◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
シャープ、録画専用ユニット内蔵「インターネットAQUOS」
-「AQUOS D10」と連携。タッチパッド搭載リモコン採用


PC-AX120S(Xタイプ)

3月下旬より順次発売

標準価格:オープンプライス


 シャープ株式会社は、液晶テレビと連携して利用する省スペース型PC「インターネットAQUOS」の第2弾を3月下旬より順次発売する。ラインアップを一新し、CPUやHDD容量などの違いから3モデルを用意。価格は全てオープンプライス。

 いずれも単体製品として購入が可能だが、原則として液晶テレビ「AQUOS D10シリーズ」各サイズ/各色との連携を前提としており、これら3モデル9製品とのセットでの利用を推奨している。

型番(モデル名) PC-AX120S
(Xタイプ)
PC-AX80S
(Hタイプ)
PC-AX60S
(Sタイプ)
録画用HDD 400GB 250GB
PC用HDD 250GB 80GB
光学ドライブ DVDスーパーマルチ(片面2層対応)
CPU Core 2 Duo T5500
(1.66GHz)
Celeron M 410
(1.46GHz)
メモリ容量 1GB 512MB
OS Windows Vista Home Basic Edition
Office 2007 ×
店頭予想価格 24万円 17万円 15万円
発売時期 4月下旬 3月下旬


■ 録画機能を省略し、PC機能に特化した「インターネットAQUOS」

 同社製液晶テレビ「AQUOS Dシリーズ」のWXGAモデル「D10シリーズ」と連携し、デジタル放送の視聴や録画が可能なほか、インターネットの閲覧などが行なえるパソコン。

PC-AX80S(Hタイプ)。本体形状は3モデルとも同じ PCの背面端子 発表会場では、セット対象となる「AQUOS D10シリーズ」の各色を展示。「インターネットAQUOS」より目立っていた

 新たにデジタル放送録画専用の「i.LINKデジタル録画ユニット」を採用。物理的にはPC本体に内蔵しているが、独立したユニットとして構成されており、録画専用HDDを、PC用HDDとは別に用意。PCから録画用HDDへのアクセスは行なえない。

 録画機能をPCから独立することで、番組録画中などでも、PCへの負荷がなくなり、PCの安定性が向上したという。また、PCの電源がオフの場合でも、番組録画を可能とした。

 PCの映像出力はHDCP対応のDVI-Iで、その他機能の制御については、RS-232C端子で接続して行なう。録画部はi.LINKでテレビと接続し、テレビ側の地上/BS/110度CSデジタルチューナを利用してデジタル放送の録画が行なえる。番組録画予約は、テレビ側のEPGを利用する。

 なお、AQUOS D10シリーズはシングルチューナ搭載モデルのため、番組録画中のデジタル放送のチャンネル変更などは行なえない。デジタル録画番組のムーブには対応せず、録画ユニットにアナログチューナやエンコーダを内蔵しないため、アナログ放送視聴/録画も行なえない。

第2弾モデルの新機能は、タッチパッド搭載リモコンと録画機能の独立 番組録画はいずれもAQUOS側から行なう 録画機能をPCから独立したことで、負荷が軽減しPC操作が快適に

 テレビ操作のほか、PC操作も行なえるリモコンが付属する。パソコンのマウスカーソルを操作できるタッチパッドを搭載し、クリック操作にも対応。タッチパッドを押下することでマウスの左クリックとして動作する。また、リモコン単体で文字入力を行なえるように、予測変換機能付きの文字入力ソフトをプリインストールし、携帯電話のメール感覚で文字入力が行なえるという

 無線方式は、テレビ操作は赤外線、PC操作はRF無線によるデュアル方式を採用。リモコンを常にテレビ側に向けたままで、PCの操作が可能になっている。PCとテレビの切替はリモコンに備える「PCメニュー」ボタンを利用。ボタン数の低減により、分かりやすさも向上しているという。

業界初という、タッチパッド搭載リモコンが付属。テレビは赤外線、PCは無線方式によるデュアル方式を採用。ボタン数も低減し、分かりやすさも向上した タッチパッドを搭載した新開発のリモコンは、パッド部を直接押すことで左クリック操作となる。パッドの上部にはPCメニューボタンと、左右のクリックボタンも備える。

 リモコンだけでPC操作が行なえる独自メニュー「PCメニュー」を採用。メニュー上部に検索用の入力ボックスを配し、インターネット検索がすぐに利用できるようにレイアウトを改良。そのほか、ネットコンテンツ再生やWebブラウズなどのネットワーク機能のほか、DVDビデオ再生や静止画閲覧、音楽再生などの機能が利用できる。なお、テレビ視聴や録画したデジタル放送番組の再生などはテレビ側での操作となる。

 また、DLNAをサポートしたホームAVネットワーク対応ソフト「AV Library」を用いて、DLNA対応パソコンなどとの間で、動画/音声ファイルなどをネットワーク共有できる。

 その他の端子類は、ライン出力、ヘッドフォン出力、角型光デジタル音声出力、マイク入力、USB 2.0×4、Gigabit Ethernetなどを備える。

 横置き時の外形寸法は3モデルとも共通で、34.2×29.9×9.3cm(幅×奥行き×高さ)。スタンドを除く重量はXタイプが約6.5kg、H/Sタイプが約6.4kg。リモコン以外に、前モデルと同じ無線方式のワイヤレスキーボードなどが付属する。


前モデル利用者向けアンケートでは、よく使う機能のトップが「インターネット検索」だった デザインを一新した「PCメニュー」では、上部に検索窓を装備。すぐに検索が利用できる リモコンのみで文字入力を簡単に行なえるように予測変換機能付き文字入力ソフトを導入


■ i.LINK経由のムーブ機能は検討

 発表会場では、同社の情報通信事業本部 大畠本部長が、インターネットAQUOS第2弾モデルの開発経緯やコンセプトについて説明した。
シャープ 情報通信事業本部 大畠本部長

 「初めて、『パソコンテレビ』を市場に登場させてから10ヵ月が経過する。新たに開拓した市場のため、非常に厳しかったが、少しずつ認知度も向上しており、需要も上がってきているように感じている」と、昨年4月発表の前モデルを評価。その反面「液晶テレビの価格だけで比較されてしまうなど、価格面では非常に苦戦を強いられた」とする。

 こうした苦労を踏まえて、今回の新モデルでは「シャープの強みは、やはり液晶テレビ“AQUOS”。これを水平展開することで、PCの通信性とテレビの放送性を融合し、テレビの価値をより高めていく製品を目指した」とコンセプトを語った。

 また、販売方針についても「原則としては、各AQUOS Dシリーズとのセット販売を前提として、販売店には展開してもらう予定。ただし、テレビ売り場で液晶を買った方を、PC売り場に導いてもらって、PC売り場で本体のみを推奨する展開も検討している」とした。

 セット提案する液晶テレビが解像度1,366×768ドットのAQUOS D10シリーズのみである点については「メインターゲットが寝室や個室などに設置するパーソナルユーザーのため、インテリアに合わせて選べるDシリーズこそが、インターネットAQUOSとの組み合わせとして最適と判断したため」とした。

 そのほか、録画したデジタル放送番組のi.LINK接続による他機器へのムーブ機能や、フルHD解像度の液晶テレビとの組み合わせ提案や、Blu-ray Discドライブ搭載モデルの発売などについては、今後検討していくとした。


インターネットAQUOS第2弾は、録画機能を分離することで更なる進化を遂げたという AQUOS D10各サイズのターゲットがそのままインターネットAQUOSのターゲット

□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/070228-a.html
□製品情報
http://www.sharp.co.jp/i-aquos/
□関連記事
【2月20日】シャープ、32型フルHDなど3色展開の「AQUOS Dシリーズ」
-HDMI入力2系統。WXGAパネルの32/26/20型も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070220/sharp3.htm
【2006年9月5日】シャープ、「パソコンテレビ」に20V型液晶モデル追加
-地デジ録画対応モデルは実売34万円
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060905/sharp.htm
【2006年4月20日】シャープ、PCを融合した液晶TV「インターネットAQUOS」
-テレパソではない「パソコンテレビ」で新市場創出
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060420/sharp.htm

( 2007年2月28日 )

[AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.