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松下電器産業株式会社は、動画ボケを改善する「Wスピード」を搭載した液晶テレビ「VIERA LX75シリーズ」を2月20日より発売する。 32型2モデルと26型1モデルが用意され、価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格はサイドスピーカー型の32型「TH-32LX75S」が24万円前後、アンダースピーカー型の32型「TH-32LX75」が23万円前後、サイドスピーカー型の26型「TH-26LX75S」が20万円前後の見込み。
■ 動画ボケとコントラストを大幅改善 黒を基調としたボディを採用。画面下部に特徴的なカーブを設け、画面の浮遊感を演出しているという。いずれも、IPSアルファテクノロジ製の1,366×768ドットの新IPS液晶パネルを搭載する。 液晶VIERAの最上位モデルとして、映像エンジン「PEAKS」を大きく進化させ、新開発の動画応答性改善機能「Wスピード」や、コントラスト改善機能「WコントラストAI」を搭載し、画質の改善を図っている。 Wスピードは、液晶デバイス特有の次の映像が来るまで直前の映像を表示し続ける特性(ホールド表示)により生じる“動画ボケ”を改善する技術。従来は60フレーム/秒の映像を表示していたが、Wスピードでは2倍となる120フレームの表示を行なうことで、ホールド時間を半減。動画ボケを大幅に低減するという。 120フレーム表示のためには中間フレームを生成する必要があるが、同社独自の動きベクトル解析技術により横方向だけでなく、全方向に対して解析を行ないフレームを生成する。そのため、画面内で様々な方向に動きがあるシーンでもくっきりとした映像を楽しめるという。 同社では次世代PDP開発センター(APDC)が開発した動きのある画像の表示性能「動画解像度」の測定値で動画ボケの改善をアピールしており、「60フレーム表示の同社製品(LX50シリーズ)の動画解像度約300本に対し、LX75シリーズでは600本以上を実現した」という。 また、「ダイナミックコントラストエンハンサー」と「インテリジェントバックライトコントローラ」から構成されるコントラスト改善技術「WコントラストAI」を新搭載。コントラスト比を約7,000:1(32型)/6,000:1(26型)まで向上した。 ダイナミックコントラストエンハンサーは、画面の映像情報を1画素単位で拾い、1フィールドごとにシーンの特徴をリアルタイムに検出。シーンの特徴に応じてガンマカーブなどを制御することで、各シーンの1画面内のコントラストを向上させる。インテリジェントバックライトコントローラーはシーンに応じてバックライトの明るさをリアルタイムに制御。バックライト輝度を最大約1/7まで低減させることで、引き締まった黒の再現を可能とした。 また、奥行き感ある映像を実現する「クリアピクチャー」や映像パターンそれぞれに適したデジタル処理を行ないディテールを精細に表現する「インテリジェントエンハンサー」も搭載する。新パネルの採用により、色再現範囲も向上し、HDTV規格のほぼ全域をカバーするという。 ■ 1080p対応HDMI搭載。EPGやリモコンも改善 チューナは地上/BS/110度CSデジタルと地上アナログに対応。地上アナログチューナはゴーストリデューサも内蔵している。番組表は3/5/7/9チャンネル分の切替が可能なほか、新たに表示エリアを従来モデルより拡大。さらに、画面左下にリモコンガイド表示を新設し、カラーボタンの操作内容なども下部に表示するよう変更した。
HDMI入力は32/26型のサイドスピーカーモデルが3系統で、1系統を前面に装備。32型アンダースピーカー型の「TH-32LX75」は背面にHDMI 2系統を装備する。いずれも1080p入力に対応する。 また、VIERAとDIGAをHDMIケーブルで接続して連動操作を可能にする「VIERA Link」も搭載。VIERAからDIGAの電源ON/OFFや各種操作が可能なほか、リモコンにVIERA Linkのダイレクトボタンを新設し、より簡単に利用可能とした。 そのほかの入力端子はD4×2、S映像×3、コンポジット×4、アナログ音声×5(RCA×4、ステレオミニ×1)と、アナログRGB(D-Sub15pin)。モニター出力や音声出力、光デジタル音声×1も装備。IRシステム端子やEthernetも備えている。 また、2月1日よりスタートするテレビポータルサービス「アクトビラ」に対応。ネットワーク経由でテレビ関連情報や映画や最新ニュース、株価などの情報をリモコン操作で入手できる。なお、従来のTナビ対応VIERAでもアクトビラのサービスを利用できる。 サイドスピーカーモデルは2.3×10cmユニットと6×12cmウーファの2ウェイ、アンダースピーカーモデルは6×12cmのフルレンジユニットを搭載する。最大出力はともに20W。振動板には同志社大学竹の高度利用研究センターと協力して開発したという、竹素材を採用。竹繊維は軽くて強いだけでなくアルミに匹敵する高剛性を持つため、歪みの少ないクリアなサウンドを実現できるという。 左右各15度のスイーベル機構を搭載。SDHCに対応したSDメモリーカードを備え、JPEG写真の表示も可能となっている。消費電力と年間消費電力量は32型が130W、128kWh/年。26型が98W、98kWh/年。 スタンドを含む外形寸法/重量は「TH-32LX75S(サイド)」が836×248×592mm(幅×奥行き×高さ)/約18.5kg、「TH-32LX75(アンダー)」が791×248×615mm(同)/約18kg。「TH-26LX75S」が722×216×516mm(同)/約15.5kg。 □松下電器産業のホームページ ( 2007年1月29日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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