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米Appleは21日(現地時間)、ネットワークメディアプレーヤー「Apple TV」を出荷開始した。また、日本のAppleStoreでも今週中の出荷を予定している。 1月のApple TV製品発表時には、2月中の発売を予告していた。しかし、2月末に出荷を3月中旬まで延期することを明らかにしていた。 Apple TVは、「iTunes Store」からダウンロードした動画や音楽などをテレビに手軽に表示できるネットワークメディアプレーヤー。40GBのHDDとIEEE 802.11nのドラフト仕様に準拠した無線LAN、Ethernet端子などを装備。内蔵HDDのほか、パソコン内のiTunesライブラリの映像や音楽、Podcast、静止画などのコンテンツをLAN経由でストリーミング受信し、テレビなどに表示できる。 独自のメニュー画面を用意しており、付属のリモコン「Apple Remote」で操作可能。映像出力端子としてHDMIとコンポーネントを各1系統装備。AppleStore価格は36,800円。
■ DRM付きAAC再生はApple TVも「PC1台分」に アップルジャパンでは、Apple TVの出荷開始に際して、機能などについての説明会を実施した。 「iPodと共に支持されているiTunesは、当初音楽転送ソフトでしかなかったが、今では静止画や動画、Podcastなどを含めたデジタルコンテンツの管理ソフトへと進化している」(同社)と、iTunesの歴史を振り返った。 「iTunesで扱う各コンテンツを持ち運んで楽しむのがiPodだったが、リビングに備える大画面の薄型テレビ上で楽しむための製品がApple TVとなる」と、コンセプトについて言及。リビング設置を念頭におき、無線LANを搭載し、本体の小型化を図ったという。 無線LANについては、「IEEE 802.11nを採用しているため、インターフェイスの操作速度が高速なほか、高品質な映像のストリーミング再生であっても、快適になる。IEEE 802.11a/b/gも利用できるが、これらを利用した場合には、インターフェイスの操作感が悪くなる場合などがある」とした。
端子類についても言及し、「映像出力はHDMIとコンポーネント、オーディオは光アナログ音声、とアナログ音声を用意している。多くの利用者がHDMIと電源だけを繋いで使うことになると思う」とした。 Apple TVには容量40GBのHDDを内蔵。実際の利用には、Apple TVとiTunes搭載PCを設定し、同期することで、iTunesに登録された各コンテンツがApple TV上から利用できるようになる。 また、同期設定したPC以外にも、ストリーミング再生に対応。PCやMacなど最大5台までのコンピュータを登録し、それぞれのiTunes登録コンテンツをストリーミングで楽しめる。なお、複数のPCを登録していても、同時に選択できるのはいずれか1台のみとなる。DRM付きAACファイル再生にも対応。 【訂正】
また、インターネット経由のストリーミング配信については、「一部の映画予告編などは、現在Apple TV上から直接選択して視聴できるが、現在は米国でしか配信を行なっていないため、日本語の予告編などは用意されていない」とした。
映像コンテンツについては、プロモーションビデオなどは日本でも購入できるが、テレビ番組や映画などについては、「テレビ番組の予告編のような無料コンテンツは用意しているが、現時点では国内での映像コンテンツ販売の展開については未定」としている。また、購入可能なコンテンツについても、「Apple TV上から直接購入できないので、一度同期を行なうPC上でコンテンツを購入してからApple TVで利用してほしい」とした。 そのほかの自作映像などについては「現在配布中の『QuickTime』の有償版を利用すれば、『Apple TVへ書き出し』の項目が追加されているので、Apple TVで対応していないフォーマットについては、これで変換してもらえれば再生できるようになる」という。 最後に、「リビングで使うiPodと解釈してもらいたい。だが、いわゆるデジタルガジェットが好きな層向けの製品というよりは、iTunesを使ってる人なら誰でも簡単に使えて、楽しめるような製品を目指した」と締めくくった。 □米Appleのホームページ(英文) ( 2007年3月22日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp/ike@impress.co.jp]
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