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ソニーは7日、次世代ディスプレイの「FED」(Field Emission Display/電界放出ディスプレイ)事業化に向けて検討を進める新会社「株式会社エフ・イー・テクノロジーズ」(Field Emission Technologies)を、外部の投資ファンドであるテクノロジーカーブアウト投資事業有限責任組合(TCI)と共同で設立すると発表した。 新会社では、FEDパネルの技術開発や事業計画の検討、市場調査、顧客開拓などを行なう。従来の合弁会社やスピンオフとは異なる“カーブアウト(carve out/技術の切り出し)”の形態をとり、外部からの投資や経営資源を積極的に活用するとしている。 新会社の資本はTCIとソニーが共同で出資。ソニーグループは新会社にFED関連資産を譲渡し、技術や人材などの経営資源を提供、新会社でFED事業化に向けた研究開発を行なう。FED事業化の可能性が検証された時点で、実際の事業化の可否を判断し、ソニーによる買取・吸収や他社との合弁会社設立、他社への事業売却などから最適な選択肢を検討するという。 合弁発足日は12月18日で、発足時の資本金は2億3,000万円。出資予定総額は25億2,000万円で、出資比率はソニーが約36.5%、TCIが約63.5%。代表取締役は元ソニーディスプレイデバイス開発本部の長谷川正平氏が務める。従業員数は約30名。 FEDは、CRTと同様に電子をカラー蛍光体にぶつけて発光させる方式で、大型化や薄型化などを実現するという。広視野角や高コントラスト、低消費電力などを特徴とする次世代ディスプレイとして、ソニーなどが開発を進めていた。 同社は「液晶やプラズマより高画質を追求できる可能性があるFEDを事業に結びつけることを目標に、新会社はスピードをもって開発、事業検討を行なう」としている。
□ソニーのホームページ
(2006年12月7日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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