◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
TDK、Blu-ray Dicセミナー「PossiBlu by TDK」を開催
-TDKとソニーがBD戦略説明。100/200GB BDも順次投入


TDKマーケティングの牧野利彦社長
6月6日開催


 TDK株式会社は6日、六本木ヒルズにてBlu-ray Dicセミナー「PossiBlu by TDK」を開催。リテーラーや代理店など、業界関係者を招いて、同社のBD事業戦略や独自技術などを紹介。ソニーによるVAIO事業のBD戦略や、AV評論家の麻倉怜士氏による講演なども行なわれた。


■ “Blu-ray DiscはTDK”と印象付けたい

セミナーは六本木ヒルズで行なわれた

 冒頭、挨拶に立ったTDKマーケティングの牧野利彦社長は「次世代DVD関連の話題は、新聞に載らない日はないほど、世の注目を集めている。TDKでは早い段階からBlu-ray Disc Assisiation(BDA)に参加し、情報の交換や開発に携ってきた。そして、待望のベアディスクの発売を向かえ、ワクワクしている。ビジネスパートナーの皆さんとともに、BDの早期市場拡大を実現し、ぜひともBDをビジネスの柱にしていただきたい」と語る。

 次いで、TDK レコーディングメディアビジネスグループ オプティカルプロダクト商品部企画課の木越匠主事が、TDKのBD事業戦略を説明。木越氏は、記録型BDの世界規模での需要予測として、市場規模を2006年は270万枚、2007年は1,350万枚と予測。2008年からは急激に増加して4,500万枚、2009年に1億4,000万枚、2010年に3億2,000万枚、2011年に7億枚、2013年には12億枚に達すると予測。「DVDを超えるスピードで市場の拡大は進むだろう」とした。

 さらに、記録面を保護するスーパーハードコート技術「DURABIS 2」について、キズに強く、指紋が付いても拭き取りやすいなどの特徴を説明。参加者にメディアを配って実際に擦らせるデモも行なった。また、4月19日に発売したBD-R ver1.1と、BD-RE ver2.1ディスクの紹介ではデザインコンセプトも解説した。

セミナータイトルは「PossiBlu by TDK」 TDKのBD-R/REメディア。どちらも単層25GBと2層50GBが用意されている

 BD-R/REメディアの今後のロードマップとしては、2007年前半(冬頃)にBD-RのHigh-Speed(6倍速)タイプを投入。その後は100GBの4層BD-Rや、High-SpeedタイプのBD-RE、200GBのBD-Rなどを順次投入する計画が説明された。

 木越氏は「TDKは今後も記録メディアにこだわる。特にBDに関しては、これまで以上に積極的に注力し“Blu-ray DiscはTDK”と印象付けたい。 リテーラーや代理店の皆さんの満足度を必ずアップさせる」とアピールした。

スーパーハードコート技術「DURABIS 2」のデモを行なうため、参加者にメディアが配られ、実際に擦ってキズの付きにくさを体験。右の写真が比較したもの。左のメディアがコートを施していないもの、右がDURABIS 2。スチールウールで擦っても傷が付かない


■ B5サイズのノートにもBDドライブを

 ソニーのVAIO事業部門 3部の森辰夫統括部長は、VAIOのBD戦略について説明。BDドライブを搭載したPCとして順次発売される「type R」や「type A」を紹介しながら「マウスやキーボードを備えるVAIOとしては、編集機能がレコーダとの差別化になる」とし、編集機能により特化していく姿勢を強調。

 また、VAIO新モデルについては「スゴ録の方が対応していないので、現時点ではBDにハイビジョン番組をムーブできるソニー唯一のレコーダ。数カ月後には差がなくなってしまうかもしれないが、貴重なアピールポイントだ」と笑顔で語った。

会場には「type R」と「type A」も展示されていた

 BD搭載PCの今後については「ソニーとしては入力から出力まで、ハイビジョンで処理できるソリューションとして展開していく。自分で撮影/編集したハイクオリティなコンテンツを、いつでもどこでも鑑賞するという目的のためには、将来的にはB5サイズのノートPCにもBDドライブを搭載したい。価格的にも、ハイエンドだけでなくエントリーモデルにも普及させていきたい」と展望を語った。


■ パッケージメディアは不滅

 AV評論家の麻倉怜士氏は、「Blu-ray Discが時代を変える」というタイトルで講演。150インチのスクリーンでHD映像を鑑賞、ハイビジョン放送を録画したBDは600枚に達したという自身のAVライフを振り返りながら「こうしたHD映像を楽しむライフスタイルが、いよいよ一般の人でも気軽に実現できるようになる」と語る。

 また、VHSなどのテープメディア時代を「保存という目的の達成」、DVDレコーダ時代を「ノンリニア編集による編集文化の誕生」と定義した上で、「BDにより、保存・編集文化を受け継ぎながら、今度は“鑑賞の喜び”が得られるようになる」と説明。NHKのハイビジョン番組を中心に、お気に入りのコンテンツを紹介しながら「ハイビジョンで画質が向上、BDで入れ物が広がったことで、そこに入れるコンテンツにも違いが出てくる。SD時代よりも濃く、感動的な番組が増えるだろう」と予測した。

 さらに、パッケージメディアの今後について「ハイビジョン映像のストリーミングが始まることで、パッケージは不要になるという人もいる。しかし、心理的にそのコンテンツが自分のものになったと感じるためには、パッケージを購入したり、ディスクに保存するなどの人間的な動作が必要。それは今後も不変のもので、ディスクの需要はより高まるだろう」と語った。


■ サポート各社が展示

 会場では、ソニーやパイオニア、アイ・オー・データなどがBD関連機器を展示。パイオニアは記録型BDドライブ「BDR-101A」を紹介したほか、Blu-rayレコーダのコンセプトデザインモデルも展示していた。

パイオニアの記録型BDドライブ「BDR-101A」 パイオニアのBDレコーダコンセプトモデル

 アイ・オー・データは6月上旬発売のBDドライブである内蔵型「BRD-AM2B」と、USB 2.0の外付け型「BRD-UM2」を用意。来週の6月10日以降に順次市場に投入する予定だという。なお、製品版にはDVDのオーサリングのみに対応した「DVD MovieWriter 4.7」が付属するが、デモではBDのオーサリグに対応した「MovieWriter 5」も展示。BDMV形式によるメニューの作成などもサポートしており、バージョン4.7から5へのアップデートも予定しているという。

アイ・オー・データは6月上旬発売のBDドライブである内蔵型「BRD-AM2B」と、USB 2.0の外付け型「BRD-UM2」を展示 HDCPをサポートした24.1インチの液晶ディスプレイ「LLCD-TV241X」も展示されていた

 ソニック・ソルーションズはBD-R/RE対応のデータライティングソフトとしてWindows用の「Roxio digital media」や、ロジテックのMac対応BDドライブに同梱予定のMac用データライティングソフト「Roxio Toast 7 Titanium」を展示していた。

Roxio Toast 7 Titanium ソニック・ソルーションズでは、バッファローのBDドライブをソフトウェア開発/検証用リファレンスとして使用しているという 報映産業のBDデュプリケータ。8月発売を予定しており、パイオニア製ドライブを10台、もしくは5台搭載可能な2モデルを用意。PLAYSTAION 3用ソフトのライティングにも利用できるという

リマージュジャパンはディスクのラベルも高速でプリントできるBD対応モデル「Producer 8500BD」を展示。収録する静止画のサムネイルをラベルプリントすることもできる

□TDKのホームページ
http://www.tdk.co.jp/

(2006年6月6日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.