問題となるバッテリ駆動時間は、各社の製品で2時間超程度しか持たないため、映画の鑑賞などにはかなり厳しいスペックとなっている。SamsungのQ1のバッテリ駆動時間は、通常のバッテリ利用で約3時間、DVD相当のビデオ再生時で約1.8時間。そのため、発売時には拡張バッテリも用意する予定で、その場合は最長で9時間半、ビデオ再生時でも4時間以上の駆動が可能となるという。

 ASUSはCPUやHDD容量は未定だが、最大で80GB程度という。共通プラットフォームということもあり、各社とも搭載アプリケーションや用途を絞って差別化を図る方針で、例えば、ASUSのUMPCでは130万画素のカメラ機能を搭載し、VoIPなどでの活用をアピール。Samsungもモバイルテレビ機能のDMBや、Bluetooth 2.0による携帯電話の連携などの違いを訴求していくという。

 なお、価格についてはMicrosoftのプレスリリースでは、599~999ドルを目指しているとしているが、SamsungやASUSのブース説明員に拠れば1,000ユーロ強とのことで、初期の発売製品は高価になりそうだ。

□CeBIT 2006のホームページ
http://www.cebit.de/
□関連記事
【3月10日】【CeBIT】スケールメリットによる低価格で
UMPCの弱点を克服するMicrosoftの“Origami”
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0310/cebit03.htm

( 2006年3月11日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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