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大日本印刷株式会社(DNP)は29日、電光掲示板向けとなる長寿命の有機ELディスプレイを開発したと発表した。財団法人山形県産業技術振興機構の有機エレクトロニクス研究所(RIOE)と共同で開発を行ない、2008年度中にサンプル出荷の開始を予定。2010年度には約100億円の売上を見込む。 電車内や店頭などに設置される電光掲示板向けの有機ELディスプレイ。そのほかにも、可変表示機能を付加した発光ポスター、情報表示端末などでの利用を想定している。 新たに開発した有機EL素子は、発光効率の劣化が少なく、少ない電流でも高輝度発光が行なえるのが特徴。ディスプレイ構造には、RIOEの開発した「マルチフォトン構造」を採用。照明用途向けに有機ELの発光層を直列式に複数積層して高効率化。従来構造の有機ELディスプレイと比べて約10倍の長寿命化を実現しており、輝度1,000cd/m2時で10万時間以上の運用が行なえるという。 今後は、今回のディスプレイで採用したガラス基板だけでなく、フレキシブル性を持つプラスティックフィルム基板を採用したディスプレイや、フルカラー表示に対応する有機ELディスプレイなどの開発を進めていくとしている。 □大日本印刷のホームページ ( 2007年3月30日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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