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NTTドコモは、OSにWindows Mobileを採用するFOMA端末「1100」シリーズを2007年第4四半期より発売する。コンシューマ向け「HT1100」と法人向けモデル「F1100」の2モデルを用意。価格はいずれもオープンプライス。 ■ HT1100
スライド式ボディを採用するHTC製FOMA端末。2.6型/240×320ドット/タッチパネル仕様の液晶ディスプレイを搭載。OSは「Windows Mobile 6 Professional」を搭載する。 Windows Mobile搭載機ながら、キーボードは搭載せず、端末の厚みを16.5mmと薄型化している。
通常のタッチパネル操作のほか、画面を上から下になぞったり、左右になぞるなどのジェスチャー操作により、感覚的に操作できる独自のインターフェイス「TouchFLO」を採用。 AV機能として、HTC開発の音楽再生ソフト「オーディオプレーヤー」を搭載。プレイリスト作成などのカスタマイズが容易に行なえるほか、MP3などの楽曲ファイルを着信音として設定する機能などを備える。 ストリーミング再生用のプレーヤーソフト「ストリーミングメディア」も搭載。携帯機器向け動画共有サービス「YouTube Mobile」や、3GP(3gp/3g2)、MPEG-4(mp4/m4v)フォーマットのストリーミング映像を視聴できる。なお、内蔵メモリなどに保存した映像ファイルの再生には対応していない。FMラジオ機能も搭載する。 そのほか、OS標準の「Windows Media Player 10 Mobile」もプリインストールされ、MP3/WMA楽曲再生や、WMV形式のビデオ再生などに対応する。
待ち受け画面は、Windows Mobile標準のものだけでなく、独自の待ち受け画面「HTC Home」を搭載。時計表示や、天気予報の表示などが、ソフトウェアを追加せずに利用できる。 通信機能は、受信最大3.6Mbps、送信384kbpsのHSDPAに対応。データ通信の料金プランについては、同社がスマートフォン機器向けに提供している定額パケット通信サービス「Bizホーダイ」(月額5,985円)が利用できる。GSM/GPRSの国際ローミングサービス「WORLD WING」にも対応する。 Bluetoothも搭載し、ヘッドセットによるハンズフリー通話や、データ転送などをサポートする。 そのほか、「Office Mobile」を搭載し、WordやExcelで作成した作業ファイルの編集、閲覧、保存が行なえる。 外部メモリ用として、microSDカードスロットを搭載。カメラ機能は、約200万画素のCMOSカメラと約10万画素のCMOSカメラを内蔵。連続待ち受け時間は約270時間、連続通話時間は約160分。 外形寸法は107×55×16.5mm(縦×横×厚み)、重量は約120g。本体カラーは、Smart Blackと、Pearl Whiteの2色を用意する。 ■ F1100
2.6型/240×320ドットの液晶ディスプレイを搭載する富士通製の法人向けFOMA端末。インターフェイスはテンキーとカーソルキーを備え、OSにはテンキーとカーソルで操作可能な「Windows Mobile 6 Standard」を採用する。 AV関連のソフトウェアは、OS標準の「Windows Media Player 10 Mobile」を搭載。MP3/WMAなどの楽曲再生や、WMVビデオ再生が可能。そのほか、IP電話用アプリやインスタントメッセンジャー機能などを備える。 通信機能はHSDPAのほか、IEEE 802.11a/b/g準拠の無線LAN機能を搭載。Bluetoothも利用できる。データ通信の料金プランについては、HT1100同様、定額パケット通信サービス「Bizホーダイ」が利用できる。 microSDカードスロットを搭載。カメラ機能は約131万画素のCMOSカメラを内蔵する。連続待ち受け時間は約500時間(目標値)、連続通話時間は約160分(目標値)。外形寸法は112×51×16.9mm(縦×横×厚み)、重量は約130g。本体カラーはダークワイン。
■ スマートフォン市場で「ハイエンドコンシューマの獲得目指す」 発表会では、1100シリーズについて、NTTドコモの執行役員 永田清人プロダクト部長より説明が行なわれた。
「スマートフォンやPDAなどの市場の動向を見ていると、2005年をピークに減少が止まり、2006年以降は回復を始めている。そのため、個人向けスマートフォン市場は今後さらに拡大すると予想しており、コンシューマ向けに製品を提供するチャンスと考えた」とした。 スマートフォンについては「これまでも『M1000』や『hTc Z』などのスマートフォン製品を発売していたが、いずれも法人向けの提供だった。今回はコンシューマ向けということで、既存のスマートフォンユーザーの考えについて事前に調査、分析を行なったところ、“PC連携が簡単”などにメリットを感じている人が多い反面、“スマートな端末が少ない”、“通信速度が遅い”などの不満点が多く挙げられた。それら不満点を解消して、メリットを活かしたのが今回の2製品となる」と、新端末に自信を見せた。
シリーズの切り分けについては、「1100シリーズは、Windows Mobileのように、ユーザーが後からソフトを追加できるなど、自由なカスタマイズができるモデルをラインアップに追加していくシリーズ」としており、法人向けモデルとは別の位置付けであるとした。 新端末の販売チャンネルについては現在も検討中としており、ドコモショップ各店だけでなく、家電量販店などでの販売についても検討しているという。また、販売価格については「900シリーズの前後くらいの価格を検討している」という。 スマートフォン市場でのシェアについては「現在は、正直ドコモの存在感はあまりない。だが今回の2製品は、こうした市場でもシェアを獲得していくためのドコモの“新たなトライ”と考えている。今後はコンシューマ向けスマートフォン製品も強化し、ハイエンドコンシューマのシェア獲得を目指していく」とした。 □NTTドコモのホームページ ( 2007年8月30日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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