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三洋電機株式会社は、設置距離8cmから80型サイズの投写が行なえる液晶データプロジェクタ「LP-XL50」を12月21日より発売する。価格は未定だが、60万円前後を予定している。
0.8型/1,024×768ドットの液晶パネル3枚を搭載した液晶データプロジェクタ。レンズは単焦点/手動フォーカスで、ランプは275W UHP1灯。明るさは2,000ルーメンで、投写画面サイズは60~80型(投写距離0~8cm)。コントラスト比は決定していない。 独自開発の高精度非球面ミラーや、大口径の非球面レンズなどを備える新開発の光学エンジンを採用。 投影光を一度非球面ミラーに投写し、その反射光を本体上部からスクリーンなどに投写する仕組みにより、設置距離の短縮を実現。8cmで80型投写は、「液晶データプロジェクタでは世界最短」という。
また、横向き設置だけでなく、新たに縦向きの設置にも対応した。設置向きを自由に変えられることで、机上投写など、従来と異なる柔軟な設置が可能になるという。
冷却構造も強化。本体両側面にそれぞれ吸気と排気を備えた「ワンウェイフローシステム」を採用し、冷却性能を高めている。また、同システムにより、構造上ホコリなどがたまりやすくなるレンズ周辺部のホコリ除去なども行なう。 投写距離8cmで投写した際の画面サイズは80型で、本体をスクリーン面にぴったりくっつけた状態では67型相当となる。 上下方向の台形補正機能や、「黒板モード」、「カラーボードモード」が利用可能。そのほか、盗難防止機能の「振動感知式オーディオアラーム」や、クールダウンせずに電源コードが抜ける「イージーオフ」、電源コードを接続するだけで、本体電源が投入される「オンスタート」機能などを備える。 入力端子は、コンポーネント、コンポジットを各1系統、アナログRGB(D-Sub 15ピン)を2系統装備。アナログRGBのうち1系統はコンポーネント兼用で、もう1系統はモニター出力兼用となる。アナログ音声入力(RCA/ステレオミニ)や、ステレオミニ出力も各1系統備える。 2Wのモノラルスピーカーも内蔵。消費電力は390W。横置き時の外形寸法は374×495×196.8mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7.8kg。
■「これまでの概念を破る設置距離“0”のプロジェクタ」
発表会では、LP-XL50の開発コンセプトについて、同社プロジェクター事業部長の吉年慶一氏が説明した。 「学校の先生たちから、『教壇の近くに置いて使いたい』、『床に投映して使いたい』などの要望が多く寄せられていたことがきっかけとなり、これまでの製品以上の近距離からの投映が可能なプロジェクタを開発しようと考えた」と開発の経緯を語った。 年間の目標出荷台数は全世界で3万台を見込む。内訳は海外市場で27,000台、国内は3,000台。なお、昨年発表した「超・短焦点レンズ」搭載の「LP-XL40」は2006年度で全世界5万台出荷したという。 今後の課題としては本体サイズの小型/軽量化を挙げており、「さらに手軽に使えるようにしていきたい」(同氏)とした。
□三洋電機のホームページ ( 2007年6月13日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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