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オーティコン、Bluetoothにも対応するワイヤレス補聴器
-オプション追加で携帯/ポータブルプレーヤーと通信


7月4日発売

標準価格:「エポック」438,000円~488,000円
       「ストリーマー」45,000円


 オーティコン株式会社は、両耳間の音声をワイヤレスで伝送する補聴器「エポック」シリーズを7月4日より発売する。超小型のCIC・マイクロカナル型や、オーダーメイドの耳穴型、耳掛け型を用意し、カラーは耳掛け型が11色、耳穴型はベージュをラインナップする。補聴器は片耳単位で販売され、価格は下表の通り。専門店や眼鏡店で販売される。

製品名 形状 価格(1個)
補聴器
エポック CIC・マイクロカナル型 438,000円
エポックXW 耳穴型 488,000円
耳掛け型 458,000円
エポックW 耳穴型 458,000円
耳掛け型 438,000円
Bluetoothアダプタ
ストリーマー 首掛け型 45,000円

 独自開発の無線伝送規格「RISE」を採用し、両耳間を最大120kbpsでワイヤレス通信できる補聴器。4月よりワールドワイドで発売されており、高速無線技術を用いた両耳の補聴器は世界初としている。

 補聴器としての利用に加え、オプションのストリーマーを追加することで対応携帯電話やポータブルプレーヤーとBluetooth接続できることも特徴。ストリーマーは、BluetoothとRISEの橋渡しを行なうため、補聴器と有線接続する必要はない。ストリーマーの内蔵マイクを利用した通話が行なえるほか、iPodなどに別途Bluetoothトランスミッタを追加することで、補聴器でのワイヤレス音楽再生が可能になる。ペアリングは8台までの機器に対応。

エポックXW イヤーピース部は付け替え可能 耳掛け型や耳穴型をラインナップする

オプションのストリーマー 本体上部にマイクを内蔵 充電用のUSBと、ステレオミニの音声出力端子を装備

 最上位モデルのエポックXWは、音源の定位を知覚するための「音空間認知機能」や、ハウリングと音楽を識別するハウリングキャンセラー「DFC」、ユーザーによる発話時に適した音声処理を行なう「マイボイス」機能を搭載する。また、共通の機能として、前方/後方の音を識別しやすくする「フロントフォーカス」、ユーザーのボリューム操作を分析/学習する機能を備える。

 Bluetooth伝送を可能にするストリーマーには通話ボタンとオーディオ機器接続用ボタン、ボリューム調整ボタンを搭載。音楽再生時に着信があった場合、ワンボタンで通話に切り替えられる。BluetoothのプロファイルはA2DPとHSPに対応。ステレオミニの音声入力を備え、ポータブルプレーヤーなどとの有線接続も可能。

 バッテリは補聴器が空気亜鉛電池(PR41)、ストリーマーが内蔵充電池で、連続使用時間は補聴器が110時間。ストリーマーはスタンバイ時が70時間、音楽再生時が50時間。

ストリーマーと補聴器のブラックモデル 補聴器の電源は空気亜鉛電池 付属ケース



■ 潜在需要600万人。「うらやましがられる補聴器」

日本法人の赤生秀一社長

 オーティコンは、1904年に創立されたデンマークの補聴器メーカーで、グローバルで800万台が使用され、2位のシェアを持つ。2006年の総売上高は682万ユーロ(約1,100億円)。

 新製品の概要と、国内の補聴器市場について説明した日本法人社長の赤生秀一氏は「平成15年度(2003年度)の調査では、1,971万人の難聴者が推定されている。うち補聴器の利用者は339万人で、129万人が、使用経験はあるが、何らかの理由でやめている。600万人は必要と感じながらも使っていない」と述べ、潜在的な需要と見なす600万人へのアプローチと、現在の利用者に対する満足度向上を課題として指摘した。

 国内では、11メーカーの出荷数が2006年度で約46万台となり、前年比97.4%と減少。「利用されない理由としては外見や機能の面が挙げられるが、アメリカやヨーロッパでは、外からは見えにくく、軽い装用感の製品が爆発的に売れている。難聴でない人々も、現在多くはiPodなどを有線で聴いているが、これほど小さな形状ながらワイヤレスで音楽が聴けることは、うらやましがられるのではないか」とした。

 また、デンマーク本社のプロダクトマネージャー、ピーター・ソマー氏は「プロジェクトは2001年から発足し、技術者100人以上、100億円以上を投入したのは創業以来最大規模。騒々しい中での聴き取り性能などを改善し、難聴でない人と同様に利用できるようになった。海外の利用者からは、『音がクリアに聴こえる』、『携帯電話が楽に使える』といった声が上がっている」と完成度の高さをアピールした。

日本補聴器工業会による補聴器需要の調査結果 デンマーク本社のピーター・ソマー氏 実生活で補聴器を利用している看護士の松橋さんが携帯電話での受信デモを行ない、「会話をすると、人の声がそのまま感じられる。iPodの音も自然」とコメント


□オーティコンのホームページ
http://www.oticon.co.jp/
□製品情報(英文)
http://www.oticon.com/com/ourproducts/consumerproducts/epoq/overview/index.htm

( 2007年7月3日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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