|
日本ビクター株式会社は、ウッドコーンスピーカー搭載の高級ミニコンポ「ETERNO(エテルノ)」の新モデルとして、9cm径のフルレンジスピーカーユニットを搭載したコンパクトシステム「EX-A3」を2月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8万円前後の見込み。 同社のウッドコーンスピーカーと、DVD/CDプレーヤー/デジタルアンプ内蔵のメインユニットで構成するミニコンポで、2003年に発売した「EX-A1」の後継モデル。新開発の9cm径フルレンジユニットを搭載し、低音を増強。磁気回路にはアルミショートリングを採用し、中低音の歪みを抑え、解像度の向上を図った。さらに、独自の音質改善技術「K2テクノロジー」を搭載している。
メインユニット部はDVDビデオ/オーディオ、音楽CDの再生に対応するほか、DVD-R/RW、CD-R/RWに記録したMP3、WMA、WAVも再生可能。JPEG表示にも対応する。映像DACは12bit/108MHz、音声DACは24bit/192kHz。USB端子も用意し、ストレージクラス対応ポータブルプレーヤー内の楽曲が再生できる。 デジタルアンプ「DEUS」(デウス)は出力40W×2chに増強。スピーカー駆動力に磨きをかけ、ダイナミックな音場を引き出すとしている。バーチャルサラウンドの「3Dフォニック」や、「ヘッドフォンサラウンド」も搭載。 メインユニットの底面に12mm厚のMDFボードを固定、剛性の向上と振動吸収を図ったアークベースを採用した。インシュレータは真鍮組み込みで、A1の4点支持から3点支持に変更、安定性を向上させている。ディスクトレイは、振動を防ぐためガラス入り樹脂の高剛性材を採用。裏面にはハニカム構造のリブを設けている。
映像出力はD2、S映像、コンポジットが各1系統、光デジタル入出力を各1系統、LINE IN/OUTを前面と背面に各1系統備える。また、前面にはUSBも搭載。サブウーファ出力やヘッドフォン出力、AVコンピュリンクも搭載する。 スピーカーのエンクロージャはバスレフ型で、天然無垢のチェリー材を採用。A1に比べ、奥行きは2cm伸長、容積は約11%増量し、音圧の強化を図った。音の反射を防ぐため、フロントバッフルには継ぎ目を無くし、ラウンド加工を施している。また、エンクロージャ内には吸音材として、チェリー材のチップを詰めている。
外形寸法はメインユニットが246×283×104mm(幅×奥行き×高さ)、3.8kg。スピーカーが120×266.5×161mm(同)、1.8kg。 また、別売りスピーカースタンド「LS-EXA3」も2月上旬より発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は1万円前後(ペア)の見込み。
■ 「完成度の高いA1」を見直し、新製品にふさわしい進化
EX-A3の販売ターゲットは、30代後半~60代男性。前モデルEX-A1のユーザーに対しても買い替えを促すほどの進化を実現したという。 開発を担当した、ホームAV事業グループAVシステムカテゴリー技術部 商品設計1グループ主幹技師の今村智氏は、「スタジオでは録音エンジニアやアーティストにも評価され、完成度は高いEX-A1だが、さらに解像度を上げ、再生帯域を拡大、エネルギッシュに音楽を聴きたいという技術者の思いから、アンプとスピーカーの両方を見直した」と説明。 スピーカーのエンクロージャはEX-A1と同じチェリー材だが、開発にあたり改めて他の素材との比較を実施。ウォルナットやマホガ二ー、タモなど9種類の材質で試作したところ、総合評価ではチェリー材が最も好成績だったため、引き続き採用している。
また、「エンクロージャの容積アップにより音圧の測定で1.5dB向上、アンプにおいても1.5dB向上させたことで、新モデルとして出すのに十分な進化度が得られた」と述べた。 会場では、クラシック、フュージョン、フラメンコの音源でデモ再生を実施。EX-A1と比べると、各ジャンルで帯域の拡大や音圧の向上が実感できたほか、EX-A1ではやや硬質に感じられた打楽器系のアタック音が若干柔らかくなったような印象も受けた。
□日本ビクターのホームページ ( 2007年1月17日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|