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シャープ株式会社とシャープヨーロッパ研究所は27日、液晶ディスプレイの視野角を制御して、左/中央/右の三方向から異なる情報やコンテンツを同時に表示できる「トリプルビュー液晶」を開発したと発表した。 同社では2005年7月に左右で異なる映像を表示可能とした「デュアルビュー液晶」を発表。2005年後期には出荷も開始され、カーナビ製品や携帯電話などで採用されている。 トリプルビュー液晶では、3画面同時表示のために、デュアルビュー液晶で採用した視野角制御技術を強化。TFT液晶ディスプレイ上に設けた「視差バリア」に独自の工夫を施すことで、バックライトからの光を左/右と、中央の3方向に分離し、1画面に3つのコンテンツを同時表示可能とした。 なお、1つのパネルで3画面を同時に表示するため、各画面における横方向の表示ピクセル数は通常表示の3分の1となる。今回の試作品は、カーナビ用途を想定したサイズで、解像度は533×480ドット。この試作品の場合、3画面表示時の1画面の解像度は約177×480ドットとなる。 より大型の液晶ディスプレイでもトリプルビュー化は可能で、「顧客の要望などをふまえ、様々なサイズで製品化を検討していく」としている。 トリプルビュー液晶の応用例として、同社ではワンボックスカーのような多人数が乗る自動車のカーナビゲーション用液晶などを挙げている。運転手がナビ画面、助手席ではドライブ情報や観光スポット検索、後部座席からDVDを楽しむなどの用途を提案。また、電子広告などでも、通行者の進行方向にあわせて、異なる店舗情報などを提供できるという。 □シャープのホームページ ( 2006年9月27日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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