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ソニーは18日、東京・お台場メディアージュのソニースタイルにて、コミュニケーション端末「パーソナルコミュニケーター mylo」(以下mylo)のマスコミ向け体験会を実施した。 ■ コンパクトなボディとスライド式キーボードが魅力 myloは9月に米国で発売したコミュニケーション端末で、スライド式のキーボードとIEEE 802.11b対応の無線LAN機能を内蔵し、Webサイト閲覧やSkypeの音声通話機能などが利用できる。12月中旬頃からは日本でもソニースタイルと提携店で予約受付を開始、2007年2月の出荷を予定している。価格は約45,000円の予定。 本体は手のひらにすっぽりおさまるコンパクトなサイズで、キーボード収納時は、四隅に配した機能ボタン(INFO/OPTION/HOME/BACK)と十字ボタン/センターボタンのみと非常にシンプルなレイアウト。十字ボタンは、オレンジ色のセンターボタンの外周部に配し、メニュー選択などの主要操作に利用する。 スライド式キーボードは、あまり力を入れなくてもすっと上部にスライドして開く。キータッチはクリック感もあり良好で、テキスト入力なども容易に行なえる。
本体左部には通話用スピーカーを装備、右部にはマイクを備え、ヘッドセットを利用しなくても、Skypeなどの音声通話利用時には、本体のみで通話が行なえる。音楽再生時や、Skypeの着信音などは背面のスピーカーから出力する。
本体底面には、ジョグレバーを装備。音楽/動画再生機能利用時に使用するもので、押下時には再生/停止、レバーを左右に傾けることで、曲送り/曲戻しなどが行なえる。myloでは、バックグラウンドで音楽を再生しながら、Webブラウザや静止画表示機能が利用できるため、ジョグレバーを利用することで、他の機能を利用している時でも音楽機能の操作が行なえる。 底面よりの背面部にはボリュームスイッチとホールドスイッチを装備。携帯オーディオプレーヤーとしての用途を考慮した配置になっている。 メモリースティック Duo/PRO Duoスロットは本体上面に装備。メモリースティック内の音楽、動画再生や静止画表示が行なえる。静止画表示は内蔵メモリ利用時と比べると若干もたつきがあるように感じた。また、平型ヘッドセット端子とPC接続用のミニUSB端子も備える。 平型ヘッドセット端子には、別売の携帯電話用イヤフォンやヘッドセットが利用できるほか、付属の3.5mmステレオミニ変換ケーブルを利用することで通常のヘッドフォンを使うこともできる。変換ケーブルのステレオミニ端子部には、Skypeなどのネット経由の電話の着信に利用するボタンとマイクを備える。
myloはハードウェア的には、米国で発売しているものと同一で、キーボードレイアウトも同じ。シルク印刷の一部に日本語入力のための項目が追加されているが、ほとんどのキー表記は英語のままだ。これについては、「キー表記に日本語を加えすぎてしまうと、デザインが損なわれるため、製品版もこの状態の予定」としている。
■ 「Napster」定額配信も利用可能。正式認定申請も「検討中」 本体を起動するとメインメニューが立ち上がる。 動画再生機能としては、MPEG-4 SPフォーマットの再生が可能で、内蔵メモリのほかメモリースティック内のファイル再生も行なえる。再生開始までは若干時間がかかるが、再生そのものはスムーズに行なえた。動画再生中に「OPTION」ボタンを押すことで、各種機能が利用できる。
音楽再生機能は、MP3/ATRAC/WMA再生に対応するほか、WM DRM10もサポート。 なお、WM DRM10対応サービスの1つである「Napster」の定額配信サービスでの利用の可否について確認してみたところ、問題なく利用ができたという。また、Napster対応機種として公式の認定取得を行なうかについては「現在検討中」としており、期待ができそうだ。 音楽再生時には、レーベルゲートの提供するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「PLAYLOG」との連携も可能。myloで再生した楽曲情報をPLAYLOGに自動でアップロードする機能を備える。また、手動での操作も行なえる。 また、近所のmylo利用者同士を無線で接続し、お互いの音楽ファイルを共有し、互いのプレイリストから楽曲再生が行なえる「Music Streaming」機能なども備える。再生のみに対応し、コピーなどは行なえないほか、DRM楽曲やメモリースティック内の楽曲再生も行なえない。今回は体験会場が混雑していたため試せなかったが、Microsoftが11月14日に北米で発売を予定している「Zune」でも類似の機能を搭載するなど、今後のトレンドとして、注目したい機能だ。
その他の機能としては、Skype/Google Talkの2種類のメッセンジャーサービスアプリケーションを搭載。これらサービスの利用者同士でのインスタントメッセージが利用可能。また、Skypeでは、音声通話の機能が利用できる。 テキストエディタを内蔵し、テキストファイルの閲覧や編集が可能。日本語入力にも対応し、予測変換機能を備えた同社独自のIM(Input Method)を搭載。 Webブラウザには、PC向けのWebサイトも閲覧可能なフルブラウザを搭載。横幅を調整し、横にはみ出ないようにする表示方法や、画面を上下左右にスクロールすることで、通常サイズのままWebサイトを見られる設定も可能。
■ 家庭内の無線LANでの利用から、ホットスポットの普及を期待 ターゲットは20~30代で、「mixiなどのSNSサービスを頻繁に使っているような層を想定している」という。 また、現時点では家庭内での利用を想定しているとしており、「無線LANのホットスポットが広がるなどすれば、外での利用も可能になっていくが、現時点では国内のホットスポットの数は少ない。逆にこうした無線LANを利用した製品を先行して出していくことで、業界に刺激を与えてホットスポットを増やしてもらえるようにしたい」とした。
□ソニーのホームページ ( 2006年10月18日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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