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FOX、コンベンションで販売店にBDビデオの積極展開を訴える
-北米売上げはHD DVDの3倍へ。高所得の独身男性ターゲット


2月8日発表


 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社は8日、2007年に発売するDVDやキャンペーン情報、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「FOX 2007年 新春コンベンション」を開催。その中で、Blu-ray Discビデオの販売状況や今後の予定などについて発表した。

 まず、BDビデオの現状についてマーケティング本部の野端正人本部長が説明。野端氏は「次世代DVDはHD DVDビデオが先行してスタートしたが、北米での全体の売上げを見てみると、2006年末の段階で、BDビデオはHD DVDに追いついた」と語った。

 さらに、2月5日の時点での北米での売上げがHD DVDの2倍になったことを報告。「このペースで進むと、3月26日にはBDが3倍の売上げを記録することになるだろう」と予測した。

マーケティング本部の野端正人本部長 北米でのBDビデオとHD DVDビデオの売上げ比較

 日本での状況については、プレーヤーでのシェアを紹介。次世代DVDの再生/録再機市場全体を100%とした場合、BDは82.7%のシェアを獲得しているという。さらに「この数字にはPLAYSTATION 3は入っていない。こうしたことからも、既にハードではBDが圧倒的有利という状況がおわかりいただけるはず」とした。

 その上で、日本のBDビデオ市場への、ビジネスとしての期待度を分析。そのために、DVD時代の対応ハードウェア購入時期の情報を振り返る。これによれば、DVDソフトが出始めた初期にDVDプレーヤーを購入した人は、人口の17%に上るという。

 17%の人々の、その後のDVD購入状況を見ると、人数としては少ないものの、売上げの30%を占める「沢山DVDソフトを購入する人々」だという。野端氏は「DVDの時にいち早く対応ハードを購入した層がBDビデオのターゲット。彼らのソフトウェア購入意欲は高い」と説明。BDビデオ対応ハードの総出荷数がまだ少ないため、DVDビデオを取り扱う各ショップはBDビデオの陳列拡充に消極的だが、現在のBDプレーヤー所有者が十分なソフト売上げが見込めるターゲット層であることを主張する。

日本ではBDプレーヤー市場のシェアを紹介 DVDプレーヤーを初期に購入した層は、その後もDVDソフトの売上げ構成で30%を占める、ソフトを良く購入する層だという 野端氏はBDのターゲット層をさらに細かく、年収885万円以上の男性、独身で、大量のソフトを購入するカタログコレクターであると分析する

現在までに発表されているフォックスのBDビデオラインナップ

 さらに、「PS3ではゲームソフトが不足していると言われている。これは、我々のビジネスにとってはチャンスと見ることもできる。PS3の所有者にBDビデオを見ることを推進するためにも、幅広いラインアップの充実と定期的な話題作の提供が重要」と訴え、同社のBDビデオラインナップを紹介。今後も新旧問わず、ビッグタイトルを続々BD化していくという。

 続いて、営業部の下村氏がBDビデオの店頭状況を分析、BDビデオの欠品が多いことを指摘「せっかく設けた売り場に欠品があることは“悪”だと申し上げたい」とし、各店からの積極的な注文に期待を寄せる。また、発売中のタイトルから「キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カット」(FXXA-32429/4,935円)を例にとり、出荷実績を紹介。

 2006年11月10日に発売されたタイトルだが、各週の出荷数を12週間集計した結果、12週目には初回出荷の2.6倍の出荷数を記録。消費係数を見ても、横ばいのDVDと比べ、BDビデオは右肩上がりのグラフになったとし、BDビデオの潜在需要と今後の市場性の高さをアピールした。

 なお、こうした人気の理由について同社は「キングダム・オブ・ヘブンは今現在日本で発売されているBDビデオで、2本しかない片面2層/50GBのタイトル。その大容量が実現する高画質&高音質をヘビーユーザーは確実にマークしている」と分析。前述した、情報に敏感なアーリーアダプタ層がBDビデオを買い求めている実証とした。

「BD売り場を作ったのに、欠品があるのは悪」 ヘビーユーザーから高い支持を集める「キングダム・オブ・ヘブン」。出荷数、消費係数ともに右肩上がりだという


■ DVDラインナップも拡充

ロッキー DTSコレクターズBOX

 また発表済みの情報が中心となるが、DVDのラインナップについても紹介。4月21日に封切られる映画「ロッキー ザ・ファイナル」の公開を記念し、「ロッキー」シリーズがDTS音声収録で再DVD化。シリーズをまとめたBOX「ロッキー DTSコレクターズBOX」の発売や、BDビデオ化も予定されている。

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新生アルティメット・エディションはジャケットデザインが最大のミソ

 さらに、同社の看板DVDシリーズである「アルティメット・エディション」がリニューアル。劇中キャラクターをアップにしたジャケットデザインが特徴の「新生アルティメット・エディション」として10作品が3月23日に発売される。「アクションやSFを中心に、ラインナップを拡充していく」としており、今後も続々と豪華仕様/DTS音声収録の新生アルティメット版が登場する予定だ。

【1月26日】FOX、豪華DVD「アルティメット・エディション」をリニューアル
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 海外のテレビドラマシリーズにも引き続き注力。スターゲイトの新シリーズ「スターゲイト アトランティス」、美少女版オーメンとも言われるホラー作品「ポイントプレザントの悪夢」がそれぞれ4月6日にDVD-BOXで発売される。海外ドラマブームの火付け役となった「24」や、同シリーズに迫る人気を見せる「プリズン・ブレイク」の新作にも期待が集まり、2007年も多数のドラマシリーズが展開するという。

【2月2日】「DVD発売日一覧」 2月1日の更新情報
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【2006年12月19日】「DVD発売日一覧」 12月18日の更新情報
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061219/newdvd.htm

「20世紀フォックス 史上最大の作戦」のキャンペーンガールを務めるのは、安めぐみさん。ビデオコメントも寄せた

 また、プレゼントキャンペーンでは「20世紀フォックス 史上最大の作戦」を展開。業界初となる、新作DVD、旧作DVD、テレビドラマシリーズ、BDビデオという、ジャンルやフォーマットの枠を超えた大規模なもので、1月26日から5月31日の期間中に発売/出荷される、ステッカーの貼られた全てのフォックス・MGMタイトルが対象商品となる。

 対象タイトルは300本以上にのぼるとのことで、PC/携帯電話からアクセスできる専用サイトにて、会員登録後、対象商品に同梱されているIDナンバーを入力。ゲームにチャレンジすることで、豪華な賞品が当たるというもの。応募期間は3月23日~6月30日まで。ニンテンドーDS Liteや、オリジナルケース付きiPod nano、ホームシアターセットなどが用意されている。

エプソン「EMP-S4」を中心にしたシアターシステム DS Liteのプレゼントにはオリジナルケースが付属。500名に当たる オリジナルケース付きのiPodが当たる

□20世紀フォックス 史上最大の作戦ページ
http://20thfoxcp.jp/

□20世紀フォックスのホームページ
http://www.foxjapan.com/dvd-video/

(2007年2月8日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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