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ヤマハ、3次元シネマDSP搭載AVアンプ「DSP-AX3800」
-TrueHD/DTS-HD MA対応。17万円台のAX1800も


DSP-AX3800

10月20日発売

標準価格:257,250円(DSP-AX3800)
      173,250円(DSP-AX1800)


 ヤマハ株式会社は、バージョン1.3a対応のHDMI入出力を装備したAVアンプ2機種を10月20日に発売する。新開発の「3次元シネマDSP」を搭載した上位モデル「DSP-AX3800」と、4系統のHDMI入力を備えた「DSP-AX1800」を用意。価格はDSP-AX3800が257,250円、DSP-AX1800が173,250円。

 定格出力は「DSP-AX3800」が140W×7ch、「DSP-AX1800」が130W×7ch。HDMI Ver.1.3a入出力は、入力4系統、出力1系統を備えている。


■ ヤマハ初のHDMI 1.3a対応AVアンプ

 最大の特徴は、Blu-ray DiscやHD DVDビデオディスクで採用されているドルビーデジタル・プラス、ドルビーTrueHD、DTS-HD Master Audio/High Resolution Audioなどの新世代のオーディオコーデックの対応したこと。HDMI 1.3aを介して入力したTrueHDやDTS-HDなどのビットストリーム音声をアンプ側でデコードできる。

DSP-AX3800

 HDMI端子は24p(24Hz)入力や100Hz/120Hzに対応。また、各色10bitを超える色深度を扱うDeepColor(30/36bit)もサポートする。x.v.Colorには非対応。アナログビデオ信号の1080pへのアップコンバート出力に対応する。

 ビデオスケーラーにはアンカーベイテクノロジ製の「ABT1010」を搭載。ただし、IP変換処理については、国産メーカー製の専用チップを利用。画素単位で動き量をリアルタイムで検出し、領域ごとに「動きモードIP(フィールド内処理)」と「静止画モードIP(フレーム間処理)」を切り替えて高品位なIP変換を行なう「動き適応IP変換」を可能としており、「ABT1010のIP変換より高品位と判断し、採用した」という。ビデオADCはアナログデバイセズ製の「ADV7401」を、ビデオDACには11bit/297MHz対応の「ADV7342」を内蔵する。


■ 新シネマDSPを搭載。上位機は「3Dモード」搭載

フロントサラウンドスピーカーを利用した3D シネマDSPを搭載

 DSP-AX3800/1800の違いは、電源部やネットワーク機能の有無のほか、DSP-AX3800のみ新開発の「3次元(3D)シネマDSP」を搭載すること。5.1chの各スピーカーに加え、フロントサラウンドスピーカーを用いて、平面的な音場の広がりだけでなく、高さも立体的に再現する機能で、より立体感のある音場を楽しむことができる。

 3DシネマDSPは、フロントサラウンドスピーカーの接続時にのみ選択可能。DSPプログラムは、従来と従来の「DSP-AX2700/1700」と同様にSci-fi、Adventure、Hall in Munichなど22のプログラムを搭載。フロントスピーカー接続時にリモコンの[3D DSP]ボタンを押すことで、3DシネマDSP(3Dモード)と通常のシネマDSPを切り替えることができる。

 DSP-AX1800では、3D シネマDSPを備えていないが、DSP処理は、DSP-AX3800と同じ新世代の3音場処理を導入した「シネマDSP-plus」となる。従来はステレオソースに対して、ドルビープロロジックもしくは方向性強調回路により4ch信号を生成し、その信号からプレゼンス、サラウンドソースを作り出していた。しかし、新DSPでは、ドルビープロロジック II/IIx処理により、5~7chの信号を生成した後、プレゼンスと、サラウンド左、サラウンド右音場を生成する処理とした。

 シネマDSPの3D化に伴う処理の変更ながら、これらの変更により3DシネマDSPをもたないAX1800でも高さ方向の表現力を向上。シネマDSPの元データとなる3次元情報を生かした音場再生を可能とする。

 LSIも従来は同社製の専用LSIを利用していたが、今回からTI製のヤマハ向けカスタムDSPチップ2基に変更。従来は3チップ構成でシネマDSPを実現していたが、2チップ構成とすることで、ノイズ源や発熱の低減を図りながら、処理能力を向上させている。

 なお、新シネマDSPはドルビーTruHDやDTS-HD Master Audioなどの新コーデックにも対応しているが、サンプリング周波数は最高48kHzに制限される。

高さ方向の音場表現を可能とする3DシネマDSP 22のDSPプログラムを搭載。BD/HD DVDの新オーディオコーデックにも対応する 3音場処理でより繊細な音場表現を可能に

 また、音量とプログラムの組み合わせにあわせて自動的にシネマDSPの効果を調整する「アダプティブDSPレベル」機能や、低音量時の聞きやすさ改善などを行なう「アダプティブDRC」機能も搭載。自動音場補正機能の「Y.P.A.O」も搭載している。


■ リモコンも改善

 筺体設計や主要な高音質パーツはDSP-AX2700/1700を踏襲しながら、音質チューニングを図っている。DSP-AX3800では鉄製の重量レッグやセンターフレームを搭載する。

 TI/バーブラウンのDSD対応24bit/192kHzオーディオDAC/ADCや独自のロージッタPLLを搭載。FLディスプレイをOFFにするなどノイズ源となる要素を極力排除しながら、不要なでコード処理などを省き、最短経路で再生することで、音質向上を図る「Pure Direct」モードは、全ソースに対して適用可能とした。

 HDMI入出力のほか、D端子なども装備。オプションのYDS-10を利用することでiPod内の楽曲再生が可能。MP3やAACなどを高音質化する「新Compressed Music Enhancer」も搭載している。また、DSP-AX3800ではEthernetを装備、インターネットラジオやPCサーバー上の楽曲再生が可能となっている。AX3800のみUSB端子も備えている。

 リモコンには、4つのシステムメモリーキーを装備し、任意の入力/設定を1ボタンで呼び出し可能としたほか、入力名にBD/HD DVDを新設するなどの変更を行なっている


主な仕様
  DSP-AX3800 DSP-AX1800
定格出力(6Ω) 140W×7ch 130W×7ch
実用最大出力(6Ω) 185W×7ch 175W×7ch
受信周波数範囲 FM:76~90MHz
AM:531~1,611kHz
入力端子 HDMI 4
コンポーネント 3
D5 3
S映像 6
コンポジット 6
同軸デジタル音声 3
光デジタル音声 5
アナログ音声 11
マルチch音声 1(5.1ch/7.1ch)
Ethernet -
Dock端子
USB 1.1 -
出力端子 HDMI 1
PRE OUT 7ch
MONITOR OUT
コンポーネント 1
D5 1
S映像 1
コンポジット 1
REC OUT
S映像 2
コンポジット 2
光デジタル音声 2
アナログ音声 4
消費電力 400W
外形寸法(幅×奥行き×高さ) 435×438.5×171mm
重量 18.4kg 17.0kg

□ヤマハのホームページ
http://www.yamaha.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.yamaha.co.jp/news/2007/07080901.html
□関連記事
【2006年9月14日】ヤマハ、「シネマDSP-plus」搭載の7.1ch AVアンプ
-ネットワーク機能搭載。新構造「DB」採用
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060914/yamaha.htm

( 2007年8月6日 )

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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